「ルーマ、貴様をパーティから追放する」

「えっ、僕を……追放? 」

「聖獣を召喚できる、とか言うからパーティに入れてやったのに、お前が召喚出来たのはちんちくりんな小動物じゃねえか。しかも弱ぇし。そのくせしてお前自体は剣や魔法の扱いはFランク適正……はっきりいって邪魔でしかない」

「リィナムはちゃんと聖獣じゃないか! バフも蒔いてくれてるし、モンスターの接近にいち早く気づいていたし……それに僕も荷物持ちとしても働いてたはずだよ! 」

「っるせぇ! 俺様が追放っつたら追放なんだよ、このSランクパーティ【深淵の大英雄】のリーダーは俺だ。全ての決定権は俺にある」

「……っ、マーニゥ、ジルト! 皆からも言ってよ!! 」

すがるような気持ちで彼女達を見やる。

マーニゥはパーティの回復術師で僕の幼馴染でもある。
水色の透き通った綺麗な髪を束ねているのが特徴でもある。

ジルトは魔術師だ。攻撃魔術を得意としている。

ちなみに僕に追放を言い渡してきたのがクアス。双剣士だ。



「そうだよ! ルーマを追放するだなんてーー」

「弱者はパーティを引っ張るだけだ、証拠としてこのパーティでお前一人だけがFランク。それに対してこちらは全員がSランク。これ以上は何も言わなくても分かるだろう」

「そんな……」

「ギャハハ! これで分かっただろ、んじゃさっさと消えろ」


こうして僕はパーティを追放された。