時が経つのは早い。
特に長期休暇はそうだ。
「さっ!今年もやるわよ!大掃除、開始!」
「「お〜!!」」
本日12月31日、毎年の恒例行事である大掃除をやる。
普段から掃除してるところだけでなく、全ての部屋の細かな掃除、物置の断捨離、なんかもやる。
物置の断捨離は3人で暮らし始めて初だ。
「俺、風呂行くわ。」
「じゃあ私はリビング!」
「私は…ダイニングとキッチンをやろうかしら。」
分担を決めたら、早速やっていこう。
風呂は夜空が唯一出来ない場所だ。
底から冷えるところに長く居させるなんて、彼女が言い出す前に俺らがやると言うだろう。
「あ〜…マジさみぃ…」
さっさと終わらせてしまおう。
掃除開始から2時間程度、風呂掃除終了した。
毎年のことだが、足が赤くキンキンに冷えて、塩素のおかげでヌルヌルしている。
「終わったぞ!」
「ありがとう。はい、おしるこ。今お餅煮てるからもう少し待って?」
「あぁ」
お湯に足をつけ温める。
「毎年、毎年ありがとう。私も出来たらいいのだけれど…」
「体調崩されたら大変だ。夜空にしかできないことがあるんだ。いいんだよ。」
「そう。」
そっと頭を撫でてみる。
ふわっと笑う彼女の笑顔が愛おしい。
「こら〜イチャイチャするな〜!私可哀想!」
ぶりっ子ポーズと上目遣いで言ってきた。
「ふふっ、なら彼氏さんに来てもられば?ついでに泊まってもらって、一緒に年越ししたらいいじゃない?」
「でも、相手の都合が…」
「連絡するだけしてみろよ。男子はこっちも助かるし。」
分かった、と言って連絡をしてくれた。