私はこの白蘭高校に入り、バレーボールとは縁を切ると思っていた。だから中学の時はやなこともあったけど最後まで頑張った。
だから、高校ではオタ活と勉強を頑張ろうと思っていた。
なのに憂鬱をまた味わうなんて。
私は幼稚園からの幼馴染の晶に誘われバレー部に見学に来ている。絶対関わらないと思っていたのに。
そんな私の気持ちを知らず晶は楽しそうにバレー部の練習風景を見ていた。
こうして近くで見ると晶は肌も白くて二重でほんとになんて言うか
「晶って可愛いなぁ。」
「へっ!?」
「どうしたの?顔真っ赤じゃん。」
「え、えっと、紗織ちゃんが変なこと言うからじゃん!」
顔を真っ赤にしながら怒る晶はやっぱり可愛い。じゃなくて!!
「私、声に出てた?」
「えっ、うん。あのなんて言うかですね、晶って可愛いなぁと。紗織ちゃんがおっしゃっていたんですよ。」
「もう!紗織ちゃん言ってる僕も恥ずかしいんだけど。よく簡単に言えたよね。」
晶は怒った口調だけど耳まで真っ赤にして言っていたのでなんだか可愛い!
「いや、違うんだ。晶を見てたら私よりも女子ぽくってつい言っちゃったんだ。」
「ほんと、悪気はないんだ。」
怒られると思った私は目を閉じながら一生懸命謝った。
怒った晶は私なんかよりも強くなるのだ。
中学の時も何回も怒らせた。
「紗織ちゃんは女の子だよ。男の子も紗織ちゃんのことちゃんと女の子としてみてるよ。」
声が低い。それに、遠ざけたような冷たい言い方。晶は元気ボーイとして有名なのに今の晶は全く元気がなかった。
「晶、大丈夫。なんか怒らせちゃった?」
「うん。怒っためちゃくちゃ怒った。責任とってよ。」
「責任って何をすればいいんだ?」
「うーん。そうだなぁ。どうしよっか。あっ!」
「バレー部入ってよ。」
「へっ。やだやだ。それだけは絶対にやだ。」
まただ、また晶のせいで諦めようと思っていたバレーボールを諦めさせてくれない。
そう確か前は私が中学生の時試合に出たくなくて練習をサボっていたところを偶然晶と鉢合わせて試合に強制的に出ることになったんだ。今回はバレー部に強制入部か。
「でやるのやらないの?まぁもちろん選択肢はないんだけどね。」
「うっ。やるしかないじゃん。」
「でも、何か嫌なことがあったらすぐやめるからそこはよろしく。」
「うん。じゃあ部長呼んでくるねー!」
「「これからもよろしく!」」
2人揃いながら言うとなんだか面白くなって笑ってしまった。
ー視線。私見られてる。どこだ、あ、いた。えっと、あの人達は誰だろう。どこかで見たことがある。だけどそのどこかが思い出せない。でも部活にいるってことは先輩だよな。えっと、1人はつり目でいかにも強そうって感じの先輩でその後ろにいる2人は双子かな?めっちゃ似てる。どこで見たっけな。うーん。
「さ、お、り、ちゃーんひさしぶり!どうしたの?確か名門のバレー部の高校に推薦入ってるんじゃなかったけ?」先輩は私の方に体を寄せて耳元で呟いた。
「あ、ごめーん。そういえば最後の大会サボったのがバレて取り消しになったんだっけ?ごめんね。悪気はないんだ。」
確か、真ん中が私と同じ櫻ヶ丘中出身のもか先輩で、はじの2人が霧崎中の双子でえっとどっちがどっちかわからないけどさやか先輩あやか先輩だよな。なんかつり目のもか先輩が私に向かって言うとなんというか言葉とかオーラも強そうって感じだな。漫画でいうところな悪役とその取り巻きに似てるな。ふふっ。
「ねぇ、ちょっともかの話無視してんじゃないわよ。」
「違うよ。さやか怖気付いちゃったんだよ。」
「確かにね。」
「てかあんた、中学3年の最後の大会も仲間がやだと言う理由だけでやめちゃったもんね。あんたみたいな弱虫がここに入っても全然活躍できないわよ。ここはうまくてなくてもチームプレイで稼いでるし、1番大事なことは根性があるかどうかだから。あんたみたいな逃げ越し丸出しのやつになんかレギュラー奪われるか。」
カチーン。堪忍袋の尾が切れた。
「はぁー?なにそれ意味わかんないんだけど。私が弱虫だっていいたいの。私じゃなくてあなたも私みたいな立場だったら私と同じ行動を取ってると思うんだけど。」
「だったらの話でしょ。私が言ってるのは真実のことだけだから。まぁ、せいぜいレギュラー取れるように仲間のことを信頼してみたら。まぁ、あんたじゃ絶対無理だと思うけど。」
