瀬藤欽也を殺害してから数分後、俺は打撃痕とウイルスの侵蝕によって全身がぐちゃぐちゃになった瀬藤の死体を、スマホで撮影してある程度ぼかしを加えてからSNSに載せて拡散させた。さらにこの画像を見ても、炎上したり通報されたりもしないようにさせておき、むしろ誰もがこの死体を見て面白がるという催眠術も仕掛けておいた。
死んだ姿を世界中の目に晒す行為など、死者に対するこれ以上の冒涜があるだろうか。憎い奴に対してここまでするのが、復讐というものだ。死ぬまでいっぱい苦しめて、死体になったらそれを辱めて見世物にしてやる。俺が思い描く復讐とはこういうものだ。
ある程度写真を撮ってネットの海に晒した後は、後片付けだ。簡単だ、死体ごと部屋を燃やす。
生前からずっと考えてたんだ。いつかこいつがいる時に部屋を放火して殺してやろうと。まぁ今回は死体になってからになっちゃったが、丁度いい殺菌作業だ。こんなゴミクズが使った部屋なんて雑菌だらけだろうし。このゴミクズが使った痕跡を一つ残らず消し去れば、綺麗な部屋に元通りだ。
オイルを全てばら撒いて、火の魔術を放って放火、すぐに部屋を出る。結界を張ってあるので煙が出ることもない。誰も、この大火事には気付かない。
数十分後、火が収まったであろうタイミングで再び部屋に入る。死体も、奴の家具も何もかも灰になっていた。魔術で炭や灰を全部消して更地になったこの部屋を俺はしばらく使うことにした。ここに俺の持ち物をある程度配置しようと思ってな。数日したらこんな安アパートとはおさらばする予定だから適当に使おう。
漫画やゲームがたくさん積まれた棚や箱を全てここに移動したら作業完了。帰って夜食を堪能した。
「祝 最初の復讐達成!かんぱーい♪」
酒をいっぱいのんで程よい酔い状態になって、パソコンでエッチい作品観賞して抜いたり、さっきの処刑のことを思い出してゲラゲラ笑う。この部屋は完全防音に改造してあるのでこっちが出す音は他に漏れない。まぁ念の為に外からの音はある程度聞こえるようにはしておいたが。もう一つの隣部屋と上の階の部屋は空き部屋にしておいたので、もう誰かのうるさい声に煩わされない。最高の気分だ。
「...そうだ。作ろうと思ってた復讐リスト。今作ろうかぁ」
ほろ酔い状態のまま、ノートに名前を次々書いていき、リスト化した。学生時代・社会人時代・その他...ってところか。それにしても、いったい何人いるんだか。こんなにも、俺を虐げてハブって嫌がらせして侮蔑して精神的に追い込んだ、生きる価値無い...いや殺されるべき最低蛆下衆糞ゴミカスクズ共がいたなんて!こいつら一人一人残酷に殺して...復讐してやる、必ずな...!!
「いや~~楽しみ楽しみ!全員俺をあんな目に遭わせたことや生まれてきたこと後悔するくらいに苦しめてぶち殺してあげよう。今度は、俺がお前らの何もかもを
壊す番だ。くくく、あははははははははははっ!!!」
復讐リスト
学生時代
清水博樹 前原優 中村一輝 青山祐輝 井村遼 板敷なな 吉原蒔帆 小西陽介 本山純二 谷里優人 中林大毅 上方逸樹 下田天武
社会人時代
里山浩基 瓜屋優二 渡邊宗貴 説田義一 杉浦俊哉 池谷隼
坂本歩 田原元気 遅川たけし
その他
瀬藤欽也(復讐済) 平塚大輔
*
翌日、俺はアニメイトで沢山買い物した。生前読み集めていた漫画と小説と新しく出ていたアニメDVD・Blu-rayなどなど...二十数年分溜まった最新刊を全て買った。といっても、とっくに完結した作品がほとんどで、買えなかった分はデカい本屋とブックオフを回って買いそろえた。気になる新作も買っておいて、大量のお菓子とジュースを買い込んで帰宅。以降ずっと買ったものを熟読・熟視聴していた。
完全に生前最後の1年間の生活の再現である。けどこれは仕方がないことだ。続きが気になったままで死んで、ここにまた帰って来れたんだ。復讐はもちろんする。だが自分の好きな作品も最後まで読破もしたいのだ。
読み出したら止まらない性格の俺は、読み出してから1か月近くはオタク生活を過ごしていた。そして全て消化した俺は...
「十分潤った...。さぁ復讐を再開しようか」
ずっと引きこもっていたにも関わらず俺の顔には何だか艶がついた気がした。色々満足したところで、再びあのどす黒い感情を沸かせて殺意を煮えたぎらせる。うん...数日経ってもこの気持ちは変わらない。本当に俺ってやつは、根に持つタイプなんだなぁ。
未だにこんなにも、あいつらをぶち殺したくてウズウズしてるのだから...!
「まずは...学生時代の連中から回ってくか。今のあいつらは、40後半代の中年どもになってるはずだ。最後に見たのは学生時代だったから、だいぶ見た目が変わってるかもしれないな...。まぁ俺の検索魔術なら、今のお前らを特定することに骨が折れるは無い。すぐに見つけ出せる」
検索魔術“全事象把握《グー〇ル》”――異世界に昔実在した賢人の名前をとって創られた魔術。本当に何でも調べられるチート魔術だ。発動すると一冊の本が出現して、そこに自分が知りたい内容を綴れば、あとは全てこの本が教えてくれる。
例えば...特定の名前を、こうやって綴れば―
「!おお、出た出た。ほうほう、今のアイツはこんな面していて、今は...ああ、学生時代とあまり変わらない場所に住んでるのか。そうか~~~ククク...」
現在の顔写真、現住所、世帯構成、職業、一日のおおよその活動内容等が本に浮かび上がり、あっという間に次の復讐対象人物の詳細が明かされた。プライバシーなど全く考慮しない魔術だね。
魔本の内容を普通のノートに移し書きして写真を保存してから、リストの残りの連中も調べてみた。都合の良いことに、ほとんどが同じ地区に住んでいるようで、これなら移動が楽だと思った。
「丁度良い。一人目を殺したらソイツの家を拠点にして、そこからあのクソッタレな同級生どもを殺して回ろう。みんな、大して引っ越ししてくれてなくて助かったよ...!」
まぁあいつらが生まれた地域――大阪は色々便利な地域だからな。利便性求めての結果になったのだろう。
...それにしても、
「学校ではどいつもこいつも俺を虐げて...具体的には殴って辱めて、私物を壊して、俺を不名誉な蔑称で呼びやがったりして......散々人の尊厳を踏みにじって、人の人生を潰す真似をしておいて.........お前らはそんな犯罪行為などなかったかのようにして社会で生きて、リア充して、会社とかで上の地位に就いて、家庭を持って、幸せになってさぁ...。
俺の学生生活を滅茶苦茶にしておいて、それが原因で進学が出来ず真っ当な人生を送る為の道をズタズタに引き裂いておきながら!お前らは普通に幸せな人生を謳歌しているだぁ?
