一人の男子が学校から下校をしていた。彼の名は天野晃、世間で一般的の普通の高校2年生だ。
「はあ今日も疲れたな、早く家に帰ろう」
 彼はそう呟きながら帰っていると道路の真ん中で女の子が立っていたのを目撃した。
「あんな所で一体何をしているんだ?」
 そう不思議に思っているそこへ一台のトラックが接近してきた。
「危ない!」
俺は咄嵯の判断でその女の子を助けようとしたが俺の手はその子の体を何故かすり抜けてしまった。
(あれ?何でこの子には触れないんだ?)
 そしてトラックは晃の目の前のギリギリの所で止まった。
「おい、急に飛び出してあぶないじゃないか」
 晃はトラックの運転手にそう怒鳴られたのでこう言い返した。
「それは道路に女の子が突っ立っている所にトラックが止まりもせずにやってくるからからあぶないと思って助けようとしただけですよ!」
「何言っているんだ、別に道に女の子なんかいないしあんたが勝手に飛び出して来たんだろ」
 そうトラックの運転手が言い放ちそこから去っていった。
「えっ!じゃあさっきの子ってもしかして・・・」
 そう思っていると後ろから誰かに声を掛けられた。
「もしかして私のこと見えるんですか?」
 そう言われ振り返ってみると先ほど道に突っ立っていた女の子がそこにいたのだ。
「うわああぁー!!」
突然現れたことにびっくりして思わず叫んでしまった。
「ちょっと驚きすぎじゃないですか!?」
「君、幽…霊…?」
「はい、そうです。幽霊です。」
 彼女は少しドヤ顔をしながら答え晃は目の前に幽霊が現れたことで驚いていたが少し気持ちの整理がついた所で女の子にこう質問した。
「そっか……。君はどうしてここにいるのかな……」
「私、いつの間にか死んで幽霊になっていて最初は何故自分が死んだか思い出せずにいて気になっていたんですがどうでもよくなったんですよね」
「そしてスリルを味わうことが好きということだけは覚えていたのでどうせ幽霊になって暇だったのでここでスリルを味わっていた所です」
 その質問の答えに晃はこう言った。
「でも君…幽霊だからスリルとかないよね…」
「そう、そこなんですよ!私幽霊になっちゃたからスリルの快感が半減しているんですよ。この問題何とかなりませんかね?」
「まあ無理だろうね」
 
 そして晃は疲れていて早く家に帰りたいことに思い出しその幽霊の女の子に別れを告げた。
 その後帰り道に先ほど現れた女の子の幽霊のことを思い出していた。
「まさか本当に幽霊が存在するとはな、信じらん」
「本当ですよ、私も幽霊になったんなんて今でも信じられませんよ!」
「え?その声は…」
 振り返るとまたその幽霊の女の子が後ろにいたのだ。
「あの何でいつのまに俺について来てるの?」
「さっきも言いましたけど私、幽霊になって暇なんですよ!なので人について行けば何かおもしろくなるのかなって」
「えっ、俺今後ずっと君に密着されるの?」
「そのつもりでいるんですけど…ダメですか?」
「そりゃダメに決まっているだろ、君にずっと24時間密着されたら俺のプライベートが無くなるじゃないか」
「そんな事言わずにお願いしますよ」
 
その後も晃はその子に断り続けながら歩いていたら家までついてきたのだ。
「ただいま」
 晃がそう言うと中から母親が出てきた。
「あら晃お帰り」
 それで幽霊の子は晃の母親の姿を見てこう言った。
「晃の母親はそんなに美人ではないのね、まさに中年のおばさんって感じ」
「おい、家に勝手に入り込んだうえに俺の母さんも侮辱するな」
「晃、何一人で話しているの?」
(しまった…)
 幽霊の子は晃以外には見えていないため母親には晃が突然、何かに向かって話しているようにしか見えなかったのだ。
「いや、何でもないよ…」
その後もゲームのしている時夕食の時さらにトイレのお風呂の時までつきまとわれたのであった。

 次の日、目を覚ますとあの子が自分の部屋にいた。
「まだいたのか…」
「はい、もちろん」
(ああ、うっとしい)
 晃がそう思っているとあることに気付いた。
「あれ俺、何でこんな所で寝ているんだ?」
 寝相が悪くない晃だがベットではなく床で毛布を掛けながら寝ていたのだ。
 そしてそこにいた幽霊の子は何故かそっと笑みを浮かべていたのだ。

 その後、晃は学校へ行くため身支度を済ませ家を出て電車に乗った。朝のこの時間は電車の中が押し詰め状態で地獄だ。
 「私みたいに幽霊だったらよかったのにね」
 晃はその言葉に共感したがあることを言った。
 「でもあんた死んでるじゃん、死んだら生きる意味ない」
 
 晃は学校で疲れたうえに幽霊の子につきまとわれ相当疲れが溜まっていた。
(少し寝よう…)
 寝るのには数分もかかららずに眠りについた。
 そしてぐっすり寝た後ふたたび起きたがあることに気付いた。
 「あれ、俺はたしか電車の中で寝ていたはずなのに何故…」
「学校の校門にいるんだ…」
晃は先ほどまで寝ていたためまだ自分が寝ぼけているのではないかとも思いだした。
「それは私が晃に憑依してここまで歩いてきたのです。昨日は私のせいで疲労してしまったようだったので起こさずに憑依して学校の前まで歩いてきたのです」
「お前、人に乗り移ることができるのか?」
「はい、昨日試してみてわかりました」
 幽霊の子は晃が寝た後にあることを思いそういえば幽霊ならばよく漫画などの話にある幽霊が人に憑依することが本当にできるかと試し見事に成功したのだ。
「ああ、だから俺が寝た後に勝手に体を動かされベットではなく床で寝ていたのか」
「というかなんで俺の高校知っているんだよ」
「それは制服みればどこの高校かはわかりますよ」
 晃はこの子が人に乗り移ることができるこに驚きと同時に自分もこの能力がほしいと思った。
(自分にもこの能力があったらな、人気芸能人に憑依してもてはやされたい)
「あんたは本当に憑依できるか…」
「それなら今、やってあげましょう」
そうすると幽霊の子は晃に近づき憑依した。
「うわ本当に憑依した…」
「なるほど、晃が寝ていたりとかで意識が無い場合は私が思うように動かせるけど今みたい起きていて意識がある場合は思うようには動かせないのか」
 晃の体の中には今、二つの意識があったのだ…

