「黄様の酒杯に盛られた砒霜。あれは、黄様ご本人が自分の酒杯に混入したのです。そして、次に酒を注がれた陛下が口にする前に陛下の酒杯を叩き落とし、毒が混入していると叫んだ」
「酒器に入っていた砒霜はどう説明するつもりだ!」
「それも、翠蘭から砒霜を取り上げた際に、混乱に乗じてご自分で入れたのでしょう。私はなぜ黄様の酒器は黒ずんだのに陛下の酒器は黒ずまなかったのか、疑問でした。答えは単純明快で、陛下の酒器に毒など入っていなかったのです」
玲燕はまっすぐに黄連泊を見返す。
「事件は非常に上手くいきました。犯人はどう考えても桃妃付きの女官。通常で考えれば、桃妃の地位剥奪は免れません。ところが、ここで想定外の出来事が起きます。陛下が桃妃の罪を疑問視し、罰しようとしなかったことです。だから、あなたは第二の手段、つまり、桃妃を殺すことにした」
「…………」
「酒器に入っていた砒霜はどう説明するつもりだ!」
「それも、翠蘭から砒霜を取り上げた際に、混乱に乗じてご自分で入れたのでしょう。私はなぜ黄様の酒器は黒ずんだのに陛下の酒器は黒ずまなかったのか、疑問でした。答えは単純明快で、陛下の酒器に毒など入っていなかったのです」
玲燕はまっすぐに黄連泊を見返す。
「事件は非常に上手くいきました。犯人はどう考えても桃妃付きの女官。通常で考えれば、桃妃の地位剥奪は免れません。ところが、ここで想定外の出来事が起きます。陛下が桃妃の罪を疑問視し、罰しようとしなかったことです。だから、あなたは第二の手段、つまり、桃妃を殺すことにした」
「…………」