「だからなんだね。俺、テレビで千景ちゃんを初めて見たときに人生初の一目ぼれした。」

心臓が1回、大きく飛び跳ねた感覚がした。

 「んで、凪穂ちゃんを初めて見た時に人生2度目の一目ぼれをした。」

 「え………??」

今起きてることが信じられない。逆に怖かった。

 「凪穂ちゃん。俺でよかったら、俺と付き合ってくれない?」

 「え……??良いの?私で??」

 「うん。良いの。凪穂ちゃんがいいの。」

 「私も。大和の彼女になってもいいですか?」

 「うん!!嬉しい。ありがとう。あとさ、さっきのやつ。みんなと居る時、凪穂ちゃんの笑顔ひきつってるんだよね。俺と喋ってる凪穂の笑顔が本物だと思う。」

 「そっか。私、ほんとの自分見つけた気がする。」

 「俺は、本物の凪穂だけしか見てないからね?」

 「「wwwwwwwwwwwww」」

私と大和は互いに顔を見合って、おかしそうに笑った。
私の人生から消えた酸素のような人が再び現れた。そうしたら、少しだけ息がしやすくなった気がした。