「「プププ」」
「ちょっと、もか言い過ぎだよ。」
「でも、本当のことだね。」
は?マジ意味わかんない。なんだ私がこいつらに笑われなきゃいけないの?私だって好きでやめたわけじゃないのに。
「どうせ。中学で病んで勉強をちゃんとできなかったところに親の力、まぁコネで入学できたんでしょ。いいよね。政治家の娘とか言う権力者は。あ、もしかしてその性格は親譲り?それなら納得できるわ。」
「あんたの父親怖くてみんなから嫌われてるもんね。あんたもそうでしょ。親のこと嫌いなんでしょ。なんなら、相談乗ってあげるよっか。」
またか。なんでみんなは私が不幸って決めつけるんだろう。私はみんなに助けてって言うんだろう。私は私のお父さんを誇りに思っている。嫌ってなんかいないのに。大人の人だってそうだ。みんな、パパのことを尊敬してる。ただ、あの若さであの凄さであの圧力で恐れてるだけだ。だったら、私のバレーボールのことについて可哀想って思えよ。ほんと、人間はクソだ。自分がいい時だけ人のことを同情する。そのくせ自分が大したことでもないのに悩んでると逆に恨む。やだ。入りたくない。またあの頃と同じ思いをするのはもう、うんざりだ。
先輩達はただひたすら私のほうに向かって笑い続けた。辛い。我慢できない。何をしようとしたのか考えてない。ただ、考えるよりも先に動いていた。とっさに上げた足が先輩の腹に直撃する。あ、どうしよう。だが、寸前で私は晶に足を掴まれていた。今、なにが。今、絶対腹に大きい蹴りが入ると確信していたのにも関わらず立った何秒かでそれを阻止した。私でもあれは反応できない。それに晶どこにいたっけ。部長のところだ。私が部長のところを見ると部長も驚いた顔でいた。え、じゃあ、そこから走ってきたの。なんで、晶は体育とか運動が苦手だったよね。でも、多分、私よりも強い。今まで強さを隠してたってことか、だったらなんで今になって強いってことを明かすんだろう。
「紗織ちゃん大丈夫?」
「え、ああ大丈夫。晶も大丈夫?」
「へ?何が全然大丈夫だよ。」
あれを受けて痛くない、いや、正確にはて 手で私の足を止めたと言ったほうがいいか。こんな強さをどこで手に入れたんだろう。すごいなぁ。じゃなくて。
「晶その力どうしたの?」
「力?力って何?」
きゃわいい!!!キョトンとしてる!!!ヤバい、心臓に悪い。
「ちょっと、私を無視してるんじゃないわよ。」
「あ、先輩大丈夫ですか?ごめんなさい、急に手をあげてしまって。」
「ほんとよ。あーあ、こんなのと同じチーム?暴力事件とか起こそうね。先輩達最後の年なのにこの子のせいで試合出れませんでした、とかやじゃないですか?この子の入部断りませんか?」
はぁー。完全に自分のために言ってるじゃん。
「「そーよ、そーよ」」
お、取り巻きここで参戦か。ナイスタイミング。
「えっと、でも強いし。晶くんが言ってるし。」
残念、先輩達は参戦しないか。
「ねぇ、もか達あんた達何ふざけたこと言ってるの。あんた達の方がよっぽど役に立ってないじゃない。」
お、部長はこっちの味方か。てかこの人強いな、筋肉の作り方が他の人と全然違う。
「部長少し言い過ぎですよ。」
「そうかぁ。でもなぁ。まぁ、でもお前が言うならそうなのかもな。だがな、」
「大丈夫ですよ。あとは僕に。」
そう言った晶はもか先輩に近づいて耳元で何かを言った。むっ、遠くて聞けないな。えっとなになに。
「お、、さお、、こ、、じょ、、ころす」
殺す?晶なんと言っているんだ。嘘だろ。
「ぼ、、さお、、お、、さん、、か、、か、、や、、く、て、を、だ、、た、、、許さない。」
全く、何を言ってるかわからない。でもわかったことは晶とパパは知り合いということ。
バン!何か大きな衝撃があった?床に押し付けられるような音がなった。音のなった方を見てみるとそこにはもか先輩が泡を吹きながら倒れていた。さやか先輩とあやか先輩も青ざめた顔でいた。
「あーあ。やられたな。」
部長達が呆れた顔で言い放った。その言い方は前にもあったような言い方だった。
「部長達何か知ってるんですか?知ってたら教えて教えてほしいです。わたし、晶があんなに強いって知らなかった。」
教えて、なんでもいいから晶があれほどの力を持つ理由を教えて!
