僕達が卒業してから半年がたった。
今日は動物園に来ている。
「待った?」
後ろを振り向くと、耳にリボンがついたクマの小さなキーホルダーのドアップ。僕が葵にプレゼントしたシロクマの女の子。
「うわっ! びっくりした! 声色変えてるから別の人だと思ったじゃん。声高っ!」
「ふふっ」
今日も眩しい葵の笑顔がたまらない。
最近毎日この笑顔をくれる。笑顔だけじゃなくて、怒ったり泣いたり、どんな姿も可愛くて。葵がするこんなイタズラも、もう全部大好き。
僕は、ポケットから夢の中の彼が大切にしていたシロクマのキーホルダーを取り出すと
「大丈夫だよ! 今来たところ!」
出来るだけ低い声で返事をした。
「君達の方が、この子と仲が良さそうだし、一緒にいたら良いかもね! 大切にしてね!」
卒業式の日、先生は僕達にそう言った。
あの日から夢の中で会える事はなくなった。
姿は見えなくても、彼と一緒に卒業した事実は変わらない。僕の心の中では、ずっと、これからも共に前に進んでゆく、元クラスメイト。
ただのクラスメイト? いや、僕の夢の中に出てきてくれた時、彼は友達になりたいなって言ってくれた。
だから、彼はずっと「僕達の大切な友達」
そして今隣にいる葵は、ずっと一緒にいたくて、離れたくない、愛している「僕の大切な恋人」。
今日は動物園に来ている。
「待った?」
後ろを振り向くと、耳にリボンがついたクマの小さなキーホルダーのドアップ。僕が葵にプレゼントしたシロクマの女の子。
「うわっ! びっくりした! 声色変えてるから別の人だと思ったじゃん。声高っ!」
「ふふっ」
今日も眩しい葵の笑顔がたまらない。
最近毎日この笑顔をくれる。笑顔だけじゃなくて、怒ったり泣いたり、どんな姿も可愛くて。葵がするこんなイタズラも、もう全部大好き。
僕は、ポケットから夢の中の彼が大切にしていたシロクマのキーホルダーを取り出すと
「大丈夫だよ! 今来たところ!」
出来るだけ低い声で返事をした。
「君達の方が、この子と仲が良さそうだし、一緒にいたら良いかもね! 大切にしてね!」
卒業式の日、先生は僕達にそう言った。
あの日から夢の中で会える事はなくなった。
姿は見えなくても、彼と一緒に卒業した事実は変わらない。僕の心の中では、ずっと、これからも共に前に進んでゆく、元クラスメイト。
ただのクラスメイト? いや、僕の夢の中に出てきてくれた時、彼は友達になりたいなって言ってくれた。
だから、彼はずっと「僕達の大切な友達」
そして今隣にいる葵は、ずっと一緒にいたくて、離れたくない、愛している「僕の大切な恋人」。