「良いかい、ミュー、ミーナ、ナツキ。この世の中は、強き者が勝ち、弱き者が負ける。つまり、弱き者は強き者に搾取され続け、それに従う運命にしかない」

帽子を被り、仮面をつけた謎の黒いコートを着た男は、燃え上がる学園の屋根に乗り、側にいる三人の少女たちに言った。

「はい、マスター」
「はい、主様」
「はーい、師匠」

三人は男に対して、同時に返事をした。

「世の中は変わらない。変えようとしても変えられない。だから私は運命に抗わなければならない。そして、お前たちみたいな子をこれ以上増やしたくないからな。お前たちは、私に付いて来てくれるかい?」

「もちろんですよ! マスター!!」
「主様が行くならば、どこへでもお供いたします」
「そーんーなーのー、ぐもーん! 師匠がー行くならー私もー行くよー」

少女たちは各々そう言うと男に抱きついた。
男はやれやれと言いながら、学園が燃え上がる中、少女たちの頭をくしゃりと優しく撫でるのだった。