苛立ち気味に問いかける俺に青山はただ震えるだけだった。質問の意味分かってねーのかこの低脳はよぉ。

 「.........確かに、お前の当時のクラスの立ち位置が気に入らなかったっていう気持ちはあった。だがそれだけを理由に虐めに走ったわけでは――」
 「あ~~~もう分かった。今の言葉で十分理解したわ。やっぱあれだったんだな?俺には初めから敵しかいなかったんだな?」
 「な......何を言って...!?」
 
 突然納得してさらに意味が分からないことを呟く俺に不審と恐怖の目を向けてくる。が、奴の疑問に答える気は俺にはなかった。


 「俺に理不尽という理不尽を味わわせ続ける、それが俺の宿命だって言うならさぁ.........

 俺も、お前らにとことん絶望と恐怖と後悔を与えて殺してやるよ...!」

 「!!?ひっ、ひぃ...!!」

 今、俺はどんな顔をしていたのか。いい年したオッサンになったこいつをここまで怯えさせるような顔をしてしまってたんだな...。だがな?そうさせたのは......お前らなんだぞ?

 「というわけで復讐だ。お前を残酷に殺すとしよう」
 「ひぃい!?や、やめろ...!ガキだった頃の話だぞ?あれから二十年以上も経ったんだ!も、もう止めようぜ?お前、これ以上罪を重ねるつもりか?ほら、俺の会社をこんなに...人をあんなにたくさん殺して...!い、今ならまだ間に合う!な?もうここまでで―」
 「この建設会社、お前が今トップか。その年で社長たぁ大した出世じゃないかぁ。あれだけ人を蔑称で呼んで虐めて、人の尊厳や未来なんかを潰しておいて自分はこうやってリア充してるとか......不公平だなぁ?よおし、今から全部壊してやるよ...!」

 青山の言葉をガン無視して、近くにあった大きめの破片を構えてスローイン投げの構えを取る。狙いは両脚だ...!

 「グ......!くそがぁ!!」
 プシイィィィィィィ!!

 直前に、青山がやけくそに叫びながら上着ポケットから取り出した(防犯グッズか?)催涙スプレーを放ってきた......が遅い。ポケットに手を突っ込む動作をした時点で何かするかなんて丸分かりだわ。
 即座にスプレーの射程範囲から離れて躱す。その直後に風の刃を発生させて青山の両手を切断した。

 「あ”あ”あ”あ”あ”!!いでえええええ”え”え”...!!」
 「動きが素人過ぎる。異世界でチート化した俺に通用するかよ。
 ......はいはいそうですか反省無しですか。まぁ反省しなくても良いし、謝罪も要らないし。ただ甚振って苦しめて殺すだけだし...なっ!!」

 ガン!バキィ!ゴキィ!グチャ...!

 「が、がぎゃあ”あ”あ”あ”あ”!!あ”謝る!!あ”の時のごど全部謝りますぅう!!ごめんなさい!!俺が間違ってだ!!赦してくださいぃ!!」

 今になってこのクズは泣き叫んで謝罪してきた。怒り通り越して呆れた。

 「あのなぁ......お前は俺を散々辱めて甚振っていた癖に、自分がその立場になれば途端に謝罪を始める。赦して欲しいと懇願する。
 自分がされて嫌なら、他人にしなければいいのに。俺を踏み躙って、虐げていた時は嗤って楽しんでた癖に、いざ自分がその立場になる途端に泣き叫んで助赦しを求める...。

 赦すわけ無いじゃん。最初に言ったよね?殺すって、さぁ!!」

 ビシャアアアアアアアア...!!

 「うわ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!」

 怒り任せに水魔術を唱えて、このクズの両腕を溶かし潰した。

 「嫌だ嫌だ嫌だぁ!!止めでぐれぇ...!!」
 「あの時俺がそう言ったのに、お前らは止めてくれたか!?都合良いことを今になってほざくなぁ!!お前らは俺をこうやって虐げて楽しんでただろ?俺はそれを再現してやってんだよ!立場を変えてなぁ!!」
 「違う!!俺たぢはごごまでのことをしてなかっだだろうが!!お前のそれはただの犯罪だぁ!!」
 
 はぁ......馬鹿かこいつは。復讐というものをまるで分っていない。

 「自身が受けた痛み・屈辱・苦しみを、倍以上にして返すのが、“復讐”だろうが。“目には目を歯には歯を”なんて、生易しく済ませるわけないだろうが」
 「ひ......ぎぃ!」
 「それにお前らは俺を少なくとも3年間虐げてきた。けど俺はたった一日...いや数時間で終わらせて上げようとしてるんだ。優しいだろぉなぁ?たかが数時間の苦痛と屈辱くらい、堪えてみせろよこのゴミクズが」

 「う......わ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ.........!!!」



 その後も三時間くらい、青山祐輝の体を壊し続けた。治せるところは治して、少しでも長く苦痛と屈辱を与えるように弄んで虐げた。

 奴が死んだ時には、頭蓋が剥き出しになっていたり、腕とか脚とかの雑な切断面が見えたりしていたなど色々キモい絵面となっていた。
 そんな死体に唾を吐いて、小便もかけてやりながら、俺は死体となった青山を冷たく見下した。

 
 「イチモツが大きいことを馬鹿にしたお前には相応しい辱しめだろ?どうだ?コレのどこがデカいんだ?普通だろうが」
 サイズ測ったことないから長さは知らないが、アダルトビデオとかの男優のとを比較すると俺のはむしろ小さかった。成長が早かっただけだったんだ。やっぱり俺はおかしくなんかない。
 おかしいのは、周りと少し違っただけで奇異の視線を向け、理不尽な扱いを強いるお前らだ...!

 とりま、(学生時代)二人目復讐完了。