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きーくんと付き合い始めて三ヶ月。ついに、きーくんのお家へお邪魔する機会がやってきました! ついについに、ちゅーくらいしちゃうかも。
あの時には体験できなかったきーくんとの青春に私は浮かれていた。
「アオイちゃん? ぼーっとしてるけど大丈夫?」
大学受験も近づいてきて勉強も忙しいだろうに、きーくんは相変わらず私の相手をしてくれている。きーくんとの一分一秒が私にとっては大切で、貴重で。だから、熱があるのに無理をしてしまった。
頭がぼやぁっと、もやがかかったようになってる。
「アオイちゃん?」
「大丈夫、きーくんそれよりも続き読ませてよ」
「大丈夫ならいいけど」
信じてない顔をしながら、ノートを差し出して自作の小説を読ませてくれる。私が読んだことのあるきーくんの作品はもっと大人びて綺麗な言葉で埋め尽くされていた。
でも、拙い言葉の中でも、きーくんらしい優しい文章が読んでいて心地いい。
「やっぱり、きーくんの作品大好きだな。いつも心をポカポカとさせてくれる」
だから、好きになったの。欲しくてたまらなくなったの、きーくんの青春時代の輝いた心の言葉。
そのためだけに、時間を遡ってまできーくゆと同じ高校に入った私は、バカかもしれない。それでもいい。
私の言葉に嬉しそうにはにかんで、頭を撫でてくれるきーくんの隣に入れるのだから。
「アオイちゃんだけだよ、そう言ってくれるの」
「じゃあ私は彼女で、きーくんのファン一号だね!」
むふふと笑いながら、きーくんの胸に耳を当てる。とくんとくんと優しい鼓動が、私を好きだと告げていて幸せが全身に巡っていく。