認めねぇ。許されない。あり得たはずの未来を奪っておいて、自分らは幸せになんて絶対に赦しちゃおけねぇ。
俺が全て奪う。俺が全て壊す。俺が全て踏みにじる。俺が全てお前らを殺す...!絶対にな!!!」
憤怒と憎悪の感情を燃やしながら、俺は行動に出た。舞台は関西。俺が育った場所で、俺が壊れた場所だ。全ての元凶である場所に移り、再びあの最高の時間をつくり出す―!
きっかけは何だったのか、今となってはあまり憶えていない。ただ言えることは、あいつらは俺のあり得たかもしれない未来を理不尽にも黒く塗り潰した。夢も踏みにじって、何もかもを壊したのだ。
小学生だった頃の俺は、クラスの中心にいる存在だった。そのお陰で発言力が強かったりもして、俺が良くないことだと言えばみんながそう思ってくれたり、遊びに誘われることもよくあった。あの頃の俺は、人望がかなりあった。
しかし6年生が終わる頃になって、そんな俺が気に入らないと言った奴らが出てきた。あの時はまだ小さな揉め事としか認知されず、俺自身にも大して被害・危害には及ばなかった。発言力がまだあったのも功を奏した。1対1なら喧嘩にも負けない力と自信もあった。
だけど、あの頃から俺が虐められるようになる予兆はあったことに俺は気付けないでいた。
中学生に上がりしばらくしたら、小学の時に揉めた連中が新しい連中と組んで俺にちょっかいをかけてきた。そいつらは前の小学校ではクラスのカーストトップ兼荒い性格で(悪い意味で)有名だった奴らだ。
そいつがいるクラス男子の大半が、そいつには反抗的にはならないようにされていた。俺のクラスにもそういう奴がいて、例外無く俺にも警告しにきたが、俺は取りなすことは一切しなかった。
それが連中の気に障ったらしく、俺は目をつけられ嫌がらせをされるようになった。プリントが回ってこなかったり教科書が汚されてたり机にゴミが入ってたりと陰湿な嫌がらせから始まり、止めてほしければ自分らに反抗的な態度をとるなと言ってきた。俺は屈することなくそれどころか、ちょっかいかけてきた生徒に制裁(=ぶん殴る)してやった。
それが連中をさらに怒らせることとなり、教師たちがいないところで俺を暴行するようになった。一人と殴り合うならこっちに勝ち目はあったが、多数に勝てる程、俺にそんな主人公補正はなかった。数人に殴られて蹴られて制服を汚されて...何の罪を犯していない俺は、理不尽に虐げられた。
当然教師や親にこのことを告げたが、効果が無かった。連中がクラスどもに脅しと圧力をかけて俺が虐められてることを黙らせたせいで、証拠不十分として学校は何もしてくれなかった。担任の先生はせいぜいみんなに厳重注意したくらいで何も助けてくれなかった。
親に至ってはさらに無能を発揮した。よりにもよって俺がふっかけたからだの、もう少し身の振り方を慎めだのと言って、俺が悪いからなんだと全く意味の無い説教をしただけだった。
......いやいやおい、まてよ。はぁ?俺の有様をよく見ろよ。普通の喧嘩でここまでボロボロになるか?服がズタズタになるか?私物があんなに汚され壊されたのは仕方がない?俺が悪い??いや意味分からねーから。おかしいだろ。俺はあんな理不尽で意味不明な理由で多数から虐げられたんだぞ?ふざけるな!
いくら俺がそういった気持ちを告げてもまともに取り合ってはくれなかった。こいつらは本当に家族なのかと、この時から俺の心は荒んでいった。学校も家族さえ味方が既にいなかったのだと気付いたのは、学生生活が終えてからだった。
進級後はさらに虐めが酷くなった。相変わらず反抗的でいる俺に対して、今度は上級生にまで虐げられた。連中が奴らの先輩に俺のことを悪く吹聴してそれを聞いた上級生が俺に暴行を始めた。最初は言ってもない連中への悪口に対する制裁で、後には面白がって理不尽に俺に暴力を振るった。殴打・ネットの晒上げ・タバコを押し付けるなど、連中はただただ面白がって俺を辱めて潰しにきた。
上級生が卒業した頃には、俺のクラスでの地位は底辺の底辺だった。虐め主犯の連中全員が標的を俺に絞ってる為、自分は虐められないとどいつもこいつも安堵したような面をしてるだけで、誰も俺に救いの手を伸ばすことはしなかった。俺を虐げている連中もクズだが、目の前で理不尽に虐げられてる光景をただ見てるだけという他のみんなも同罪だ。自分らは安全な場所でただ俺が傷つけられているのを見てるだけのあいつらにも人の心が無いように見えた。
虐めが原因で勉強に大きく支障をきたし、ロクな成績しか修められなかったせいで偏差値が低い高校へ進学するしか出来なかった。レベルが低いからこそ、当然虐めも横行している。不運にも、俺の進学先には中学での虐め主犯の一人がいて、そいつのせいで俺はまた理不尽な虐めに遭った。
多数で俺を甚振って、ただ面白いからとかいう理由で他のクズどもも暴行に加わり、俺は連中のただ下らない感情の為に傷つけ辱しめられ、人としての尊厳を踏みにじられ続けた。クズで下衆なあいつらは、無駄に悪知恵を働かせて、学校に露見しないように隠蔽して自身の悪行を秘密にしてきた。
暴行痕を教師に見せて虐められてると主張しても、主犯連中はメイクか何かで俺に暴力振るわれたとデタラメ吹聴して、お互い悪いという扱いを受けて奴らは正当な裁きを受けなかった。
いくら俺一人が何を言っても、外面良くしているカースト上位の連中らの主張を優先されてしまって誰も俺の言葉を拾ってくれなかった。
味方がいない......それを確信した俺は、ずっと反抗し続けてき姿勢を崩して、屈しなかった心も完全に折れて、ふさぎ込んだ。学校へは行かず、不登校のまま学校を卒業。中学同様...いやあの時よりも勉強に身が入らず、大学への進学は絶たれた。
一度の救いも無いまま、理不尽でクソッタレな6年間を過ごしてしまった。俺の思春期のあの日々は、色など全く無い、ただ人の尊厳を踏みにじられ汚されただけの、消し去りたい過去となった。
忘れたくてもふとしたことであの日々を思い出して何度も発狂しそうになった。俺も大学生活を送りたかった。そんな憧れを、連中のクソ下らない理由で全て潰された。
なぁ......俺が何したってんだ?一度でも誰かを理不尽に虐げたか?誰かを下らない理由で傷つけたことあったか?お前らクズどもみたいに誰かを貶して酷いことしたか?
何で俺はお前らなんかに潰されなければならなかったんだ?
何で他のみんなは見てるだけでいたんだ?告げるくらい容易かったはずだろ?
《《俺だからか》》?どいつもこいつも、《《杉山友聖という男だった》》から、虐げて、その有り様をただ見るだけに徹したのか?
味方なんて、本当に最初からいなかったんだな......。
――だったら今度は、俺が《《ソレ》》をしても良いよな?
