「朝日…?大丈夫?まだ、熱があるんじゃあ?」

 夜空の声で現実に戻される。俺の記憶には過去に戻ったことも、さっきの異空間のことも残っていた。最後の兄貴…少し笑って、泣いていた。

(ありがとう、兄貴…)

「ねぇ、大丈夫なの?」
「あぁ、ごめん。そうだったな、なんかこんがらがってたみたいだ。」
「そう…」
「あっ!私これから友達と遊ぶんだった!じゃあね!」

 なんか、気を遣わせた気がする。2人きりになると、気まずい。

「その…夜空はもう体調大丈夫なのか?」
「え、えぇまぁ。あの…!あの言葉、忘れてほしいの。死ぬと思ってたから、どうしても言いたくて…私の事は気にし」
「何でそんなこと言うんだよ。」
「えっ…!」

 俺は隣のベットに腰掛ける。

「言ったじゃねぇか。『俺だけ見てろ』って。あん時だけじゃねぇよ、これからもずっと…俺だけ見てろ///」
「あっ……///!うん……///」

 夜空も俺の隣に座る。

「朝日の嘘つき、姉としか見てないって言ったくせに…」

 頭をこてんと乗っけてくる。上から見る彼女はいつもは見ないくらい赤くなっている。

「でも……好き…///」
「あっそ…///」

 俺はどうやら「献身」癖のようだ。

 私が廊下にずっと居たなんて2人は知らないだろうな

(おめでとう)
「私も、彼氏欲しいな〜」

 自分磨きしようと決めた。