「へ、いやなんでもないよ。ただ、晶は中3の頃からここにきていてね。あいつらが紗織の悪口言ってると必ず止めに入っていたからね。」
「ちょっと。これ以上はさすがに怒られる。」
「あ。そうだな。ということで、紗織、私たちが知ってるのはこれだけだ。」
怒られる?あの優しい晶が?てか、怒られるって本来ならわたしに言っちゃダメな内容だったことじゃん。信用されてないのかな。てかここに来ていたなんてそんなこと聞いてないよ。ずっと一緒にいたのになんで。やっぱ晶も呆れてるのかな。卒業生大会の前で辞めたこと。それならなんでわたしに期待してるの。なんで、わたしをバレー部に誘ったの。晶の気持ちを聞かせてよ。もう用済みとか思っているのかな。誰か助けて、この気持ちから抜け出せるようにさせて。
「先輩!わたしこの後用事があるので行きますね!お世話になりました。それと、入部はすることにしたので後日お伺いしますね!」
わたしは、頑張って笑顔を作って、体育館を後にひたすら走り続けた。
上手く笑えてただろうか。嫌だな、この気持ち。でも、晶を見返すためわたしを信用できるくらいになるまではバレー部で頑張ろうかな。目標っていうのはいいな。よし、うじうじしてても何も始まらない!今が努力するチャンスだ!私は心の中でそう宣言して拳を上げていた。やる気が出てきた!
「ということで、よし!本屋行くか!」
まぁ、息抜きというのも大事だしね。もともと決めていたオタ活をしに行きますか!お金あるかな。パパにもらおっかな。あ、でも今パパを目の前にするとさっきのことで普通に接することできないかもな。今ある分だけ使お!そして明日部活に行こう!
「どこ行こっかな。とりあえず書店かな。」
わたしは書店に向かって歩いて行った。
だから、高校ではオタ活と勉強を頑張ろうと思っていた。
なのに憂鬱をまた味わうなんて。
私は幼稚園からの幼馴染の晶に誘われバレー部に見学に来ている。絶対関わらないと思っていたのに。
そんな私の気持ちを知らず晶は楽しそうにバレー部の練習風景を見ていた。
こうして近くで見ると晶は肌も白くて二重でほんとになんて言うか
「晶って可愛いなぁ。」
「へっ!?」
「どうしたの?顔真っ赤じゃん。」
「え、えっと、紗織ちゃんが変なこと言うからじゃん!」
顔を真っ赤にしながら怒る晶はやっぱり可愛い。じゃなくて!!
「私、声に出てた?」
「えっ、うん。あのなんて言うかですね、晶って可愛いなぁと。紗織ちゃんがおっしゃっていたんですよ。」
「もう!紗織ちゃん言ってる僕も恥ずかしいんだけど。よく簡単に言えたよね。」
晶は怒った口調だけど耳まで真っ赤にして言っていたのでなんだか可愛い!
