この女はいったい、何を言ってんだ??
違う?演技?ホンマは?感謝?サプライズ?パーティー?嬉しい?好き??
???????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????
「ナニ、イッチャッテンノ??」
掠れた声が出た。脳が追いついていない。理解しきれていない。
この状況で今の発言をしっかり受け入れられる余裕が今の俺にはなかった。
10秒くれ。その間で理解するからさぁ。
「友聖。こういうことは最初に言っておくべきだったわね?改めて説明するわ。
あなたが魔王を討伐した後、私があなたに冷たく接してしまった理由は、今いった通り、あなたにサプライズを仕掛ける為だったから。
冷たくしてあなたを落胆させておいてる間に、あなたをきちんと労い、もてなす為のパーティーをあなたが育った村で催す準備をしてたの。
冷たく突き放してたのは嘘で、本当は私や国のみんな友聖に感謝していたってことを後で知らせたかったの。
全部、あなたに喜んでもらいからって私が考えたことだったの」
―――。
「友聖の苦しみに気付いてあげられなかった私は...何も知らなかった私は、愚かにもあなたを一番傷つけるやり方を選んでしまった。
自分に優しくしてくれない世界に絶望していたあなたに塩を塗るような最低なことをしてしまったことに気付いたのは、あなたが全てに対して復讐を始めた時だった。
私が間違ってたの!嘘だろうとやってはいけないことをやってしまった、私の愚かな行いのせいで、壊れかけていた友聖の心に、とどめを刺してしまった…」
――――。
「全部、誤解だったの!そんなつもりじゃなかったの!
私が友聖の心の…あなたにとって最後の砦だったってことに、自覚してなかった私が悪かったの…。
あの世界でいちばん一緒にいたはずの私なのに、友聖のことちゃんと分かってあげられてなかったこと、今でも凄く悔やんでる…。私のとんだ思い違いのせいで、あなたを完全に壊してしまった...。
友聖に殺される前も死んだ後もずっと、誤解を解いてあげたかった。私ね、友聖にずっとこう伝えたかったの―――
友聖を都合の良い道具だなんて、身寄りの無い孤児だったあなたが疎ましいだなんて、友聖がどうでもいいなんて―――
そんなこと、全部無いってことを…!!」
―――――。
「今さら謝って済むことじゃないのは分かってるわ。それでも言わせてほしいの――ごめんなさい!
私の軽率な考えのせいで、友聖や私、あの世界全てを滅茶苦茶にしてしまいました!本当に、ごめんなさい…!」
「...。......。.........。............は」
沈黙。
沈黙して沈黙し続けて...代わりに理性を働かせる。
しっかり咀嚼《そしゃく》して理解させる。
感情は後や。今はあの元王女の一言一句をしっかり聞いて理解することに努めるんや。
そして............やっと全ての理解に成功する。
「つまり、何か?最初は俺にわざと冷たい態度をとって見下して突き放して...。
俺が深く深く傷ついて絶望している間、お前は孤児院があった村でサプライズパーティーの準備をして。
それでサプライズ当日に俺を村に呼んで、お前やその協力者総出で“本当は感謝してます、無事を喜んでます、ありがとうホンマにありがとう”って言って、ドッキリ大成功、さぁみんなでお祝いしましょう!……てことをしたかったと?
俺の為に一芝居うっていた、と......。そーいうこと?」
俺の大雑把なまとめに、リリナは頷く。そして頭を下げて演技のことについて再び謝ってくる。
「ああ、うん......したわ。出来たわ。理解したわ出来たわ。
お前がホンマは俺に感謝してたってことの理解。俺が低身分出身のゴミだと見下してなかったことも。
俺を安心させ喜ばせる為に一芝居までうって、下げて上げよう的な作戦を決行したんやって...。
全部ぜーんぶ、理解はしたわ、うん」
体を動かす...痛みとだるさがあるが動く。足...問題はあるがどうにか踏ん張れる。地面に足をつけて立ち上がる......幽鬼の如くふらふらとどうにか立ち上がる。
そして俺の次の行動は............
「理解した上で言わせてもらうけど――――――ふざけんなやおいクソ女が...!テメェふざけやがって...!!
―――殺してやるううううううう”う”う”う”う”う”う”う”るア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”!!!!!」
プチンと理性の糸を切って、感情のままに叫ぶ、だ。
「友聖......っ」
「俺っ、おれぇ、オレノタメ??うん理解デキテルよ?全部オレの為二やってクレタンやンな?オレ分かっテる理解シてる!!
せやったら 最初から《《下らん演技せんと素直に気持ち伝えろ》》やああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
ぶち切れ過ぎて言葉が乱れまくる。
「ふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんな......っ!!演技でした?後でちゃんと感謝届けようとしてました!?あの時の俺にそんなもんがただの毒物なんやって何で気付かへんかったのかなぁ!?ああそうかお前も結局は俺のことちゃんと見てへんかったんやな!?せやからそんな下らん嘘つこう思ったんや!!」
「友聖!聞いて!落ち着いて!私は友聖のこと見てたよ!ちゃんと友聖のことを...!!」
「せやったら何であんな下らん演技なんかしたんやァ!?!?見てて分かってたらそんなことしよう思わへんかったやろ!?お前も結局俺の味方ジャネエエエェ!!!」
ドクンッ!
感情のままに叫び、足に力を入れた時だった。
体に変化が訪れた―――。
ゴッッッッッ
「きゃ......!?」
「オオオ!?」
俺の体が黒く輝き、体力と魔力が一気に回復した。あんなにボロボロだった体が全快しかかっている。
「これが何なんかは、知らんけど助かった!力が湧く...今までの俺より強くなってる...!
ああそうや、俺はこの力で復讐するんや!この世界を俺の思うままに改造するんや。何もかも俺の理想に塗りつぶして壊すんやっっ!!!」
「ゆうせ―――」
そう叫ぶと同時に、リリナの言葉を聞かずに俺は、破壊魔術を放ってこの校舎を破壊した!
さぁ復讐を再開するでェ......!