「はぁ……」

追放を言い渡され、一人ぼっちで道を歩いている。

そのことで頭がいっぱいになっていたからか森の奥深くまで気づかずに歩いてきてたみたいだ。

「きゃぁぁぁぁぁ!!!! 」

女性の叫び声が聞こえた。

声が聞こえた方向に行く。

銀髪の小柄な少女がゴブリン達に襲われていた。

「《聖獣召喚》! 」

聖獣を召喚することができるスキルを使う。

魔法陣が地面に写り、明るい光と共に召喚される。

現れたのは赤い翼が特徴の小さな竜。

『リィ……? 』

「リィナム! あの女の子を助けて欲しいんだ」

こくりと頷くとゴブリン達に向かい、炎を吐く。

僕も剣を抜き、斬り掛かる。

しかし数はあちらの方が上。

このままではジリ貧。

『グギャァ』

一体のゴブリンが振りかぶった短剣がリィナムに当たる。

血がポタポタ、と流れているがそれでも僕のお願いを叶えようとしているその姿に心を痛める。

「僕が聖獣召喚を上手く扱えないからーーー僕の魔力が少ないからリィナムや他の聖獣達を傷つけてしまってるんだ……」

世界で唯一、聖獣を従えれるスキル、それが《聖獣召喚》。

魔物を従えれる《テイマー》でも聖獣は従えることは出来ない。

「僕が《聖獣召喚》を授かってしまったばっかりに……」

聖獣達を傷つけ、目の前で助けを求めている少女すらをも救えない。

崩れ落ちて両膝をつく。涙が溢れだす。

「そんなことないよっ!! ルーマは私達聖獣の心に寄り添ってくれる優しい…優しいご主人様だよ」

そう言って優しくぎゅっと前から抱きしめられる。


「……え? 」

顔を袖でごしごしとふき、前を見やる。

前にいたのはーーー