『『うん』と言うだけでいいから
 俺の話を聞いてほしい』


 落ち着いてくる、少しずつ。
 龍輝くんの話を聞いていると。


 そう思い感じながら。
「うん」
 そう返事をする。


『今の俺と茉蕗(まろん)の状況は把握してるよな?』


「うん」


『茉蕗が今いるところは俺の部屋だ』


 なんだろう。

 初めての感じがしない。
 龍輝くんの部屋(この部屋)


 やっぱり。
 今回が初めてではないから?
 私と龍輝くんの入れ替わりが。