山全体が禿山と化し、見るも無残な姿になった。植物も動物も水も空気も全てが死んでしまった。
「双黒よ、いかに吾が憎いとて、このようなやり方は其方らしくない。」
『利いた風な口を聞くな!』
「吾と其方で守護していた場所が危うく無くなりかけたのだぞ。雨を降らさなかった事で日照りが続き、作物が育たず、疫病が蔓延した。吾らは人間を守護する立場なのに過ちを犯した。」
『人間が吾らを祀る社を忘れ去り手入れもせず蔑ろにされた。しかも社を守っていた蛇を殺した。
お前だってそれに怒りを抱いておったであろうが!だから一緒に罰を与えた。それなのにお前は天帝に報告した。』
「確かにあの時は吾も怒り心頭で人間を罰した。だが、あの社は祠とも呼べない小さな物で、人間は気付かなかっただけだと知ったのだ。吾は自分の未熟さを痛感した。其方にその事を話したが、聞く耳を持たなかった。だから天帝に報告したのだ。」
『お陰で俺は罰として墜ち神となったがお前はそのまま。こんな恥辱を受けて、お前を恨まない方がおかしいと思わんか。』
「吾もこの地に退いた。人間を守護する資格は無いと思ったのでな。」
『だがお前は眷属のままで俺は墜ち神。この差は埋められない。こうなった原因のお前を葬らねば、気が済まぬ。』
「・・・そうか。ならば仕方がない。其方を浄め、新たな生命に替える事しか吾に出来る事は無い。」
『笑止!この恨みはお前の力を凌駕する。』
シャドウはそう言い放ち、呪文を唱えて地底の魔物を召喚した。
”Ų..〇∰¥:%・・⋣⋘⋔⋥ʭrÿŶʍ␣♐ʌ ..。ʉǛ&Ǚ!!”
瞬間、物凄い数の魔物が地底からゴォォッという地響きと共に地上に姿を現した。
爬虫類の形をしたもの、蝙蝠の羽を付け、口が耳まで裂けた悪魔のようなもの、獅子や虎の化け物等が山を埋め尽くし、どの位いるのか分からない。
『僕たちよ、餌だ。龍の肉はお前達の力を増幅させる。生きが良いから心して掛かれ。行け!!』
シャドウの合図と同時に、白龍に襲い掛かった。白龍は結界を張って凌ぎながら、
「双黒止めよ。このような事をしても何も変わらぬ。」
『問答無用。結界、消えろ!! ⋘␣£¥Ųʭ・・。』
シャドウがそう呟くと、白龍の結界は破れた。と同時に、一斉に魔物は白龍を襲った。
白龍は全身に纏わり付いた魔物を雷で落とした。だが次から次へと魔物は白龍に襲い掛かってきた。
雷で応戦するが、圧倒的な数でキリがない。
噛みつかれ、毒を吐かれ、生気を吸われ、鋭い爪であちこち引っ掻かれた。鱗で覆われた体に血が流れ、毒で痺れる。口から血が流れた。
『これくらいでお前を倒せるとは思わない。お前を俺と同じ所に落として、力を封印してからゆっくり甚振ってやる。ククク。これからお前の名前を拘束する。』
そう言って呪文を放った。
『がĔęgĜʚĈはǑôʠɵŔşŢく・・・』
真の名前を知っている者が、その名前を口にして呪文を唱えれば、相手を自分の思い通りに支配出来る禁断の呪文だった。
呪文は傷ついた白龍を追い詰め、身体から力が抜けた。立っていることが叶わず、ぐずぐずと倒れた。
倒れた体は魔物で埋め尽くされ、為す術も無かった。
抵抗する力も無くなり、白龍は双黒に身体を乗っ取られ堕ちることを覚悟するしかなかった。
『クックク。今の気分はどうだ。もうお前は俺と同じ所に来るしかない。優美な姿の白龍から醜い魔物に変化する。そうしたら魔界の最下層の使役にでも使ってやるから安心しろ。』
そう蔑まれても、白龍には返事をする気力も無くなった。