散々人の人生滅茶苦茶にしておいて、自分らに何の正当な裁きが下されないなんてそんなご都合がはたらいて良い訳がない。
随分遅くなったが、あの6年間で受けた痛み・苦しみ・屈辱を、全て増し増しにして返してやるよ...!
「――だから、今からあの時の仕返し...復讐をしに来たぞ。
まずは......お前からだ、清水博樹《しみずひろき》!」
そして現在、目的の地に着いた俺は、虐め主犯連中のうち一人の家に押し入って、標的となっている人物の目の前に立ち、突然現れた俺を呆然と見つめるソイツの面を見て、俺は邪悪な笑みを浮かべてみせた...!
対象 清水博樹
中学3年生に進級した時にそいつ......清水博樹と同じクラスになってしまった。
サッカー部だった奴は1年と2年の間は虐めの主犯には加わってはいなかった。カースト上位のグループに所属していたこともあって、主犯格の連中が俺に暴行をしている様子をただ面白がって眺めていたくらいだった。傍観者を決め込んでいた奴だったが、3年生同じクラスになった途端、奴も俺に直接関わるようになってきた......もちろん悪意を含んで。
五十音順の都合上で不運にも席が俺の前という席順になってしまい、始業早々に奴は俺に嫌がらせをしてきた。配られたプリントを渡さない(俺はいちばん後ろ席だったから誰も困らない)、机に落書きしてくる(完全に俺を侮辱した内容だ)は序の口。休み時間でトーン大きめに何故か俺の家族構成を聞いたりとか意味不明な絡みをしてきた。
中でも苛つかせたのが、俺の顔の傷(虐めでついた)を指差して皆に聞こえるトーンでしつこく聞いてきたことだ。
「なぁなぁ、目腫れてるやん。なんなんそれ?どうしたわけ?なぁ?唇もめっちゃ腫れてるしw何それ?ダ〇ンタ〇ンの人かよ!しかも制服ボタンあちこち外れてるしさぁw面白―」
「―黙れよ!!いちいちデカい声で聞くことかよ!俺が何でこうなったのか知ってるくせに!!」
堪え切れなくて怒声を上げるも面白がって俺を嗤うばかり。無視しようがキレようが清水は俺が嫌がってるのを見て笑い物にしやがった。人の傷口を、あいつは面白がって抉ってきたのだ。そんな、最低のクズだった。
中でも...俺が奴を憎んだ最大の原因が、主犯格どもによる虐めを助長させた「あの出来事」だ...。
「お前......鼻くそついてんぞ?」
「.........ハァ」
毎度の嫌がらせ絡みだろうことで俺は無視した。
「いやだから鼻くそ!見えてるって。くははwおいついてるて!」
あまりにしつこくウザく絡んでくるのでティッシュで鼻をしっかりめにかんで掃除して終わらせた。これならどんなに汚れてようがきれいになったと確信して清水から離れる。だが......
「いやいやいや!そんなんでも鼻くそ取れてないから!おいこれ使えよ。ペンで、鼻ほじって取れよ!ほじれば取れるからさぁw」
「知るか。今ので取れてるし。それ以前にそんなにへばりついてる鼻くそだったら感触で分かるし。いい加減にその下らない絡みは止め―」
「鼻くその感触楽しんでるって!?え、何?杉山はそーいうことして楽しんでるわけ!?うわー引くわーw中学生にもなってそういうことしてるのはどうかと思うで?wほら早くペンでほじって取れよ杉山くーん!w」
デタラメを周りに聞こえるように言いふらして、しきりに俺に鼻をほじらせようとしてくる。しかも授業中にだ(教師には聞こえない声量でだから余計質が悪い)。それを何回か繰り返していくうちに、俺が鼻くそを気持ち悪くいじるとか意味分からないレッテルを貼られてクラスで馬鹿にされるようになった。
そしてそれを聞きつけた虐め主犯の連中......クラス内では小西陽介がネタにして悪ノリして俺を侮辱してきて、俺がそれに対して制裁したら逆ギレして仲間を呼んで俺を暴行する...。
その光景を、清水は嗤いながら見ている。そう、あのクソ野郎は連中の虐め行為を助長させた、普通の傍観者よりも最低なことをした罪人だ。毎回俺が傷ついて苦しんでるところを見て楽しむクソ最低のクズだ。
奴のしたことを通報しても、当の本人は虐めに直接関わっていない、暴行を加えたりはしていないなどとほざいて、しかもそれが通ってお咎め無し。
はぁ?ふざけるな。清水博樹、お前は罪人だ。周りが忘れようと気にしていなくても、俺自身が受けたこの屈辱は本物で許されないことだ。
相応の罰を受けさせる...!
「――というわけで、清水博樹。お前は今から俺に裁かれる......まぁ正式には俺の恨みを晴らすといった方が良いか。まぁ罪は罪だ。きっちり償ってもらう」
「い、いきなりやってきて、昔の記憶を流してきて、俺を裁くだの何だのと!意味が分からねーんだよ杉山...友聖!」
「いやいや、分かれよ。せっかく思い出させてあげたんだ、忘れたはもう聞かねーぞ?お前は俺を侮辱した。虐めを助長させた。俺が虐められていたのを見て嗤ってた。お前が俺に犯した罪はそんなところだ。二度は言わねーぞ」
「ぐ......!それ以前に本当にお前はあの杉山なのか!?年月からして俺たちはもう40歳を過ぎてるはずだ!それなのになんだその見た目......20代じゃねーかよ。どんな若作りしたら――」
「そんなことはどうでもいいん、だよっ!」
ドゴォ!「ぐ、おぁ......がはぁ!」
話の主導権は俺だっての。清水の腹に蹴りを入れて復讐を始める。それにしても、こいつは俺が死んだことを知らないみたいだな。俺はここ...大阪から離れたところで生活してたから、かつての同級生だろうがそういう報せはこなかったようだな。まぁ別に知らなくて良いけど。
「か......勝手に家に上がり込んできて、暴力か...。お前、昔と何も変わってないな。そんなだったから、お前は無様に虐められて――」
「うっせぇ喋んなカス! “お前に俺を侮辱する権利を奪う” 」
――――――
「―――がッ!?声、が、出てこな......があああああああああ!!?」
「お前今、何て言おうとした?また俺を侮辱しようとしたな?だからお前の喉は今、焼けるような痛みに襲われているんだ」
「な”ぁ!?何でぞれをじっで...!」
「知るか自分で考えろクズが」
ガァン!「ぎゃあ”ァ!!」
額部分に拳をぶつけてリビングまで吹き飛ばす。無様に仰向けで倒れてる姿を見て声出して嗤ってやった。そう...昔の奴が俺を見て嗤ったように。
因みにさっき清水が喉にダメージを負ったのは、権利が無いのにそれを行おうとしたからである。奴にはペナルティが課せられた。
“権利剥奪” 無属性魔術の究極魔術だ。名前の通り、相手が最初から持っているあらゆる権利を、俺の意思の下で消していくものだ。
今の清水みたいに「人の悪口を言う権利」とか「特定の食べ物を食べる権利」(豚肉やお米など)とか、「自慰行為する権利」なんてことさえも剥奪できる魔術だ。剥奪された権利は永久に戻ってこない。今の清水はもう一生人の悪口を言えない人間になっている。良かったなー。会社とかの同僚や後輩から聖人だとか評価されるぞ。
まぁ......そんな機会は訪れないけど。今から死ぬんだし。
「おい、俺に何か言いたかったんじゃなかったのか?言ってみろよクソ野郎」
「て、めぇ...!この―――っか!?......ぐあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!の”、どがあ”あ”あ”あ”あ”!!あ”づい”!や”げる”よ、うだ...!!」
「いや実際に焼けてるんだよ馬鹿が。昔みたいに俺を侮辱しようとするからそうなってんだろうが気づけよ間抜け、がよっ!!」
ドシュ...!「い”、だああああ”あ”あ”!!」
両腕に剣をぶっ刺して適当に蹴り転がす。随分雑な制裁だがこんなもので良いだろ、復讐なんて。俺が面白い、気持ちいいと思えるならそれで良い。
「お前がっ!遊び気分でデタラメ吹聴したからっ!周りまで俺を馬鹿にさせるようになって!虐めの主犯どもを煽らせて!俺を苦しめたんだよなぁ!そうだろ?清水博樹ぃ!!」
ドガッ!ドスッ!ゴスッ!グシャ...!ズチィ...!
