カルバートが愛用する「痛み止め」「鎮痛剤」「消炎剤」などの薬は「激烈痛和」という名前で、カルバート曰く「飲むと頭が割れるように、めっちゃ、痛む!」らしい。カルバートは躊躇する事なく口に流し込んで、一気にあおった。口元についた水滴がぽたり、と落ちた。「これでしばらくはもつだろう。だが根本的な解決にはならない」と呟いた。
どうしよう。カルバートの腕の怪我、早く治らないかな。
でも「鎮痛剤」のストックは尽きているし、今更取りに行く訳にもいかない。
うーん、どうすればいいのだろう? と、その時「お待たせしましたわ」
振り返ったら、金髪の美少女がいた。
誰?この娘は一体何者?
「私はリリス」と名乗った。「アルバート様の敵は私の敵です。私に任せてください」
リリス? 聞いた事がある。確かゲーム開始前に説明していたナビゲーター役じゃないか?「お任せいただけるかしら」僕の返事を待たず、一方的に喋り続けるリリス。「ご安心くださいませ。貴方のお好きなようにカスタマイズいたします」
僕は考えた「アルバート。リリスの事は知ってるか?」カルバートが尋ねる「いや」アルバートが首を振る「じゃあ、俺から説明する」とカルバートは続けた「この世界に居てもNPCに会話する事ができるし、自分で判断できる。ただ、決定ボタンを押す必要があるけどな。だから、俺たちはこの世界の神様だと思っていた」「ふーん」よく分からない「じゃあ。神って事か」
それはそれで失礼な言い方だ「じゃあ、リリスは神様なんだね」カルバートは目を細めた「お前がどう思おうと勝手だが。俺は違うと思うぜ」「どうして」
カルバートは首を振った「リリスって名前があるからだ。この世界を管理しているのは運営だ。そして運営ってのが神なのかは分からねえ」
確かにそうだ。
リリスに聞いてみよう。
「じゃあ。君は神って事で、良いんだよね」リリスは「そうですよアルバートさん」と答えてくれた。それから「ここはゲームではないのですか? それとも何かのゲームなんでしょうか? 皆さんはどう思われます?」と逆に質問された。「どうなんだろうなあ」アルバートが腕組みをした「アルバート、さっきはすまねえ」カルバートは頭を掻いて謝罪した「カルバートの気持ちはよくわかるよ、うん」アルバートは肯いていた。そして僕を見た「アルバートは悪くない。悪いのは運営だよ」リリスは微笑んだ。どうしよう、やっぱり笑っていた方が可愛い。
どうも、カルバートとバーグマンの態度が気に入らない「カルバートは謝っているんだから許してあげればどうだい」
バーグマンは渋々と言った感じで「じゃあ、今回は引き分けだ」と決着をつけた。どうもバーグマンはカルバートの肩を持つつもりのようだ。アルバートと二人だけで納得しあっている様子で面白くない。
どうしよう。アルバートとカルバート、どっちに着こう。
どうも、アルバートは僕の意見を聞きたがっている「ねえ。リリスはどっちかに味方してよ。そうしたら二対一で勝負は決まるだろ」と聞くと「分かりました」と答えた。そしてバーグマンを選んだ「どう言うことだ?!」驚くアルバート。
当然だ。アルバートは僕の相棒だぞ「私が勝ったら、カルバートさんの手当をしていただけませんか」と言った「まあいいだろ。どうせ結果は変わらねえんだからよ」とカルバートが言った。どうやら二人は知り合いのようだ「よし! じゃあ始める」
アルバートの合図と同時に、上空から光の矢が雨の様に降り注ぐ。
「なんだよあれ」
光弾は的確にプレイヤーだけをロックしている。
回避が間に合わない「クソッたれ」アルバートの右腕が光り輝く、どうやら「防御魔法」を発動させたらしい。直撃こそ免れたが、HPがゴッソリ減った。どうやら、物理攻撃の威力が減衰する「盾」は魔法に対しては効果がない。「どうすりゃいいんだ」アルバートは困惑した表情でこちらを見る「とりあえず、攻撃魔法の発動を止めないと話にならない」と、カルバートが冷静な意見を述べた。
しかし「私に任せて下さい。私が防いで見せますから」
リリスが自信たっぷりに答える。「え? マジで?ホント大丈夫? リリス」「はい。まかせて、クダサイ!」
アルバートが魔法を放つ「ライトニングボルト」雷属性の魔法攻撃。電撃で動きを封じてダメージを狙う典型的な補助系の攻撃だ。リリスの正面に現れた半透明のバリアは、その攻撃を軽々と跳ね返す。まるでダメージを受けていない「おお。凄いな。流石はリリスだ」思わず、声が出た。
どうしよう。カルバートの腕の怪我、早く治らないかな。
でも「鎮痛剤」のストックは尽きているし、今更取りに行く訳にもいかない。
うーん、どうすればいいのだろう? と、その時「お待たせしましたわ」
振り返ったら、金髪の美少女がいた。
誰?この娘は一体何者?
