スズメのるすばん

         佐藤清美

由利はその日、学校を休んでいた。そして、母も出掛けた。

そして雨が降っていた。少し、寒けを感じた。

昨日、スズメを思い出した。私も空へ飛べる気がしたのだ。

それは死を感じさせた。スズメの涙を見ることはそうなのではないだろうかと

思った。由利は熱を出し夢を見た。自分が人の体なのに飛べていた。カサを持って

飛んでいる。そんな夢を見たから死を感じたのだ。でも死んではいなかった。

命の大切さを感じ、由利はもっと何かをしなくてはいけないと思った。何かとは

なんだろう?そう思い今の家を、家族を守ることだろうと思った。守ることは、

兄の気持ち、父の気持ち、母の気持ちだと。そうするには…。自分の気持ちを大事にする

事からだった。今、家に1人だけど家はここにあるのだから、家にいることで、家族を

守れると思った。1人、1人今、頑張っている。そう思った1日だった。

それから由利は友達をたくさんふやしてみよう、と考えた。人と関わることは、大変な

事だというのは分かっていた。でも関われば関るほどいろんな考え方や、生き方を知る

事が出来た。大事なのは自分を守ることは決して忘れてはいけないと深く分かっていた。

何かを目標にしようと決めた時必ずその本質を知る為、本を読んだ。

たくさん知っていた知識は成長する時は、しまわないと思いました。

その時から自分に必要な本とその時理解した考えのメモを(メモ用紙に書き)一緒に

はさんだ。それからは、普通に過ごしたいと強く願った。