「あがっ!ぐへぇ...!や、や”めで...!助けて!おげぇ...!」
「何が鼻くそだ!あの時、俺の鼻にデカい鼻くそなんてあったか?ティッシュで拭っても取れないような鼻くそだったか?俺は鼻くその感触で遊ぶ変人だったか!?言ってみろ!このホラ吹きクソ野郎が!!」
「あげぁっ!あ、ありませんでしたぁ、ぐぼぉ...!あの時杉山の鼻にそんな鼻くそは、まったくありませんでした!!げぇえあ”...!嘘です、杉山があんな奇妙なことをする人間なんかじゃありません、全部俺が言った嘘で、す...!いだああああ!!」
「そうだよなぁ?なのにお前は面白いとかそういう下らない理由で、俺を名誉毀損レベルの侮辱をやらかして、虐めの材料を増やしていったんだぁ。良くないことだって、当時のお前でも分かってたはずだよなぁ、虐めはさぁ?サッカー部だったお前には俺を虐めてた主犯格が何人かいたが、そいつらの仲間としてお前は間接的に俺を虐げていたんだ。これは俺の中では死罪確定だ。よって清水博樹!たった今からお前を残酷に殺すに処す!」
「だ...誰かァ!!助けてくれぇ!!警察と救急車をぉ!!殺される!!こいつに、杉山友聖という男にころされるうう!!助けを呼んでくれええええ!!」
清水が真っ青な顔で助けを求めて叫ぶが、反応は一切無し。俺の笑い声以外なんの音もしないことに、清水がさらに絶望する様を、俺は嗤ってみせる。
「だはははははははは!!そうそう!昔の俺は、今のお前みたいに無様には叫ばなかったが、みんなに助けを求めてた。けど誰も助けようとはしなかった!今のお前はなぁ!あの時の俺と同じ底辺に墜ちてるんだよぉ!どうだ!?必死に助けを求めても誰も応えてくれないというこの痛み・屈辱はぁ!!これが俺が受けた全てだ!!自慢すべきことじゃないけどなぁ!」
「あ、あああ...ああ......」
現実を突きつけられた清水は、もう叫ぶ気力さえ失せて、無様に涙を流すことしかしなくなった。助けが来ないのは、この部屋に防音・防振動結界を張ってるからなんだが。というかコイツ、俺のこの力を目にしても何も言わねーな。それどころじゃないってか。
「それにしても、良い部屋に住んでるなぁ。お前の仕事は...サッカー担当のスポーツ雑誌の編集者かぁ。お前サッカー上手かったもんなぁ。全日本中学の何とか連盟に召集されたんだっけ?俺を虐めておきながら随分リア充してきたんだなぁ...」
1LDKの部屋全体を見回して部屋に入っていく。そして部屋の壁に貼ってある写真をてにして...
「おやぁ??この写真は、なーにかなぁ!?」
「そッ!それはぁ...!!」
清水が狼狽した声を上げるが無視して、部屋に置いてあった写真を全て見た。
「......いやいやおいおい。お前マジか?未だに人が虐げられてるところを愉しむことしてるんだ?まさかその様子を写真にしてるとかマジかよ。しかも小動物までいるし。うわぁ...。人としてどうなのそれ」
「ぐ......うぐぐ...!」
俺が目にした写真は、どれも数人に暴行されている人間(中には子猫や子犬も)の姿だった。血を流し、泣いていて、苦悶に満ちた表情をしてる男(動物)の顔をドアップしたものもあった。
「中学時代の俺の件で味を占めたのか、高校・大学、そして現在もそうやって虐げられている者の様を安全な場所で嗤って見てたのか。うん、俺のこの行いは正しいってこと、証明できるね!」
「お......お前も俺と同じじゃねーか!!理由は知らねーが強くなったお前は、弱い俺をこんな風にして、殺そうとまでしている!楽しそうに甚振ってるお前も、俺と変わらないじゃねーかよ!!」
開き直って俺を糾弾するが、今ほど滑稽という言葉が似合うことなど果たしてあるだろうか?
「お前のやってきたことは、“罪無き”者を虐げたことだ。俺の場合は“罪人”をこうやって正当な制裁を与えているだけだ。まぁ、楽しんでるという点は否定しないが。そこんところの違い分かる?いずれにしろ、お前が今も陰でやってたことは、人として最低でクズだということだ。そんな奴は社会から消えるべき......そしてこの世から消えるべきだ。というか...」
清水の髪を掴んで頬を乱暴に掴んで持ち替える。頬の骨が軋む音を聞きながら俺は冷たい声音で告げる。
「俺に悪意を持ってちょっかいをかけた、嫌がらせした、虐めを助長させた。俺がお前をこうして一方的に虐げて殺す理由は、それで十分だ。
“お前が意見する権利は、ねーんだよ” 」
「......!!」
顔を青白くさせる清水を見て俺はゴミを見る目で嗤い、地面に叩きつける。仰向けになった清水の腹に、剣を向けながら俺は嗤って告げる。
「まぁ...お前は中学の中で殺そうと決めてる中ではそこまで恨みは深くはないから、あまり時間かけずに殺してあげるよ。目障りだしな。じゃあ、死ね」
「ま、、待って―――」
中学時代の復讐対象 一人目殺害達成。
学校...特に中学校でこういうことって、よくあったのではないだろうか。
やたらちょっかいかけるイキり男子生徒が、席替えなんかで自分の席近くに来てしまった時、授業中に自分にちょっかいかけてくるアレだ。
マジで腹が立つんだよね~。人によっては殺意抱いた奴もいたんじゃないか?
