「りっちゃん!今日こそ付き合ってよ!」
「陽翔くん、あなたまだ中1でしょ?まだ子どもじゃない。」
「つ〜〜!俺は諦めないからな!」
「いくらでも、言ってれば?」

 俺は暁陽翔、中学1年生。

 俺の初恋で、今年で李月想い歴8年になる。

 そしてまたフラれた、これで計92回目。

 今はまだ子供だからフラれているのだ。
 
 もっと男になったら、いつかは首を縦に降ってくれるはず。

 小さい頃から彼女の笑顔だけのために生きてきたのだ。

 ここで挫ける訳にはいかない。

 李月に褒めてもらうがために、コントラバスを頑張る。

 月に1回会えればいいほうだが、そのチャンスを逃さない。

 次会うまでにもっとかっこよくなると、決めているのだ。