天は仁と手分けで校舎に入った。校舎内はシーンとしている。真夏のムンムンとした熱気と学校独特の匂いが辺りに充満していた。
校舎は三階建て。教室は一年生は一階、二年生は二階、三年生は三階の東側にそれぞれ四クラスある。特別教室は西側にあり、一階は理科室と家庭科室、二階は音楽室と美術室、三階はコンピュータ室と多目的室。という様になっている。
私は三階から探ろうと階段を昇って行った。誰もいないがらんとした教室は普段よりも広く感じる。
四クラス回るが異常は無い。コンピュータ室と多目的室も異常無しだ。クーラーが稼働していない三階は地獄の暑さなので二階に早足で移動する。二階も異常に暑いが、調べ始める。
仁からこっちに来ると連絡があり、待ちながらも二階の教室を丹念に調べ、音楽室と美術室に向かうがこちらも異常は無かった。
一階へ行こうと階段に向かっているときに「天!」と言って、仁はやってきた。
「はあ、校舎内も暑くてどうにかなりそうだね。」仁はそう呟いて、家から持参した水筒に入った
霊水をゴクゴク飲んだ。冷たくて甘くて、乾ききった喉を優しく潤していく。
「あ~、美味い!やっぱこれに限るね。頭がすっきりする。」
「そうだね。私も飲もう。」とそう言って、同じく持参した水筒から霊水を飲んだ。
仁「この霊水飲むと、身体が浄化されるね。」
天「うん。すごくすっきりするね。はあ、一息ついたし、三階と二階も異常無しだったから一階に行こう。」
仁を促して私達は一階へと降りた。教室へ向かおうと、階段を降り切って東へ向かって歩き始めたとき、目の端にちらっと白い人影が映った。それに反応した私達は((おや?!))と、二人同時に目で追った。
その人影は、私達を誘うように一番東の一組の教室へと入っていった。
天「今のはどう見ても私達が捜している幽霊だよね。お誘いを受けたのかな?!」
仁「そのようだね。誘いを断ったら礼儀に反するよね。」
そんな会話をして二人で頷き合った。そして父にテレパシーで、見つけたと連絡してから一組の教室へと向かった。
そして教室の扉をガラッと開けて中へ入った私達の目に映ったのは、30席ある内、窓側の四番目の席に、セーラー服を着た長い髪の少女が俯いて椅子に座っている姿だった。私達の感じた気配は間違いなくこの少女のものだった。
この少女から感じられるのは悲しみと憎しみ。少女の座っている周りは黒い靄が渦巻いていた。
天「・・・・・・・・。貴女は誰?」
私はタップリと沈黙した後問いかけてみたが、勿論答えなど返って来る事は無い。仁も問いかけた。
仁「君は何故ここに居るの?!ここは君の居る所じゃ無いよ。」
そんな問いかけにも当然返事は無く、ただただ俯いているだけだったが、そうしているうちに少女を中心に黒い靄が段々と濃くなり視界が完全に絶たれた。少女の姿が完全に見えなくなってどの位経ったかは分からないが、段々視界が戻ってきた。そして完全に視界が戻ると少女の姿は無かった。
天「これは・・・」
仁「お父さんに相談しよう。」 二人は一旦帰宅することにした。
校舎は三階建て。教室は一年生は一階、二年生は二階、三年生は三階の東側にそれぞれ四クラスある。特別教室は西側にあり、一階は理科室と家庭科室、二階は音楽室と美術室、三階はコンピュータ室と多目的室。という様になっている。
私は三階から探ろうと階段を昇って行った。誰もいないがらんとした教室は普段よりも広く感じる。
四クラス回るが異常は無い。コンピュータ室と多目的室も異常無しだ。クーラーが稼働していない三階は地獄の暑さなので二階に早足で移動する。二階も異常に暑いが、調べ始める。
仁からこっちに来ると連絡があり、待ちながらも二階の教室を丹念に調べ、音楽室と美術室に向かうがこちらも異常は無かった。
一階へ行こうと階段に向かっているときに「天!」と言って、仁はやってきた。
「はあ、校舎内も暑くてどうにかなりそうだね。」仁はそう呟いて、家から持参した水筒に入った
霊水をゴクゴク飲んだ。冷たくて甘くて、乾ききった喉を優しく潤していく。
「あ~、美味い!やっぱこれに限るね。頭がすっきりする。」
「そうだね。私も飲もう。」とそう言って、同じく持参した水筒から霊水を飲んだ。
仁「この霊水飲むと、身体が浄化されるね。」
天「うん。すごくすっきりするね。はあ、一息ついたし、三階と二階も異常無しだったから一階に行こう。」
仁を促して私達は一階へと降りた。教室へ向かおうと、階段を降り切って東へ向かって歩き始めたとき、目の端にちらっと白い人影が映った。それに反応した私達は((おや?!))と、二人同時に目で追った。
その人影は、私達を誘うように一番東の一組の教室へと入っていった。
天「今のはどう見ても私達が捜している幽霊だよね。お誘いを受けたのかな?!」
仁「そのようだね。誘いを断ったら礼儀に反するよね。」
そんな会話をして二人で頷き合った。そして父にテレパシーで、見つけたと連絡してから一組の教室へと向かった。
そして教室の扉をガラッと開けて中へ入った私達の目に映ったのは、30席ある内、窓側の四番目の席に、セーラー服を着た長い髪の少女が俯いて椅子に座っている姿だった。私達の感じた気配は間違いなくこの少女のものだった。
この少女から感じられるのは悲しみと憎しみ。少女の座っている周りは黒い靄が渦巻いていた。
天「・・・・・・・・。貴女は誰?」
私はタップリと沈黙した後問いかけてみたが、勿論答えなど返って来る事は無い。仁も問いかけた。
仁「君は何故ここに居るの?!ここは君の居る所じゃ無いよ。」
そんな問いかけにも当然返事は無く、ただただ俯いているだけだったが、そうしているうちに少女を中心に黒い靄が段々と濃くなり視界が完全に絶たれた。少女の姿が完全に見えなくなってどの位経ったかは分からないが、段々視界が戻ってきた。そして完全に視界が戻ると少女の姿は無かった。
天「これは・・・」
仁「お父さんに相談しよう。」 二人は一旦帰宅することにした。