だってそいつさァ、こっちやたら見てきたりするし、何かしてきたかと思えばプリントに落書きとかしてくるし、酷い時は机になんか落書きしてくるしさ...。
小学生でも今時そういうことしないぞ普通。
席後ろになったらなったで、消しゴムのカスとか投げてくる奴いたし。気が付いたら頭にカスがいっぱい溜まってて笑われるし、アレがすっごい不愉快で、かといって授業中に騒ぐのも憚れるし。当時の自分って目立つのが嫌いだったから、人前で声出すのも躊躇うくらいだったから、大声で止めろとか言えなかったんだよね。
で、それを良いことにそいつ調子に乗ってまたちょっかいかけてくるっていう悪循環が続くのよ。
マジでふざけんな。何でお前みたいな奴が席隣に来るかな?授業黙って大人しく受けられへんのか?お前中3やろ?授業受けよう思ってる俺の邪魔してくんなクソが。
挙句は鼻くそついてるとか言いやがって...。だから何やねん。ティッシュで鼻かんで軽く鼻を拭いたら終わりやろうが。それを授業中に、みんなに聞こえるくらいの声で鼻くそついてるって連呼しやがって。そのせいで俺は他のイキりどもからまで鼻くそって馬鹿にされるようになったんやぞ?他のクラスのイキりにまで言われたことあったわ。
なぁホンマ何やねん?下らないことで殺意抱かせやがって。人が嫌やなって思うちょっかいかけて何が楽しいねん?中3にもなってそういうことするとか頭腐ってるぞ自分。少年院にでも閉じ込められてろ。
お前のそういうふざけたちょっかいで、どれだけ人を苛つかせて(軽度じゃない、重度や)、時には傷つけてると思ってんねん。それが原因で学校来るのが嫌になって不登校になる奴もいるねんぞ?やがてそういうのが尾を引いて、ニートや引きこもりになってしまうケースもあるからな、マジで。
そうやって社会不適合者を量産させてしまってるお前らイキり連中は全員クズや。今すぐ行動を改めるか少年院に入って服役するか、お前らが不登校になれ、学校辞めろ。
......という気持ちでこのエピソードを作りました。ああいうちょっかいが毎日続いたことが原因で、本当に不登校になった奴を、私自身は当時見てきました。そして当の本人は反省の余地無しときました。
虐めはこういう下らないちょっかいも含まれているのでまだ学生の皆さんは気を付けようね?
この文章に対して、共感するしない、批判は自由です。あくまで私個人としての見解なので
自身の血でできた血溜まりに沈んで絶命している清水博樹を冷たい眼で見下す。
どうだ、思い知ったか?そこが、当時の俺がいた場所だった。同じ底辺に落ちたことで少しは俺の気持ちが理解できたか?理不尽に虐げられることがどれだけ怖くて屈辱的であったか。
まぁ理解したことろで改心する程、人間は簡単な生き物じゃないと思うが。というよりこのカスに至っては、理解すらしないまま死んだかもしれないが。理解なんてしてもらえなくてもいいけどな。俺はただ殺したいからこうしただけだし。
「ああそういえば、お前は成人してからもずっと人や動物が虐げられているところを見て、しまいには撮影までしてたんだったな?だから今度はお前がそうなってる様を撮るとするかぁ」
そう提案した俺は、器用にスマホ撮影を始めた。内容は、もう死体となった清水を暴行している様子だ。一方的に殴り、蹴り、吹き飛ばして、刺して炙って焼いて叩きつけて撃って...一人の男が一人の男に情けなく甚振られている様を存分に撮影してやった。
復讐を終えたここにもう用は無い。最初の復讐と同じく、部屋全域にオイルを撒いて火をつける。学生時代リストに記載した連中を全員殺すまでは、ここを拠点にすることにするので、全て焼き尽くした後はお掃除して住める空間に。その後は瞬間移動で最初の拠点を往復して家具をある程度移動させて、即席の拠点をつくりあげた。
しばらくはここで復讐に専念する。学生時代の復讐対象はあと10人以上もいる。イイね~~しばらく退屈しない日々が続きそうだ。今だって、殺したい奴を殺せて凄く気分爽快だ!
飯にする前に、さっき撮影した動画を編集して、ネットに流そう。今すぐにでも清水の無様なやられようを晒したいからな。
俺の顔を隠して、声もダミらせて、動画を何回か停止させてそこを画像保存して...上手く編集していく。そして完成。約10分にわたる清水博樹への暴行動画!
タイトルは、「人間のクズを制裁してみた」とかで良いか。動画詳細欄にあいつが陰で犯してきた罪を書き込んで、だからこいつはああも酷い目に遭ってるんだよってことを示すんだ。一人でもこの動画が面白いと思ってくれたらありがたいね。では投稿!
良いことしたところで、夕飯買いに行こう。今日はファーストフードが食べたい気分。マックバーガーたくさん買うとしよう。あの塩加減絶妙なポテトとマスタードがよく合うチキンナゲット、ドリンクはコーラで!うんこうしてはいられない、早速行こう。
夜時間でも客は結構いるⅯバーガー店に入り、列に入る。最後尾に入って肝心のハンバーガー何にするかをメニュー見て考えていたところに...
「でさ~~あいつがよぉ――」
「ぶっはwマジかよウケるww」
少し開いた前を進もうと歩いた俺の肩をぶつけてきた少し大柄でガラの悪い男二人(20代)が俺の前に割り込んで入りやがった。
......はぁ??いやおいおい......
「列に割り込むな抜かすな。俺が並んでたろうが。どけ、後ろへ行けよ」
割り込んだ二人の上着を掴んで強引に後ろへ下がらせる。すると、後ろへ引っ張られたことが気に障った様子の金髪男が怒声を上げながら俺に絡んできた。はぁ、楽しくメニュー眺めてたところに......。
「何しやがんだガキが!?今のは無いんじゃねーのか、ああ!?」
「ナイのはお前のキモい顔面だ。順番抜かししてきたクズが何されようが文句言われる筋合いは無い。失せろ。」
「あ”あ”?......おいお前調子に乗るなよ?痛い目に遭う前に謝れば財布の中身だけで勘弁してやる。ちび野郎、潰すぞコラ」
もう一人のニット帽被った男もガンを飛ばしながら俺に謝罪を要求するという奇行をしてきた。俺の殺意メーターが上昇していく...。周りの客が俺たちから離れていき、店員がこっちに来ようとしている。
「謝るのはお前らだ。せっかくお楽しみ気分でいたところにああやって列に割り込んでマナー違反しやがって。失せるか謝罪するかどちらかにしろ。警告はしたぞ?」
「はいテメー締めるー。手足バキバキに折ってお財布も没収しまーす」
「ガキが列を抜かしたくらいで俺らに歯向かってんじゃねーぞ?ぶっ潰す」
男二人はなおも俺を不快にさせる言動をとり、金髪男が俺の胸倉を掴んだ。もう片方の手にはメリケンがはめられている。つーか締めるとか歯向かうとか...いつの時代の人間?こいつら猿以下の知能しか無いクズかよ。しかもこうやって俺に害を為そうとまでするとか...。
うん、こういうゴミ人間は、世の中に必要とされないよね?殺して良いよね?
