俺は全てを見てきた。
あれから生きているみんなには色々なことがあった。
悲しいこと。辛いこと。苦しいこと。だけど、それ以上に幸せなこともあった。
忙しなく過ぎる毎日の中で、みんなが懸命に生きてきたことを俺は知っている。
そしてその姿が、ゆっくりと変わらぬ毎日を漂う自分と比べると羨ましくとても輝いて見えた。
「……ナツ。まだ来ちゃダメだぞ?」
願わくばナツに時間を与えてやって欲しい。俺の分まで、もっとみんなと生きて欲しい。
しかしモニターに映し出されたナツの脈が、ゆっくりと速度を落とす。やがて悲しい電子音が病室に響きわたると、ナツを囲んで泣いているみんなの姿を俺は黙って見つめていた。
生きているものには必ず死が訪れる。そのタイミングは誰にもわからない。
だからこそ毎日をできるだけ悔いのないように生きて欲しい。そう意識していたとしても、きっと後悔は少なからず残るはずだから。
忙しない毎日に埋もれてしまいがちだけれど、大切な人との時間を大事にして欲しい。好きな物を食べて笑って生きて欲しい。
「……ナツ」
俺達も、もっと二人生きていた時間を大事にすればよかった。二人触れ合える時間にこの想いを素直に伝え合えばよかった。それこそ、今更後悔しても遅いけれど……。
あれから生きているみんなには色々なことがあった。
悲しいこと。辛いこと。苦しいこと。だけど、それ以上に幸せなこともあった。
忙しなく過ぎる毎日の中で、みんなが懸命に生きてきたことを俺は知っている。
そしてその姿が、ゆっくりと変わらぬ毎日を漂う自分と比べると羨ましくとても輝いて見えた。
「……ナツ。まだ来ちゃダメだぞ?」
願わくばナツに時間を与えてやって欲しい。俺の分まで、もっとみんなと生きて欲しい。
しかしモニターに映し出されたナツの脈が、ゆっくりと速度を落とす。やがて悲しい電子音が病室に響きわたると、ナツを囲んで泣いているみんなの姿を俺は黙って見つめていた。
生きているものには必ず死が訪れる。そのタイミングは誰にもわからない。
だからこそ毎日をできるだけ悔いのないように生きて欲しい。そう意識していたとしても、きっと後悔は少なからず残るはずだから。
忙しない毎日に埋もれてしまいがちだけれど、大切な人との時間を大事にして欲しい。好きな物を食べて笑って生きて欲しい。
「……ナツ」
俺達も、もっと二人生きていた時間を大事にすればよかった。二人触れ合える時間にこの想いを素直に伝え合えばよかった。それこそ、今更後悔しても遅いけれど……。