 そして学校の授業が始まり数時間が過ぎ昼休みになった。昼休みになると大体の人は仲のいい人と昼飯を食べるが晃はその仲間がいないため家から持ってきた弁当をもくもくと一人で食べている。
「あれ晃、誰かと一緒に食べないの?」
「別に誰かと食べたいと思っていないから」
 晃がそう言うとまた幽霊の子が憑依してきてこう言った。
「嘘をついてはいけませんよ、本当はぼっちで寂しがっているではありませんか!」
 幽霊がその人に乗り移ると感情や感覚まで共有されるのだ。
「わかりましたよ、じゃあ私が手助けしてあげます」
 幽霊の子は晃の体を使って弁当を持って立ち上がり何人かのグループが集まっている方へ歩いた。      
 晃はそんなことはしないくていいと意識で抵抗するが幽霊の子の意識の方がだんだん強くなっていいく、その子の意識が強くなっていくわけは晃、自身は本当は心の底では誰かと一緒に昼飯を食べたいと思っているため抵抗心が無くなってきてるからだ。
「あのよかったらお昼一緒に食べない?」
 幽霊の子は晃の体を操ってそう言うと心よく受け入れてくれたのだ。

「天野君は〇〇ってゲーム知ってる?」
「ああ、そのゲームなら今プレイしているよ」
「それじゃあ今度一緒にやろうよ」
 晃は嬉しい気持ちになっていた、普段はあまり学校では話さない晃だが幽霊の子のおかげでクラスメイトと会話ができ今度ゲームをする約束までしたからだ。

 そして今日も学校が終わり帰り道に晃は幽霊の子にこう言った。
「今日はありがとうな、おかげクラスメイト話せたよ」
「いえいえ、喜んでくれて私も嬉しいですよ!」

 疲れながら家に帰り自分の部屋に行くと突然、幽霊の子がこう言ってきた。
「一つ伝えたいことがあるのですけど…あることのお願いを叶えてくれれば晃さんのそばから離れます」
「本当か!」
「ええ、その願いというのは…私が晃さんに憑依してバンジージャンプをしたいのですが…」
 幽霊の子が言うにはスリルを体感するのが好きだったがそもそも幽霊になってしまったためスリルというものが無くなってしまったので生きている晃に憑依してもう一度スリルを体感したいと言ってきたのだ」
 だが晃はそれを頑なに拒否した、そのわけ…
「俺、絶叫系とか本当に無理なんですけど…」
「でもな…このまま付きまとわれても困るしな」
 晃は数時間考えた末、幽霊の子のお願いを引き受けた。

 そして数日が過ぎ、晃と幽霊の子はバンジージャンプを体験できる所まで行くため山奥に出かけていた。
「ここがその場所なのか?なんかいかにも怖い雰囲気の場所だけど……」
「それより早く行きましょう、楽しみにしてたんですよ」

 まずは係員の説明を受け何があっても自己責任という契約書を書かされこれを見て晃は本当に死なないのかという不安がとてつもなくあった。
 それで幽霊の子は晃に憑依しロープを体に着けバンジージャンプは自分のタイミングで飛べるようになっている。
(うわ、これはやばい。人生でこんな経験をするのは初めてかもな)
(じゃあそろそろ飛びましょうか!)
(ちょっとまて、俺のタイミングで飛ばしてくれ)
 ここで晃はいままでの人生を振り返っていた、今までの人生は嫌なことはいつも立ち向かわず逃げていたがこのままではダメだと思っていた。
(自分を変えなければ…)
 ついに晃は一回深呼吸をし決意を固めた。
(よし行くぞ)
「うわああああああああああああああああああ
 そして晃と幽霊の子は勢いよくここから飛び降りたのであった。

 それから晃の学校生活に変化があった、今までは人と関わりたくても話しける勇気が無くひとりぼっちでいたが今はあいさつ程度だがクラスメイトに話しかけれるようになったのだ。
 そのわけは晃は嫌なことは立ち向かず逃げてきたがこの前大の嫌いのバンジージャンプに立ち向かったため、こんな自分でも嫌なことに立ち向かう勇気がありそれを成し遂げた自分自身に自信がついたためだ。
「そういえばあの幽霊の子は別れてからどうしただろうか…」
 そして今日も疲れながら家に帰ると何か気配を感じた
「自分の部屋から何か気配を感じる…」
ドアを開けるとあの幽霊の女の子がそこにはいたのだ。
「また戻ってきてしまいました…」
 そう言ってきた幽霊の子に晃はこう答えた。
「まあ、そんな感じはしていたがな」
「また追い出すのですか?」
「いや、追い出さない。自分を変えてくれた恩人に無理に追い出させるわけにはいかないからな」
「でも二十四時間密着されるのは困るけどな」
「わかりました!二十四時間密着するのはやめます!」
「そうえいば名前は?」
「玲子と言います!」