プラハの嵐

青春・恋愛

たくわん/著
プラハの嵐
作品番号
1686302
最終更新
2022/12/30
総文字数
14,107
ページ数
10ページ
ステータス
完結
いいね数
0
プラハの女、あらわる

「プラハの嵐とブラバの嵐はどう違うのだろう」

風速40mの超大型台風が吹き荒れる夏の夕方。ざぁざぁと窓ガラスが津波のような雨に洗われている。

強風波浪警報、大雨警報、暴風警報が出され公共交通機関も止まっている。

普段なら定時帰りの会社員で賑わうこの店も死んだように静まり返っている。

帰宅難民となった当店のマスターこと只野咲花《ただのさっか》は暇を持て余していた。

そしてあまりに退屈なあまり上記のようなしょうもない疑問を呟いたのだ。

迎えに来てくれる家族も彼氏もいない。常連客とはプライベートで交流しない主義の咲花だ。

一人さみしく景色を眺めている。

「何でこんなバカな事いってるんだろう、わたし」

ブラバとはブラウザーバックの略だ。常連客達が良く話題にしている。

小説の投稿サイトであまりにつまらない作品に遭遇した時の動作をブラウザバックというそうだ。

文字通りウェブブラウザーのバックボタンをクリックして前画面に戻る。

つまり、閲覧を中断し、その作品を読まなかったことにする。

常連客達は投稿サイトの常連でもあるらしかった。
あらすじ
帰宅難民となった当店のマスターこと只野咲花《ただのさっか》は暇を持て余していた。

そしてあまりに退屈なあまり上記のようなしょうもない疑問を呟いたのだ。

迎えに来てくれる家族も彼氏もいない。常連客とはプライベートで交流しない主義の咲花だ。

一人さみしく景色を眺めている。

「何でこんなバカな事いってるんだろう、わたし」

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