というわけで――
「もしもーし?ビビッて声も出せませんかー?ゲラゲラゲラ――」
「死刑」
ゴキャ......
「ひぎゃああああああああああ!!?俺の腕がぁあああああ!!!」
「お、おい!?嘘だろ...!」
俺に触れてた腕を力いっぱい握って骨をへし折った。金髪は折れた腕を押さえて絶叫、ニット帽の方も狼狽して後ずさる。そして騒がしくなる店内。うーんよろしくない。まだ買ってもいないのにこれではまともに買い物できない。そこで!
“今のいざこざを認知しない。何も起きなかった。なお、この男二人はいないものとすること” ――パンッ!
乾いた音が鳴ったと同時に、男二人以外の人間全員が、さっきまでの騒ぎを気にしなくなり通常通りに戻った。店員も戻っていった。そして俺は素早く男二人を拘束してから外へ放った。あいつらへの罰は後でだ。列を乱したせいでまた最後尾へ並び直しだ。こういうところは俺はきちんとルールを守る。列の割り込みはどんな理由があろうと許さない主義なんで。たとえそれが自分自身でもだ!
並んでいる間でハンバーガーを決めて購入。かばんに商品が入った袋を入れて、店へ出る。そして駐車場に捨てておいたゴミクズ二人のもとへ向かう。事を起こす前に人払いの結界を張っておく。これで邪魔が入ることはない、楽しく処刑ができる...!
「「んーー!ん”ん”ーーー!!」」
塞がれた口を懸命に動かして何か叫ぶが無視。まずは俺に触れた金髪男の汚い右腕を斬り潰してやった。
「ん”ん”ー----------!!!」
情けなく涙を流して絶叫するがこれも無視。少し動きたい気分なので、靴裏にスパイクピンのような刃物を生やして、ジャンプで踏んだり、サッカーみたいに蹴ったりして二人を甚振った。
「「んーー!!ん、ん”ん”-----!!!......!!」」
血が出る度に無様に絶叫する様子は滑稽で笑える。だが心はまだ怒りで満ちている。せっかくの良い気分を汚したこのゴミクズ二人は残酷な目に遭わせなければ気が済まない。水魔術で強力な酸を出して頭と体全体にぶっかけてやるとさらに面白い反応が見られた。髪は無くなり、服ごと肌が爛れていく。
「「ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”...!!!」」
足を地面に叩きつけながらジタバタと暴れるその様はマジで滑稽で、いつの間にか俺は嗤っていた。そして爛れた部分に刃物が付いた靴でまた踏みつけた。ぐじゅっと音が立って血と体液がたくさん出てきてキモかった。
二人のくぐもった絶叫を聞きながらしばらく踏みつけて蹴り続け...せっかく買ったハンバーガーたちが冷めるうちにそろそろ止めを刺すことに。こいつらに口を開かせるつもりはないので、口を塞がせたままにして、俺は二人に話しかける。
「列は順番をきちんと守ること。決して既に並んでる人の前に割り込んではいけない。これは当たり前のことだ。俺はね、こんな当たり前のことを破る人間はこの世から消えていいと思ってるんだよね?こんな簡単なルールを平気で破るゴミクズなんて、社会に...世の中にとって不要物で害だと思ってるわけ。
だからそんなゴミクズであるお前ら二人は、もう殺しまーす」
大きな剣を構えた俺を見た二人が、必死に首を振って縋るような目を向ける。ん”ーん”ーと何か訴えかけてくる。それら全部を無視したまま、俺は無慈悲に剣を振り下ろして二つの首を同時に刎ねた。
俺は二人の汚い血で汚れた駐車場を後にして拠点へ帰って行った。魔術で色々細工しておいたから、今の処刑場面は誰にもバレない。監視カメラとかにも引っかかってはいない。放っておいて大丈夫だ。
それにしても...列に割り込んで順番抜かしてくる奴とか、ホンマにあり得へんわー。マジ無理だわー殺したいくらいに。次また同じことが起きたら、もうその場で惨殺しよう。
帰宅して早速食事にする。20年以上振りに食べたⅯバーガーは、泣きそうになるくらいに美味かった。ああ、この味変わってねーな...と思った。ポテトもナゲットもコーラも、何もかもが久しぶりで感動した。
懐かしい食い物を楽しみながら夜を過ごした。
食堂にしろバス停にしろアトラクションもそうだ。列の順番抜かしや割り込みはマジであり得ない、最低の行為だ。
先に順番確保して後からそいつの友達が入ってきて注文が遅れさせられたり、アトラクションの順番が後に回されたりするっつークソ展開。で、それに対して文句言ったら何か俺が悪い奴みたいな雰囲気になって俺が間違ってる扱いされるんや。
バス停の時もそうだ。停留所で待機していると、後から並びに来た老人とかが“座席に座りたいから順番譲って”とかほざいて順番抜かそうとしやがる。もちろん断ったが、そしたらそいつはキレやがって罵りやがって、クソ不愉快だった。あの老害早く逝去してほしいね。
団体で並ぶなら、全員揃ってから並べよ。
どうしても座りたいなら、タクシーにでも乗ってこい。
大混雑・閑散関係無しにそうやって俺の前に割り込んでくるとかすっっっげー、ムカつくんだよ。順番は守りましょうっていう当たり前のことをどうでもいいと考えるとかクズやろ。
ケースバイケース?人の命が関わること以外通用しません。火急の用事でもない限り列を乱してはいけません。
幼稚園か小学校からでもやり直してそういう常識もう一度教えてもらえ。
そしてそのまま二度と還ってくんな。
この非常識害人どもが...。
対象 青山祐輝
殺した瀬藤やⅯバーガー店で絡まれた男二人に言われたことなんだが、俺の顔年齢は、結構若く見えるらしい。転生してからの今の年齢は24~25才なのだが、中年層やちょっと年上の人間たちからみると、俺は大学生あるいは高3くらいに見えるらしい。
これは生前の頃もそうだったようで、仕事してた頃も新しく入ってきた年下の奴からタメ語使われて苛ついたことが何回かあった。異世界でもガキガキと言われてクソ冒険者どもから舐められてたな。全部この童顔性質のせいだ全く...!
(――でも、私は友聖のその整った顔、可愛くてカッコいいって思ってるよ!目が少し怖いけど、イケメンの部類に入ってると思うなぁ)
......ついでに余計なことまで思い出しちまった。この話は終わりにしよう。
昨日は清水博樹への復讐を遂げ......まぁゴミ2体を処理して、Ⅿバーガーを堪能したってところか。
―――今日はガンガン復讐するぜ!!
時刻は午前8時。今日も平日なので世の社会人は出勤しているところか。復讐リストに載ってる奴らの同行は筒抜けであるので、ここからいちばん近くにいる奴を次としようか。
ノートを広げて一覧を確認する。そして......
次の標的を決めた俺は、早速家を出てソイツのところへ向かった!