だが、想定外の事が起こったのだ。
「双黒よ、いかに吾が憎いとて、このようなやり方は其方らしくない。」
『利いた風な口を聞くな!』
「吾と其方で守護していた場所が危うく無くなりかけたのだぞ。雨を降らさなかった事で日照りが続き、作物が育たず、疫病が蔓延した。吾らは人間を守護する立場なのに過ちを犯した。」
『人間が吾らを祀る社を忘れ去り手入れもせず蔑ろにされた。しかも社を守っていた蛇を殺した。
お前だってそれに怒りを抱いておったであろうが!だから一緒に罰を与えた。それなのにお前は天帝に報告した。』
「確かにあの時は吾も怒り心頭で人間を罰した。だが、あの社は祠とも呼べない小さな物で、人間は気付かなかっただけだと知ったのだ。吾は自分の未熟さを痛感した。其方にその事を話したが、聞く耳を持たなかった。だから天帝に報告したのだ。」
『お陰で俺は罰として墜ち神となったがお前はそのまま。こんな恥辱を受けて、お前を恨まない方がおかしいと思わんか。』
「吾もこの地に退いた。人間を守護する資格は無いと思ったのでな。」
『だがお前は眷属のままで俺は墜ち神。この差は埋められない。こうなった原因のお前を葬らねば、気が済まぬ。』
「・・・そうか。ならば仕方がない。其方を浄め、新たな生命に替える事しか吾に出来る事は無い。」
『笑止!この恨みはお前の力を凌駕する。』
シャドウはそう言い放ち、呪文を唱えて地底の魔物を召喚した。
”Ų..〇∰¥:%・・⋣⋘⋔⋥ʭrÿŶʍ␣♐ʌ ..。ʉǛ&Ǚ!!”
瞬間、物凄い数の魔物が地底からゴォォッという地響きと共に地上に姿を現した。
爬虫類の形をしたもの、蝙蝠の羽を付け、口が耳まで裂けた悪魔のようなもの、獅子や虎の化け物等が山を埋め尽くし、どの位いるのか分からない。
『僕たちよ、餌だ。龍の肉はお前達の力を増幅させる。生きが良いから心して掛かれ。行け!!』
シャドウの合図と同時に、白龍に襲い掛かった。白龍は結界を張って凌ぎながら、
「双黒止めよ。このような事をしても何も変わらぬ。」
『問答無用。結界、消えろ!! ⋘␣£¥Ųʭ・・。』
シャドウがそう呟くと、白龍の結界は破れた。と同時に、一斉に魔物は白龍を襲った。
白龍は全身に纏わり付いた魔物を雷で落とした。だが次から次へと魔物は白龍に襲い掛かってきた。
雷で応戦するが、圧倒的な数でキリがない。
噛みつかれ、毒を吐かれ、生気を吸われ、鋭い爪であちこち引っ掻かれた。鱗で覆われた体に血が流れ、毒で痺れる。口から血が流れた。
『これくらいでお前を倒せるとは思わない。お前を俺と同じ所に落として、力を封印してからゆっくり甚振ってやる。ククク。これからお前の名前を拘束する。』
そう言って呪文を放った。
『がĔęgĜʚĈはǑôʠɵŔşŢく・・・』
真の名前を知っている者が、その名前を口にして呪文を唱えれば、相手を自分の思い通りに支配出来る禁断の呪文だった。
呪文は傷ついた白龍を追い詰め、身体から力が抜けた。立っていることが叶わず、ぐずぐずと倒れた。
倒れた体は魔物で埋め尽くされ、為す術も無かった。
抵抗する力も無くなり、白龍は双黒に身体を乗っ取られ堕ちることを覚悟するしかなかった。
『クックク。今の気分はどうだ。もうお前は俺と同じ所に来るしかない。優美な姿の白龍から醜い魔物に変化する。そうしたら魔界の最下層の使役にでも使ってやるから安心しろ。』
そう蔑まれても、白龍には返事をする気力も無くなった。
だが、想定外の事が起こったのだ。