ランスは広いテーブルに並ぶ熱々の料理を眺め、スープ鍋の蓋を開けて匂いを嗅いで笑みを浮かべたが、壁側に立つ四姉妹には厳しい表情を向けて、鋼鉄のリングに付けられた四種類の鍵を手にして近寄り、ジャラジャラと揺らして四姉妹の前を歩く。

「何かあったのだろう?騒々しい雰囲気が、料理から立ち上る湯気に表れているぞ」

 通常は夕食前に鉄の下着を脱ぐ事が許され、四姉妹は朝まで解放感を味わう事ができたが、罪を犯した場合はベッドの中でも装着して過ごさなければならない。(基本的にSEXは禁止で、夜の外出は鉄の下着着用と父ランスの許可が必須である。)

 ランスは地下室で研究に勤しむのが日課であるが、族長チャチルの毒矢で右目を負傷した後遺症で、床を踏む微かな音で集中力を削がれ、四姉妹の無邪気な行動が気に障った。

「お父様。アルダリ率いる戦士チームが人間界へ到着したと、ヤズベルから聞いて参りました。夕食の準備が遅れ、騒々しかったのは私の帰りが遅くなったからです」

 ファラが目の前に来た父へ報告し、ランスは鍵を揺らす手と足を止めてファラを正面に見て聞き返す。

「トラップをすり抜け、門番のスマフグを倒してゲートを通り抜けたのか?」
「はい。しかしスマフグは金貨を積まれて通したに過ぎず、腐食の呪いで異界の戦士は減少し、アルダリは人選に苦労した筈です。情報ではガキと女の子、ナンパなイケメンとスケベジジイの集まりとか……」

 長女ファラがそう言うと、四女エナが口に手を添えて微笑み、父ランスも頷いて表情を緩めた。

「奴がスケベなのは変わらずか?まっ、計画は滞りなく進んでいるので問題あるまい。ファラ、ご苦労だったな……」

 ファラは声を掛けてくれた父に軽くお辞儀をして、両手でロングスカートの裾を上げて鉄の下着を露わにし、父ランスが片膝をついて鉄の下着に顔を寄せ、股付近の鍵穴に鍵を差し込んで解除し、ファラは鉄の下着の前面を開いて脱ぐ。

 他の姉妹も次々とスカートの裾を捲って、父ランスが鍵穴にそれぞれの鍵を差し込むのを待ち、四女エナはミニスカートを膝までずり下げて鉄の下着を解錠して貰う。

 不思議な光景ではあるが、貴族の儀式の様に厳かに行われ、脱いだばかりの鉄の下着が四着、赤い布を敷いた壁際のデスクの上にトロフィーのように飾られた。