「只今、戻りました。我らの王であらせられる初代アイフォーン、ニナ様」
「ただいま、お姉様」
二人はゲートを通り、自分たちの城の玉座の広間に来て、ニナに対して頭を下げて跪いた。
「二人とも、任務御苦労様。面を上げて良いぞ」
ニナにそう言われた二人は顔を上げた。
その姿は、男女問わず誰もが魅了されてしまうほどの美しい顔立ちに、腰まである一本一本の髪の毛が絹のように触り心地が良さそうな銀髪をしていた。
「では、ニオ。偵察で分かったことを報告なさい」
ニオは、私、ニィの教育係兼先輩である。
「はっ! ご報告します。 敵と交戦していたアイフォーン量産型を遠くから見て居ましたが、敵の前線部隊は壊滅かと思われます!」
ニオは、右手の拳を左胸に置き、左手を背中にもってきて言った。
「そうか、それは何よりだ。あっ、そうだ。ちゃんと量産型は狩ったんだろうな?」
「はい! 戦力に影響が出ない程度には」
「なら、良い。二人とも下がって良いぞ」
「「はっ!」」

一方その頃……

「部隊の再編成、弾薬の補充、食料の補給……、課題は山積みじゃな……」
「司令、兵士たちには何と言えば良いでしょうか?」
「今は、隊長、其方(そなた)に任せる」
「了解致しました」
そして、隊長が出ていった後に司令は深いため息をついた。
「はぁっ、まったく奴らはわしらを休ませてはくれんの~。アイフォーンよ」