『それから、ソフィアよ。

今まで、魔力なしがわかっている場合は、家やその子のために、無理に判定をせぬ方がいいと思って自主辞退を容認してきた。

国に子の能力を秘匿し、子を飼い殺す様に、家に縛り、国ではなく、親自分らの欲望のために働かせる愚かな親が居るとは考えが及ばなかった。

ガパトニー家の内情を今、つぶさに調べ上げている。

龍の加護を受けるこのエルドラ大国で、龍の巫女の力の出現を阻むなど、国への謀反と同じこと、このようなことは許されないと周知させるためにも、厳しく罰する。

今後は魔力なしだとわかっていても、例外なく、魔力判定は全ての子に受けさせる。

子は世にで、その者の未来のために、国という広い世界の中で、誰かに役立つように働いて貰わねばならぬ。

今まで魔力判定を受けなかった子らの魔力判定も行い、魔力なしと国を欺いて、家で、労を課している親がいれば、厳しく罰する。』