卒業式から二日後、俺らは旅行に行く。

 行き先は沖縄、残念ながら海には入れないが夜空が望んだのだ。

 俺自身も行ったことはなかったし、ふたりきりの旅行…

 楽しみで仕方ない。

「お姉ちゃん、朝日。いってらー!」
「そっちこそ、いってらっしゃい。」

 ちなみに真昼と一星は東京を観光するようだ。

「楽しみね。朝日!」
「そうだな。まさか、二人が旅行の計画を立ててたとは…」

 計画してくれたのは両親。

 最後ぐらい若者同士仲良くしてきて、と母親に言われたときはどうしようかと思った。

 最後最後と心に響くが、そんなもの放っておこうか。

 数時間の飛行機の旅の後、那覇に到着。

 見たことのない亜熱帯の植物に、一層青い空。

 まだ3月なのに、と何度も思った。

 異世界に飛んできた感覚だ。

「海ってこんなに青かったかしら?!」
「いや…青というかエメラルドグリーンだな。」
「凄く綺麗ね。」
「あぁ。」
 
 とりあえず一日目は移動日のようだ。

 ホテルにチェックインして荷物を整理する。

 今日は施設内を満喫しようか。

 部屋は二人部屋のスイートルーム、露天風呂も付いている。

 確か、ホテル内に卓球施設と、温水プールもあったはず。

「夜空、卓球とプールどっちがいい?」
「そうね…卓球がいいわ。」
「おけ。」

 早速部屋着に着替えて出発した。