「上がって。今、夏実ちゃんが来てくれてるの」
「え! 夏実が!?」
バタバタと足音が近づいてきたと思ったら、身体に衝撃が走る。
「この間ぶりー!」
生地を捏ねるている私の後ろから、まるで子供のように抱きつく真由に苦笑する。
「この間ぶりだね。マオちゃんは?」
「旦那と留守番。って、まさかおやき!?」
「そう。久しぶり作ってみたくて」
「わー。私もいい?」と、振り返る真由におばさんが「もちろん」と頷く。
「じゃあ、手伝う」
「ありがとう」
真由とおやきを作るのは確か中学生以来のことだ。我が家に遊びにきて、おやつを一緒に作ろうという話になって……。と、過去を思い出しているとまた玄関から声が聞こえる。
「おばさーん。俺だよ。俺」
どこかの詐欺師みたいだ。と、呆れていると隣で真由もおばさんも笑っている。
「よー! 林檎娘のチャリがあったから、もしかしたらと思ったけど真由もいたのかー!」
袋を片手に現れたぶーちゃんは、すぐ自分の家のようにリビングのソファーで寛いでいる。真由の家と同様に、この家にも何度も訪れていたことがわかる。
__みんな支え合いながら生きている。
やはり生まれ故郷は温かな場所に変わりはなかった。
「林檎娘。おやきに林檎は入れるなよ?」
「林檎ジャムを入れると美味しいよ。中学の時に試したよね?」
こちらを振り返る真由に頷く。
「え、まじか!」
「秋雄も林檎おやき好きだったよ」
自然と口から出てしまった名前に、慌ててみんなの顔を確認する。すると、別に気にしていないのか「そうだったね」と笑い合っている。
「え! 夏実が!?」
バタバタと足音が近づいてきたと思ったら、身体に衝撃が走る。
「この間ぶりー!」
生地を捏ねるている私の後ろから、まるで子供のように抱きつく真由に苦笑する。
「この間ぶりだね。マオちゃんは?」
「旦那と留守番。って、まさかおやき!?」
「そう。久しぶり作ってみたくて」
「わー。私もいい?」と、振り返る真由におばさんが「もちろん」と頷く。
「じゃあ、手伝う」
「ありがとう」
真由とおやきを作るのは確か中学生以来のことだ。我が家に遊びにきて、おやつを一緒に作ろうという話になって……。と、過去を思い出しているとまた玄関から声が聞こえる。
「おばさーん。俺だよ。俺」
どこかの詐欺師みたいだ。と、呆れていると隣で真由もおばさんも笑っている。
「よー! 林檎娘のチャリがあったから、もしかしたらと思ったけど真由もいたのかー!」
袋を片手に現れたぶーちゃんは、すぐ自分の家のようにリビングのソファーで寛いでいる。真由の家と同様に、この家にも何度も訪れていたことがわかる。
__みんな支え合いながら生きている。
やはり生まれ故郷は温かな場所に変わりはなかった。
「林檎娘。おやきに林檎は入れるなよ?」
「林檎ジャムを入れると美味しいよ。中学の時に試したよね?」
こちらを振り返る真由に頷く。
「え、まじか!」
「秋雄も林檎おやき好きだったよ」
自然と口から出てしまった名前に、慌ててみんなの顔を確認する。すると、別に気にしていないのか「そうだったね」と笑い合っている。