月曜日、二人だけの生活が始まった。奈緒は今までどおり仕事を続けることにしている。昨日は帰ってから今日からの日課を相談した。

朝は6時30分に二人同時に起床、すぐに身繕いをして、奈緒は洗濯物の片づけ、僕は朝食の準備、7時に朝食、7時30分に僕が出勤、奈緒が後片付けをして7時45分に出勤する。

奈緒は勤務先がここへ来て近くなったので、僕より遅く出勤しても間に合うという。でも小1時間はかかる。僕は以前からゆとりを持って今の時間に出勤していた。

帰りは奈緒が5時30分に退社して、途中でスーパーに寄っても7時前にはマンションに着く。それから夕食の支度をしてくれる。僕は遅くとも8時前には帰宅する。

それから食事をして、二人で後片付けをして、二人の好きなコーヒーを飲んで、一息つく。9時半ごろにお風呂に入って、10時に就寝する。

ベッドは僕が使っていたセミダブルで、二人でも眠れる大きさがある。ゆったり眠るには少し狭い。奈緒はずっと布団で寝ていたから、ベッドで寝てみたいというので、そのままにした。まあ、少し狭い方が抱き合って眠れていいと思った。それから二人は愛し合う。

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始めのころは奈緒も慣れていないので僕は控えめにしていた。でも奈緒は感じやすくて必ず何度か上りつめていた。それで僕は十分に奈緒を愛した気持ちになれた。奈緒も満ち足りて眠りについていた。

少しずつ慣れてくると遠慮がなくなって、僕は奈緒にやりたい放題、好き放題するようになっている。違った体位で奈緒を可愛がる。奈緒もそれをいやがらずに受け入れてくれた。嬉しかった。

毎日新しい発見がある。二人で同時に果てた後、奈緒はもうぐったりしてすぐに死んだように寝入ってしまう。このころが二人には一番よい時だったと思う。

こういう日が続くと、週末になると二人とも朝起きるのが辛くなってくる。何とか起きて出勤する。土曜日は二人とも10時近くまで寝ている。それでもそれからまた愛し合う。僕はそうすることによって奈緒の気持ちが離れていかないようにしたいと思っている。

奈緒は結婚前とは正反対で僕が求めたら拒絶をしたことがない。でも週末が近づくと、朝は辛そうに見える。確かに週末に近づくと僕も疲れを感じるようになっている。

奈緒が生理になった。結婚してしばらくするとなったが、その時は終わるのが待ち遠しかった。このごろはそれを聞くとホッとする。しばらくは奈緒を愛してやることができないが、それもいいと思うようになった。奈緒もホッとしているみたいだ。

小森君はどうしているのだろう。聞いてみたくなった。

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僕は小森君に小一時間ばかり相談にのってほしいと居酒屋に誘った。

「ちょっと内輪の話しなので、他言は無用でお願いしいんだけど、奈緒のことで相談がある。いつか小森君の奥さんの由美さんが敏感だといっていたけど、僕の奥さんも敏感なんだ。それでつい僕も夢中になって」

「毎日頑張って愛し合っているんだ」

「それはそれでいいんだが、僕も彼女が喜ぶから頑張っているんだ。やっと結婚した大切な人だからね。これを続けないと彼女の気持ちが離れて行かないか心配している。彼女は僕の求めを拒絶したことがないから。でも、この前、生理になったと言われてホッとした」

「植田君だけじゃないよ。僕も結婚した時は由美に夢中になっていた。由美はとても敏感で何度も何度も上り詰めて、僕もそれが嬉しくて毎日愛していた。それが次第にエスカレートして」

「やっぱりそうなんだ」

「それでお互いに疲れてしまって」

「僕は由美に正直に話した。由美が好きで毎日愛したいけど、無理だと」

「奥さんは何て?」

「毎日愛してくれるのが嬉しくて、なかなか言えなかったそうだ。朝が辛いのでほどほどにしてと」

「それでどうなった」

「それで、愛し合うのは週末だけにしようということになった。それならお互いの仕事にも差し支えないから」

「でも、週の途中で我慢できない時はどうするんだ」

「その時は抱き締めるだけにしている。由美も抱き付いてくることがあるが、その時も抱き締めてやることにしている。それで十分にお互い満足できるから」

「確かに抱き締めたり、抱き締められたりすると心が満たされるからね。良いことを聞かせてもらったありがとう」

「それから、由美に赤ちゃんができたんだ。まだ4か月だけど、もっぱら彼女をそっと抱きしめているだけにしている」

「それはよかったね。でも妊娠中のHはしてもよいと聞いているけど、それでは」

「由美は特に敏感だから余計に気を遣っている。あまり無理をさせたくない。彼女は僕のことを考えてくれていて、手や口でしてくれることもある」

「へー、いい奥さんだな」

「本当に僕はそれで満足している」

「いい話を聞かせてもらった。ありがとう」