ドガッッ 「ごぁ、は...!」 
 「いちばん近くにいるお前から潰しに来たぞ、田原元気《たはらげんき》」


 今回は普通にインターホンを押して標的のもとへ訪問した。標的...田原がドアを開けて顔を出した直後、有無を言わさず顔面を殴って部屋の奥へ吹っ飛ばした。家の中に入って防音防振動の結界を張って準備を整える。
 そして奥で伸びている田原の髪を乱暴に掴んで思い切り投げ飛ばして窓に叩きつける。

 ズタンッ!「ぐぉっ...!」
 「里山と一緒になって俺に対するデタラメな悪評を職場でまいて、何度かサボって俺の仕事を増やしてくれたなぁ...?」

 投げ飛ばされて床に落ちたところを拾って、壁目がけてまた投げつける。

 ビタンッ!「か...はっ」
 「お前は勤務初日から俺に対してタメ口だったな?俺に対してだけ、だ。何なのお前...?俺を始めから舐め腐った態度を取りやがってよぉ。不愉快だ、死ね」

 「お...い、さっきからお前は何言って――」
 「職場の先輩に対してお前とは何事だ!?人を舐めるのも大概にしろぉ!!」

 刀で滅多刺し、銃も使って蜂の巣にしてやり、数分後には損傷激しい死体が完成された。その間の田原は醜い絶叫を上げ続けていた。


 「...いかんなぁ、ブチ切れてしまってつい当時のことを思い出させるのを忘れてたわ...。まぁいいか。今日の復讐は...ただ単に殺すしよう。いちいち相手に思い出してもらうのメンドくなったし...」

 別に思い出してもらう必要無いか。この憎悪を晴らす為の復讐...殺人が成せれば良いのだから...。
 次、行こう。




 「杉山...?知らない奴――」
 「はいはいお前の意見はどうでもいい、お邪魔するよ。村田和也《むらたかずや》君」

 ドッッッッ!「ぐぉえぇ!?」

 二人目は、里山と同じ中学・高校だったらしい村田のもとを訪れた。金属バットを奴の腹に投げつけて派手に吹き飛ばして、倒れたところにさらに追撃...マウントを取って顔面をひたすら殴りつける。

 「ごっ、がっ、ぺぎぃ...!お、おばえっ!何なんだ!?俺に”、何の理由があっでこんな...!」
 「ん...?心当たりねーのか?20年以上前のことなんだけど......佐〇急便って言っても分からんか?」
 「さが.........あ...!?」
 「おお、少しは思い出したって感じだな?俺はぁ、お前らの下らないデタラメ悪評のせいで職場から孤立させられたり、あのクソ渡邊から苛つくこと言われたりもして...すぅ~~~~~~っごく不愉快で最低な思いをさせられたわけ。だから、あの時の恨みをこうして晴らしに来てんだよ、オーケー?」

 胸倉をキツく掴みながら簡単に事情を説明してやる。途中首が絞まったらしく、村田は顔面蒼白なって聞いてるのか分からない態度を取っていた。再び乱暴に投げ捨てて武器を創ってる間に、村田は慌てて起き上がって電話に手をかけてコールする。
 が、繋がらないと知って苛立たし気に頭を掻きむしる。

 「ちくしょう、何でっ!?ここが圏外なはずがないだろ...!?」
 「結界張ってあるから無駄だぞー?お前らの電話機器は全て使えねーようにしてある」
 「結界...?何訳の分からないこと言ってんだこの狂人が...!」
 「お前も狂人呼ばわりかよ。まぁいいや。というわけでもうぶち殺すから」

 そう冷たく言い捨ててサバイバルナイフを脅すように掲げてみせる。すると奴はさっき首を絞められた時みたいに顔を蒼白にさせて後ずさっていく。

 「お...おいっ!何だよソレ...。あのバイトの時は確かに杉山...さんの嘘の悪評をばらまいてあんたの印象を最悪にしたことは...今思い出した!だ、だからといってそれで...まさか俺を...刺すっていうのかよ...!?」
 「うん。コイツで今からお前をぐちゃぐちゃににて殺そうかなって」
 「ひぃい!?か、考え直せっ!おかしいだろっ!?そんな理由で人を殺すなんて狂ってるっ!い、慰謝料ならちゃんと払うから...!こ、ここまでで――」
 「一応俺は先輩なんだから敬語使えよクソが」

 グサ………―――!――――!!

