串カツ屋さんに入ると、茣蓙の敷いてあるエリアに案内されたの。ますます、紙袋が似合うようになったけど、ここだけの話、怒りたい気持ちは全くないの。なんだが、一緒にいると段々、昔に戻っていったような気がして、不機嫌になっている私が馬鹿みたいで、何に腹を立てていたのかも、茣蓙に座ってあなたの顔を見たら忘れちゃった。メニュー表にサラダが無い店なのに、この店も悪くないの。
「すいません、生とオレンジジュースください。」
あなたは席に着くなり、大きな声で、テレビを見ている暇そうな店主に言っていた。「ああ、なんでだろうな」って、心の中で呟いた。胸の中に空虚な穴ができて、前が見えなくなりそうだったけど、我慢したの。
「何食べたい。私、ウズラとイカ食べたい。取り敢えず、一通り二本ずつ頼もうか。」
あなたは、何も変わらないね。私だけなのかなって。シュシュや指輪、外してきて正解だった。
「私、茄子と玉ねぎ食べたい。茄子と玉ねぎも書いといて。」
卓上の小さな注文票に備え付けのボールペンで記入して店員に渡す形式の串カツ屋だったので、飲み物を頼んでからすぐに注文票を手に取ったあなたに頼んだの。
一通り書き終わると、店員さんを呼んで、あなたは「よろしくお願いします。」と渡していた。そこから、「最近どう。」なんて世間話を始めものだから、当たり障りもない仕事の話をしてあげたの。世間話をするために呼んだのかな。あなたって昔から考えていることが分からないの。二人で初めて遊園地に行ったときなんか、最初にぬいぐるみやチュロスを買って、呆れてものも言えなかった。あなたって、勉強はできたけど、国語は苦手だったね。
店員さんがやってきて、ビールとオレンジジュースを持ってきてくれた(私の方にオレンジジュースを置いたから感心しちゃった。オレンジジュース好きそうな雰囲気しているのかな)。
あなたは、小さく揺らす程度に、コツンとぶつけて「乾杯」って言った。両手でグラスを持って、私も真似して「乾杯」って返した。
店員さんは次から次へと串を持ってきて、量の多さに驚いちゃった。細いのに沢山食べるところが変わらなくてよかった。安心しちゃった。私のせいで、そんなに痩せているのかと心配しちゃった。
「仕事、順調そうでよかった。他には最近どう。」
あなたって、やっぱり分からない。だから私が逆に聞いてあげたの。「そういうあなたは、最近どうなの。」って。そしたら、「相変わらず一人だよ。」なんて言うものだから、なんだか寂しそうに見えて「偶になら、こうやって一緒に食事してあげる。」って言ったの。恥ずかしくて、目を向いて言えなかった。
そしたら、あなたは優しい目をしてはにかみながら「ありがとう」って。
少し様子のおかしいあなた。
それからは近況報告をしながら、ゆっくりとオレンジジュースを飲んだ。
あなたって、本当に国語が苦手ね。
「すいません、生とオレンジジュースください。」
あなたは席に着くなり、大きな声で、テレビを見ている暇そうな店主に言っていた。「ああ、なんでだろうな」って、心の中で呟いた。胸の中に空虚な穴ができて、前が見えなくなりそうだったけど、我慢したの。
「何食べたい。私、ウズラとイカ食べたい。取り敢えず、一通り二本ずつ頼もうか。」
あなたは、何も変わらないね。私だけなのかなって。シュシュや指輪、外してきて正解だった。
「私、茄子と玉ねぎ食べたい。茄子と玉ねぎも書いといて。」
卓上の小さな注文票に備え付けのボールペンで記入して店員に渡す形式の串カツ屋だったので、飲み物を頼んでからすぐに注文票を手に取ったあなたに頼んだの。
一通り書き終わると、店員さんを呼んで、あなたは「よろしくお願いします。」と渡していた。そこから、「最近どう。」なんて世間話を始めものだから、当たり障りもない仕事の話をしてあげたの。世間話をするために呼んだのかな。あなたって昔から考えていることが分からないの。二人で初めて遊園地に行ったときなんか、最初にぬいぐるみやチュロスを買って、呆れてものも言えなかった。あなたって、勉強はできたけど、国語は苦手だったね。
店員さんがやってきて、ビールとオレンジジュースを持ってきてくれた(私の方にオレンジジュースを置いたから感心しちゃった。オレンジジュース好きそうな雰囲気しているのかな)。
あなたは、小さく揺らす程度に、コツンとぶつけて「乾杯」って言った。両手でグラスを持って、私も真似して「乾杯」って返した。
店員さんは次から次へと串を持ってきて、量の多さに驚いちゃった。細いのに沢山食べるところが変わらなくてよかった。安心しちゃった。私のせいで、そんなに痩せているのかと心配しちゃった。
「仕事、順調そうでよかった。他には最近どう。」
あなたって、やっぱり分からない。だから私が逆に聞いてあげたの。「そういうあなたは、最近どうなの。」って。そしたら、「相変わらず一人だよ。」なんて言うものだから、なんだか寂しそうに見えて「偶になら、こうやって一緒に食事してあげる。」って言ったの。恥ずかしくて、目を向いて言えなかった。
そしたら、あなたは優しい目をしてはにかみながら「ありがとう」って。
少し様子のおかしいあなた。
それからは近況報告をしながら、ゆっくりとオレンジジュースを飲んだ。
あなたって、本当に国語が苦手ね。
