【はじめに】
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皇雅と連合国軍が戦い始めた同時刻に、新たなる脅威が誕生しようとしていた。
場所は5日前に起きたある二人による争いで滅んだ名も無き島の真下…地底にはあらゆる生物を死に至しめる瘴気が充満している。その瘴気に唯一耐性を持つ魔族...魔人族の本拠地の近辺に、「彼」はいた。
《これは...ああ、良いぞ!力が!今まで感じたこと無い力が!!素晴らしい、ここまで上等な器とはな!ザイートめ、かなり優秀な人材を遺してくれたな!流石は“俺”が認めただけはある!≫
「彼」は一人、溢れる力に歓喜していた。だがそれもすぐに終わり、
《......そろそろ《《本体》》が起きる頃か。ククク...また、愉しませてもらうぞ。存分に振るうがいい、その力を。そして復讐するがいい!その為に“俺”がいるのだからなぁ...!!≫
《《彼》》に託して消えていった...。
(―――――)
「ぐ......。俺は、気を失ってたのか?誰かに話しかけられて、そして何かが体に入ってきたと同時に、何かを授けられた気がしたが......」
辺りを見回しても誰もいない。感知しても、近くにいるのは生き残った同胞3人とわずかに残った屍族くらいだ。
「まぁいい...。それよりも、準備をしよう。奴への......」
魔人族序列2位《《だった》》男、ヴェルドは昏い笑みを湛えて......
「――カイダコウガへの復讐をな...!!」
同胞たちを纏めるべく動き出した。
本拠地に戻ったヴェルドを最初に目にしたのは、偵察を終えて戻ってきたネルギガルドだった。ヴェルドの姿を目にした彼は、すぐにその異変に気が付いた。
「ヴェルド、様?」
「.........ネルギガルドか。丁度いい。大至急、同胞全員を集めろ。屍族もいるなら同様に呼べ」
「......っ!」
「これより新たなる魔人族軍の始動だ...!」
既に始まった二大勢力による戦争が、彼らの介入でさらに荒れることになるのは、もう少し後のことになる――。
6章前編 完