「いや、違うんだ。晶を見てたら私よりも女子ぽくってつい言っちゃったんだ。」
「ほんと、悪気はないんだ。」
怒られると思った私は目を閉じながら一生懸命謝った。
怒った晶は私なんかよりも強くなるのだ。
中学の時も何回も怒らせた。
「紗織ちゃんは女の子だよ。男の子も紗織ちゃんのことちゃんと女の子としてみてるよ。」
声が低い。それに、遠ざけたような冷たい言い方。晶は元気ボーイとして有名なのに今の晶は全く元気がなかった。
「晶、大丈夫。なんか怒らせちゃった?」
「うん。怒っためちゃくちゃ怒った。責任とってよ。」
「責任って何をすればいいんだ?」
「うーん。そうだなぁ。どうしよっか。あっ!」
「バレー部入ってよ。」
「へっ。やだやだ。それだけは絶対にやだ。」
まただ、また晶のせいで諦めようと思っていたバレーボールを諦めさせてくれない。
そう確か前は私が中学生の時試合に出たくなくて練習をサボっていたところを偶然晶と鉢合わせて試合に強制的に出ることになったんだ。今回はバレー部に強制入部か。
「でやるのやらないの?まぁもちろん選択肢はないんだけどね。」
「うっ。やるしかないじゃん。」
「でも、何か嫌なことがあったらすぐやめるからそこはよろしく。」
「うん。じゃあ部長呼んでくるねー!」
「「これからもよろしく!」」
2人揃いながら言うとなんだか面白くなって笑ってしまった。
ー視線。私見られてる。どこだ、あ、いた。えっと、あの人達は誰だろう。どこかで見たことがある。だけどそのどこかが思い出せない。でも部活にいるってことは先輩だよな。えっと、1人はつり目でいかにも強そうって感じの先輩でその後ろにいる2人は双子かな?めっちゃ似てる。どこで見たっけな。うーん。
「さ、お、り、ちゃーんひさしぶり!どうしたの?確か名門のバレー部の高校に推薦入ってるんじゃなかったけ?」先輩は私の方に体を寄せて耳元で呟いた。
「あ、ごめーん。そういえば最後の大会サボったのがバレて取り消しになったんだっけ?ごめんね。悪気はないんだ。」
確か、真ん中が私と同じ櫻ヶ丘中出身のもか先輩で、はじの2人が霧崎中の双子でえっとどっちがどっちかわからないけどさやか先輩あやか先輩だよな。なんかつり目のもか先輩が私に向かって言うとなんというか言葉とかオーラも強そうって感じだな。漫画でいうところな悪役とその取り巻きに似てるな。ふふっ。
「ねぇ、ちょっともかの話無視してんじゃないわよ。」
「違うよ。さやか怖気付いちゃったんだよ。」
「確かにね。」
「てかあんた、中学3年の最後の大会も仲間がやだと言う理由だけでやめちゃったもんね。あんたみたいな弱虫がここに入っても全然活躍できないわよ。ここはうまくてなくてもチームプレイで稼いでるし、1番大事なことは根性があるかどうかだから。あんたみたいな逃げ越し丸出しのやつになんかレギュラー奪われるか。」
カチーン。堪忍袋の尾が切れた。
「はぁー?なにそれ意味わかんないんだけど。私が弱虫だっていいたいの。私じゃなくてあなたも私みたいな立場だったら私と同じ行動を取ってると思うんだけど。」
「だったらの話でしょ。私が言ってるのは真実のことだけだから。まぁ、せいぜいレギュラー取れるように仲間のことを信頼してみたら。まぁ、あんたじゃ絶対無理だと思うけど。」
「「プププ」」
「ちょっと、もか言い過ぎだよ。」
「でも、本当のことだね。」
は?マジ意味わかんない。なんだ私がこいつらに笑われなきゃいけないの?私だって好きでやめたわけじゃないのに。
「どうせ。中学で病んで勉強をちゃんとできなかったところに親の力、まぁコネで入学できたんでしょ。いいよね。政治家の娘とか言う権力者は。あ、もしかしてその性格は親譲り?それなら納得できるわ。」
「あんたの父親怖くてみんなから嫌われてるもんね。あんたもそうでしょ。親のこと嫌いなんでしょ。なんなら、相談乗ってあげるよっか。」
またか。なんでみんなは私が不幸って決めつけるんだろう。私はみんなに助けてって言うんだろう。私は私のお父さんを誇りに思っている。嫌ってなんかいないのに。大人の人だってそうだ。みんな、パパのことを尊敬してる。ただ、あの若さであの凄さであの圧力で恐れてるだけだ。だったら、私のバレーボールのことについて可哀想って思えよ。ほんと、人間はクソだ。自分がいい時だけ人のことを同情する。そのくせ自分が大したことでもないのに悩んでると逆に恨む。やだ。入りたくない。またあの頃と同じ思いをするのはもう、うんざりだ。