 「――あぎゃあああ...がふぅ、ごぷぅ...!ア、アア......ァ」

 最後まで聞く耳持たずに、俺は村田をナイフで存分に苦しめて殺した...!

 全身の血を流したんじゃないかってくらいに傷をつくって血を出してやって、村田は苦痛で歪んだ顔をしていた。その顔を俺は満足気に笑いながら見下して、死体を弄んでから家を出た。

 さぁ次だ。




 次の標的となる男は、運良く村田宅の近くにいた。営業回りの途中だったのか、車内で食事をしているところを強襲した。

 「坂本歩《さかもとあゆむ》...お前は里山と同じくらい俺にヘイトを溜めさせたなぁ。里山の前にお前を惨殺させてもらうぜー...!」 


 大破した車からパニックを起こしながら出てきた坂本を、無慈悲に殴りつける。

 「うわああああ!うわああああ!?何だ、何なんやお前はぁ!?く、車を一瞬で破壊して...!」
 「俺は杉山友聖!20年以上前、お前らに貶められた恨みを晴らす為の復讐をしに来た」

 「杉山だと...?20年も前の......まさかっあの追い出した男...!?」
「そうや...久しぶりやなぁ。あの時のバイト間ではお前らは後輩だったのに、先輩だった俺に対してだけは微塵も敬意を払わず、それどころかサボって俺に仕事押し付けるわ、里山らとグルになってふざけた真似してくれたなぁ?明らかにお前らが悪だってのに、何で俺が悪者扱いされなきゃならなかったんだ?お前らのせいで、俺はあの勤め先でも居場所を失ったんだ!」

 「そ、そんなこと言われたって知るかよっ!あれは、お前が悪いんだ!俺らを悪く言うから...気に食わないことしたから俺らに疎まれたんだ!」
 
 逆ギレしながら坂本はスマホを取り出して通報しようとする。コールする前に俺は風魔術を飛ばしてその腕を斬り飛ばした。

 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”っ!?俺の腕がああああ...!!」
 「全く...気に食わなければああやって俺を貶めて良かったってのかよ。......つくづく思うよ、お前ら虐げる側は勝手過ぎるって。自分らの勝手な思想・思考・理由・感情、その他色々で平気で人を虐げて排除しようとしやがるもんな...。ああ、ホントクズだなお前らはぁ!!だからそんなクズのお前を、ここでぶち殺しまーすっ!!」


 さらに風の刃を飛ばして、もう片方の腕・両足・両脚を順番に斬り飛ばしていく。

 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”っ!いぎゃああああああ...!!」
 
 血達磨状態になった坂本の顔面に、濃硫酸と熱湯を交互に浴びせてやる。面白いくらいに苦痛に悶えて絶叫する様を嘲笑う。

 「やめでぐれぇ!謝るっ!あの時のことを恨んでるなら謝りま”ずっ!!ごめんなざい”い”っ!!デマを流して貶めたごどじでしまってごめんなさい...!!」
 「うるせーバーーーッカ!!そのまま苦しみまくって死ねよカス野郎っ!!」
 「あ...あ”ぐま”ぁ、あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”.........」

 ――――――

 「くはははは...!良い絶望面して死にやがったなぁ?俺を意図的にハブって排除したからこうなったんや。攻撃する相手は選びましょうねー?」


 坂本の無様な死に様を撮影してから、この場を去った。
 さぁ後は一人だけだ、奴には絶対にいちばん地獄を見て死んでもらおう...!