どこにいても、何をしていても、いつもどこか息苦しい――こんな自分のことが大嫌いだ。
吸って、吐いて、繰り返して。
酸素が身体中を巡る。そして罪悪感が溢れていく。
それが大嫌い。
私は心臓病を患っていた。過去形。心臓移植をしたから。
それは不幸なことでは決してなくて、むしろ恵まれていることで。
「……けど、死にたいなあ」
――そんで、生まれ変わってやり直したい。
誰にも言えなかった。
言うことなく、私はただ振舞っていた。
生きていてよかった。ドナーが見つかってよかった。過去なんて気にしてない。毎日楽しい。
笑みを貼り付け、たとえ思っていなかったとしても、明るい言葉を並べる。そうやって生きる。
それが、たまらなく嫌だった。大嫌いだった。
だから、ふとした瞬間に。常に、どこかで。
死んじゃいたいと思ってた。