先輩達はただひたすら私のほうに向かって笑い続けた。辛い。我慢できない。何をしようとしたのか考えてない。ただ、考えるよりも先に動いていた。とっさに上げた足が先輩の腹に直撃する。あ、どうしよう。だが、寸前で私は晶に足を掴まれていた。今、なにが。今、絶対腹に大きい蹴りが入ると確信していたのにも関わらず立った何秒かでそれを阻止した。私でもあれは反応できない。それに晶どこにいたっけ。部長のところだ。私が部長のところを見ると部長も驚いた顔でいた。え、じゃあ、そこから走ってきたの。なんで、晶は体育とか運動が苦手だったよね。でも、多分、私よりも強い。今まで強さを隠してたってことか、だったらなんで今になって強いってことを明かすんだろう。
「紗織ちゃん大丈夫?」
「え、ああ大丈夫。晶も大丈夫?」
「へ?何が全然大丈夫だよ。」
あれを受けて痛くない、いや、正確にはて 手で私の足を止めたと言ったほうがいいか。こんな強さをどこで手に入れたんだろう。すごいなぁ。じゃなくて。
「晶その力どうしたの?」
「力?力って何?」
きゃわいい!!!キョトンとしてる!!!ヤバい、心臓に悪い。
「ちょっと、私を無視してるんじゃないわよ。」
「あ、先輩大丈夫ですか?ごめんなさい、急に手をあげてしまって。」
「ほんとよ。あーあ、こんなのと同じチーム?暴力事件とか起こそうね。先輩達最後の年なのにこの子のせいで試合出れませんでした、とかやじゃないですか?この子の入部断りませんか?」
はぁー。完全に自分のために言ってるじゃん。
「「そーよ、そーよ」」
お、取り巻きここで参戦か。ナイスタイミング。
「えっと、でも強いし。晶くんが言ってるし。」
残念、先輩達は参戦しないか。
「ねぇ、もか達あんた達何ふざけたこと言ってるの。あんた達の方がよっぽど役に立ってないじゃない。」
お、部長はこっちの味方か。てかこの人強いな、筋肉の作り方が他の人と全然違う。
「部長少し言い過ぎですよ。」
「そうかぁ。でもなぁ。まぁ、でもお前が言うならそうなのかもな。だがな、」
「大丈夫ですよ。あとは僕に。」
そう言った晶はもか先輩に近づいて耳元で何かを言った。むっ、遠くて聞けないな。えっとなになに。
「お、、さお、、こ、、じょ、、ころす」
殺す?晶なんと言っているんだ。嘘だろ。
「ぼ、、さお、、お、、さん、、か、、か、、や、、く、て、を、だ、、た、、、許さない。」
全く、何を言ってるかわからない。でもわかったことは晶とパパは知り合いということ。
バン!何か大きな衝撃があった?床に押し付けられるような音がなった。音のなった方を見てみるとそこにはもか先輩が泡を吹きながら倒れていた。さやか先輩とあやか先輩も青ざめた顔でいた。
「あーあ。やられたな。」
部長達が呆れた顔で言い放った。その言い方は前にもあったような言い方だった。
「部長達何か知ってるんですか?知ってたら教えて教えてほしいです。わたし、晶があんなに強いって知らなかった。」
教えて、なんでもいいから晶があれほどの力を持つ理由を教えて!
「へ、いやなんでもないよ。ただ、晶は中3の頃からここにきていてね。あいつらが紗織の悪口言ってると必ず止めに入っていたからね。」
「ちょっと。これ以上はさすがに怒られる。」
「あ。そうだな。ということで、紗織、私たちが知ってるのはこれだけだ。」
怒られる?あの優しい晶が?てか、怒られるって本来ならわたしに言っちゃダメな内容だったことじゃん。信用されてないのかな。てかここに来ていたなんてそんなこと聞いてないよ。ずっと一緒にいたのになんで。やっぱ晶も呆れてるのかな。卒業生大会の前で辞めたこと。それならなんでわたしに期待してるの。なんで、わたしをバレー部に誘ったの。晶の気持ちを聞かせてよ。もう用済みとか思っているのかな。誰か助けて、この気持ちから抜け出せるようにさせて。
「先輩!わたしこの後用事があるので行きますね!お世話になりました。それと、入部はすることにしたので後日お伺いしますね!」
わたしは、頑張って笑顔を作って、体育館を後にひたすら走り続けた。
上手く笑えてただろうか。嫌だな、この気持ち。でも、晶を見返すためわたしを信用できるくらいになるまではバレー部で頑張ろうかな。目標っていうのはいいな。よし、うじうじしてても何も始まらない!今が努力するチャンスだ!私は心の中でそう宣言して拳を上げていた。やる気が出てきた!
「ということで、よし!本屋行くか!」
まぁ、息抜きというのも大事だしね。もともと決めていたオタ活をしに行きますか!お金あるかな。パパにもらおっかな。あ、でも今パパを目の前にするとさっきのことで普通に接することできないかもな。今ある分だけ使お!そして明日部活に行こう!
「どこ行こっかな。とりあえず書店かな。」
わたしは書店に向かって歩いて行った。