*
「おいチ〇デカー。お前だよ杉山友聖。チ〇デカ!」
「......黙れよ。クソ、がぁ!」
「ほんまのことやろーがクソチ〇デカがwwこの―」
「俺を!!そんなふうに呼ぶんじゃねぇ!!!」
直後取っ組み合い、だが転がされたのは俺だった。やはり俺は多数には未だ勝てないでいるレベルだ。
「本当のこと言われて切れるとかマジ笑えるわーこのフランクフルト野郎w」
「ほんそれなww」
俺のことをあんな侮蔑で...それも女子もいるところでも最初に呼ぶようになった――青山祐輝。野球部だった。
その青山に乗っかって少し呼び名を変えて、でもそこに明確な悪意を込めて俺を侮辱しやがった――井村遼。同じく野球部。
野球部でもう一人俺を虐げた男がいたが、そいつはこの二人以上のことをしやがった主犯者だ。後のエピソードで挙げるとしよう。
とにかく青山・井村......このゴミカスどもは、俺の身体部位を貶して馬鹿にして、不快極まる蔑称をつけることで俺を辱め、害してきた。きっかけは小学6年生のスキー実習行事の風呂時間だ。当時自覚が無かった俺は何の躊躇いも無く全裸で風呂場へ。そこに青山が俺のアレを目にした途端...
「うっっっわ!杉山のソレのサイズ何!?デカ過ぎない?キモぉww」
それを聞いた他の生徒らが俺のアレを目にして笑いやがった。そこまで反応するものなのかと他の奴らのアレを見てみると、小さい。おかしいのは俺だったみたいだ......当時は。
「デッカwキモww杉山のソレ、キモ過ぎww」
青山の侮蔑が込められた発言に他の生徒も俺をおかしなものを見るような目を向けてきた。後に虐めの主犯格となる川路、本山、前原なども小学校卒業するくらいまでは俺の股間部のことで馬鹿にしやがった。
全部、青山祐輝のせいで...。
「チ〇デカ!チ〇デカ!チ〇デカ杉山!!」
「......!!(無視してもこれだ...殺したい)」
この頃から青山祐輝に対する殺意のボルテージは頂点に達しようかというレベルだった。男のシンボルが大きいことは、大人世代になると却って憧れの対象になってくるものだ(偏見)が、ガキ世代にとってはソレは異物混入として認識される、珍妙なものと見られるようだった。
今にして思えばむしろ誇ってみせて聞き流すのが最善策だったと思うが、当時の俺にとっては堪え難い屈辱であると捉えてしまった。あの時青山や虐め主犯格どもだけじゃなく、他の多くの生徒からも驚きと異物を見るような目を向けられたのだ。ああやって多数の視線に晒されたことで、“おかしいのは俺なんだ”――と、思い込んでしまったのだ。
あの出来事があって以降、高校生になるまでは自分の局部の大きさをコンプレックスとして捉えてしまった。そう思うべきじゃないのにそうなってしまった。
全部、全部全部あのクソ野郎が騒いだせいで...!
中学に上がっても、青山による侮辱は止まなかった。そのせいで、中学から一緒になった...青山と同じ野球部の井村遼が、奴が俺をそう呼んで馬鹿にしているのを見て悪ノリするようになり、いつしかあのカス野郎も俺の股間のことで馬鹿にするようになった。
井村遼に至っては、俺のアレを見てすらいないのに、勝手な憶測で俺のアレがデカいだのあり得ないだのとホラを吹いてるようなものだ。だが時期が悪かったせい(虐めの件で)か、周りの生徒どもはそんな俺のことをただ面白がって囃し立てるクズもいた。女子生徒には変な奴を見る目で見られるなどマジで嫌な思いをさせられた。
「おいフランクフルト。お前のは粗挽きか?ジューシーか?wwなぁ―」
「黙れよクソ野郎...!」
「痛っ!?おいおい、暴力は無いんじゃないのー?みんなー!杉山が暴力ふるってきたでー!?」
虐めで心に余裕が無かった俺は、井村の易い挑発とクソ絡みに短気を起こして制裁という名の暴力を起こした。教師に注意される(悪口言われたこと言っても大して効果無かった)し、井村を殴った報復とかで陰で青山や本山から暴行を受けた。
人の尊厳を傷つけて何がそんなに楽しいのか...。いや、あいつらは人を傷つけること、辱めることを悦楽と捉えているのだろう。その標的を俺に絞っただけだったのだろう。
俺が本格的に虐められるようになったきっかけは、ある意味では青山祐輝だった。赦さない......絶対復讐する...!!
井村遼......お前も赦さない。お前は俺の勉強の道を妨げたという大罪がある。
中学2年から俺は塾に通った。虐めが原因で成績が学年で下位に落ち、このままでは進学が危うくなったからだ。お陰で成績は何とか持ち直した。
が、ここでも俺は理不尽な目に遭うことになる。
「あ...ジューシーフランク!いや粗挽きフランクか?なぁww」
「......いい加減にそうやって俺を貶してんじゃねーよ、このクソガァ!!!」
3年になった春に、よりにもよって井村遼が俺が通ってる塾に入って来やがった。そして学校と同じように、塾生たちの前で俺を蔑称で呼んで侮辱して笑いものにして...!!中には俺の虐められ事情を知っている生徒もいたので余計に腹を立たされた。
そして度重なるストレスによって、メンタルが未熟な中学生だった俺の堪忍袋は完全にキレて、場所と人目憚らず暴れてしまった。何も知らない奴らからにしてみれば、些細なちょっかいが原因で暴力に走った危ない少年に映ったのだろうな......俺はそのせいで塾を辞めさせられた。俺を侮辱したあのクズ野郎は辞めさせられたりはしなかったくせに、俺が悪者扱いかよ...!
そして俺をさらにぶち切れさせたのは、後日あのクソ野郎に「自分が悪かったごめんなさい」的なことを言わせるべく、声を大にして謝罪を求めさせた時のことだ。憤怒の表情で、本気の言葉をぶつけた俺に対するあのクソ野郎の返事は――
「は?冗談で言ってたことを、何マジになってんの?馬鹿じゃねーの?フランクフルトwww」
「―――――殺す」
そうやって俺の心を傷つけて嗤いやがる。そのクソ面に拳をぶち込む。俺が悪者になる。で、報復だと言って主犯連中から暴行を受ける。俺は許されずあいつらは許される。意味が分からない世界だここは。
井村遼。お前はクズだ。軽い気持ちで他人が悪意持って言ってることを同じように真似て輪唱し、嫌がってるにも関わらず繰り返し、周りに面白がって拡散させネタにしてさらに面白がる。
対象が俺だから、何でも言っていいと思い込んでやがる、無責任に下らない悪意をばら撒きやがる。
で、こっちが本気でぶち切れて止めろと叫んだら、「冗談だから」「本気で言ったわけじゃないから」などと自分は悪くないと主張して罪逃れしようとしやがる。そしてそれを許容する有象無象ども...!
あり得ない。信じられない。どうしてこんなことが赦される?冗談で人を傷つけることが野放しにされている?
その下らない冗談に本気で傷つけられる人がいるということを本当に理解していない......そもそも理解しようとすらしていないんだな?
