微かに思い出した。
そんな気がする。
頭の中に流れてきた映像。
初めての感じがしなかった。
むしろ懐かしさすら感じる。
『ありがとう。
ほんの少しでも思い出してくれて』
『ありがとう。
ものすごく嬉しいよ』
『茉蕗ちゃん、龍輝くん、
これからも仲良くね。
お幸せに』
『ずっと龍輝くんと茉蕗ちゃんのことを応援しているよ。
幸せにね』
海辺での不思議な体験。
あの出来事から一ヶ月が経った。
あの体験があったからだろうか。
今のところ入れ替わっていない。
私と龍輝くんは。
まだはっきりとはわからない。
だから、もう少しだけ様子を見ることに。
あの体験後。
私と龍輝くんに変化が。
それは。
私と龍輝くんの距離。
もっともっと近づいた。
あぁぁっ、恥ずかしいっ。
考えただけでっ。
「茉蕗、
もっとこっちに来いよ。
寂しいだろ」
普段はクールな龍輝くん。
そんな龍輝くんの新たな一面。
これからも。
私がまだ知らない龍輝くんを見ることができるのかな?
それは。
楽しみなような……。
って⁉
そう思っている間にも。
龍輝くんが……っ。
*end*