軽はずみな発言・その場での悪ノリ・無責任な囃し立てetc...ガキも青年も大人も中高年も、どいつもこいつもそういうことを何も考えずに平気でしやがる。その“些細”で深く、深く傷つく人間のことを知ろうともしないで。真剣に考えようとしていないのだ。部外者だから、無関係でこっちには何の危険も無いから。
だから俺が傷ついて苦しんでる姿を見ても、そうやって笑いものに仕立てて嘲笑いやがるんだ...!本気で嫌がってることに気付かずに冗談だと捉えて全員マジになってくれないんだ...!
これを虐めと呼ばずして何と言うのか!!?
だから絶対に赦してはいけない。その被害者だった俺が言うのだから間違いじゃない。復讐するんだ......正当な制裁を下すんだ...!!
「―――分かったか?俺がこうしてお前を正当に痛めつけて苦しめることが、理不尽でも何でもない...当然のことだってことが―――青山祐輝」
「が......ぼがっ...!」
顔面血だらけになって苦しそうに呼吸する...青山祐輝の頭を鷲掴みにしながら、俺は冷淡にそう告げた。
俺たちの足元には、奴の汚い血溜まりができていて、周辺は色んな奴の血で真っ赤になっていた―。
時間は少し遡り......場所は名前などいちいち覚えてない小さな建設会社。正面から入り社員がいる部屋に入る。顔をみればすぐに分かった。
髭がだいぶ生えて横幅がけっこうデカい黒短髪の40代男......あいつが青山祐輝だ。
「どちら様でしょうか?社員じゃない方が勝手にここに入ってこら――」
非難が込められた口調で男が俺に詰め寄ってきたが、邪魔だと呟いて部屋の隅へ弾き飛ばした。壁に頭を強く打ちつけた様子の男は絶命していた。まぁ殺すつもりで弾いたから当然だ。
異世界での大量虐殺のこともあって、俺は人の命...特にどうでもいい赤の他人どもの命を凄く軽く見るようになった。羽毛以下の軽さとして見ている。
男が絶命してから数秒後、状況を理解した連中が次々悲鳴を上げる。うるさいので口を塞いで黙らせてから、俺が一方的に言いたいことを告げる。
「俺は杉山友聖って言いますー。今日ここに来た理由は、奥で間抜け面を晒してる青山祐輝君に復讐する為でーす。今からアイツを残酷な目に遭わせるので、お前ら邪魔になるから早く消えて下さーい。早くここから出て行かないと、隅っこにあるあの男みたいになっちゃうよ~~?」
さっき殺した男を指差しながら青山以外の社員全員に警告を発する。全員が真っ青な顔で隅にある死体を眺める。その中で青山だけが、俺を凝視して信じられない物を見るような視線を飛ばしてきたとりあえずアイツの口だけ開放してやるか。
「はっ!?お、お前...杉山か!?中学まで一緒の学校だったあの!?若い...!?というより、復讐ってどういうことだ!?意味分からないこと言って若木を殺しやがって...!」
解放されるなり、驚愕と質問と非難...忙しく俺に言葉を浴びせてきた。その間も社員たちは未だに混乱していて動こうとしない。
「はいはい早く消えた消えた!若木君とやらのようにに殺されたいのか?どうでもいい赤の他人であるお前らの命なんて何とも思ってないんだぞこっちは。とっとと......」
「俺の方を見ろ!いったい何のつもりだと聞いてるんだ、杉山友聖!!」
途中青山が俺の呼びかけを遮って怒鳴ってきた。それに合わせるように奴の近くにいた中年社員も俺に抗議するように声を上げようとする。やがてそれが伝播して皆が俺を睨んで抗議する者、取り押さえようと俺に迫る者、机にある電話や自身の携帯で通報しようとする者しかいなくなったので、俺は舌打ち混じりに呟いて...
「邪魔。消えて」
――――――――
「.........は、ぁ??」
青山を除いた全ての社員を殺した。一人一人の周りの空気を真空に変えて窒息死させてやった。
何が起きたのか理解できずにまた間抜け面を晒している青山に近づく。混乱したままの奴は、脚をもつれさせながら逃げようとするが意味無し。一瞬で追いついて胸倉を掴み上げる。そしてその体を思い切り机に叩きつける。その衝撃に耐えきれなかった鉄製の机が割れるように壊れてしまった。
「がはっ...!」
「老いたなぁ...中学の時は野球部でありながら陸上部よりも速い瞬足の持ち主だった男が、あんなにもトロくなってしまっているとは。つーか逃がすわけないだろ?今からお前は俺に裁かれるんだよ」
「あ”......だから復讐だの裁きだの、何を言っでるんだお前!」
「はぁ...お前も忘れてるのか。お前らにとって俺にしてきたことは些細だったってことなのか。本当にクズだな。とりまあの時のこと思い出させるところからやな......ほいっと」
片手で記憶魔術を発動して俺が記憶している小学・中学時代のあの忌まわしい出来事をシンクロさせ、本人の当時の記憶も戻させる。
「......!?チン...!?そうだ、お前をそう呼んで、暴行もして...!ああそうだ。杉山はそうされることで学校中の笑いものにされていて――」
「したんだろうがお前が。俺を学校中の笑いものに、お前がそう仕立てたんだろうが、青山祐輝!なぁおい!?」
ドガッ!「い”...!?ぎゃああああああ!!」
壊れた机の破片を青山の額に思い切り叩きつける。その拍子に頭から大量に血が噴き出て、顔中があっという間に血まみれと化した...まるでトマトだ。
「どうせお前は、“あの時の俺はまだガキだったから、人の気持ちを考えずにあんなこと言ってしまった。虐めにも加担してしまった”...とか何とか言いたいんだろ?.........で?それではい終わりにしましょうって?馬鹿ですかお前は。軽はずみで人を傷つけておいて、口だけのごめんなさいで済む問題じゃねーんだよこれは」
バキィ!バキィ!「ぐおぉ!!」
破片で奴の頬を何度も叩く。骨が折れる音がしたが構うことなく続ける。
「......勝手な......」
「あ?」
「勝手なこと、べらべら言ってんじゃねーぞお前!ガキだったから?ああ確かにお前の言う通りなのかもしれない!あの修学旅行をきっかけにクラスの中心にいたお前をイジってやろうという気持ちから始めてしまった!」
「......で?」
「ぐ...!そ、それで中学に入って本山や谷中、あとは中村あたりから虐めらてるお前を見て、面白さからあの時のイジりをエスカレートさせたんだ。虐められてるお前を見てると何故だか面白かったからな...」
ガンッ!「ぐあ...!」
「それは......“俺”だったからか?」
「......!!な、何を!?」
苛つき様に再度額に破片をぶつけてさらに血を流させた。俺の問いかけに顔を青くさせながら青山は困惑する。
「気に食わない、恨みがあった、這いつくばらせたい...色々理由があったはずだ。小学の時の俺はクラスのカースト上位にいた存在だったからなぁ。単にそれが気に食わなかったから、お前は俺にあんな蔑称で呼んで馬鹿にして辱めて、暴行に加わったのか?それとも......“俺”だからそうしようと思ったからなのか?どっちだよ答えろよコラ」