「私はリリス」と名乗った。「アルバート様の敵は私の敵です。私に任せてください」
リリス? 聞いた事がある。確かゲーム開始前に説明していたナビゲーター役じゃないか?「お任せいただけるかしら」僕の返事を待たず、一方的に喋り続けるリリス。「ご安心くださいませ。貴方のお好きなようにカスタマイズいたします」
僕は考えた「アルバート。リリスの事は知ってるか?」カルバートが尋ねる「いや」アルバートが首を振る「じゃあ、俺から説明する」とカルバートは続けた「この世界に居てもNPCに会話する事ができるし、自分で判断できる。ただ、決定ボタンを押す必要があるけどな。だから、俺たちはこの世界の神様だと思っていた」「ふーん」よく分からない「じゃあ。神って事か」
それはそれで失礼な言い方だ「じゃあ、リリスは神様なんだね」カルバートは目を細めた「お前がどう思おうと勝手だが。俺は違うと思うぜ」「どうして」
カルバートは首を振った「リリスって名前があるからだ。この世界を管理しているのは運営だ。そして運営ってのが神なのかは分からねえ」
確かにそうだ。
リリスに聞いてみよう。
「じゃあ。君は神って事で、良いんだよね」リリスは「そうですよアルバートさん」と答えてくれた。それから「ここはゲームではないのですか? それとも何かのゲームなんでしょうか? 皆さんはどう思われます?」と逆に質問された。「どうなんだろうなあ」アルバートが腕組みをした「アルバート、さっきはすまねえ」カルバートは頭を掻いて謝罪した「カルバートの気持ちはよくわかるよ、うん」アルバートは肯いていた。そして僕を見た「アルバートは悪くない。悪いのは運営だよ」リリスは微笑んだ。どうしよう、やっぱり笑っていた方が可愛い。
どうも、カルバートとバーグマンの態度が気に入らない「カルバートは謝っているんだから許してあげればどうだい」
バーグマンは渋々と言った感じで「じゃあ、今回は引き分けだ」と決着をつけた。どうもバーグマンはカルバートの肩を持つつもりのようだ。アルバートと二人だけで納得しあっている様子で面白くない。
どうしよう。アルバートとカルバート、どっちに着こう。
どうも、アルバートは僕の意見を聞きたがっている「ねえ。リリスはどっちかに味方してよ。そうしたら二対一で勝負は決まるだろ」と聞くと「分かりました」と答えた。そしてバーグマンを選んだ「どう言うことだ?!」驚くアルバート。
当然だ。アルバートは僕の相棒だぞ「私が勝ったら、カルバートさんの手当をしていただけませんか」と言った「まあいいだろ。どうせ結果は変わらねえんだからよ」とカルバートが言った。どうやら二人は知り合いのようだ「よし! じゃあ始める」
アルバートの合図と同時に、上空から光の矢が雨の様に降り注ぐ。
「なんだよあれ」
光弾は的確にプレイヤーだけをロックしている。
回避が間に合わない「クソッたれ」アルバートの右腕が光り輝く、どうやら「防御魔法」を発動させたらしい。直撃こそ免れたが、HPがゴッソリ減った。どうやら、物理攻撃の威力が減衰する「盾」は魔法に対しては効果がない。「どうすりゃいいんだ」アルバートは困惑した表情でこちらを見る「とりあえず、攻撃魔法の発動を止めないと話にならない」と、カルバートが冷静な意見を述べた。
しかし「私に任せて下さい。私が防いで見せますから」
リリスが自信たっぷりに答える。「え? マジで?ホント大丈夫? リリス」「はい。まかせて、クダサイ!」
アルバートが魔法を放つ「ライトニングボルト」雷属性の魔法攻撃。電撃で動きを封じてダメージを狙う典型的な補助系の攻撃だ。リリスの正面に現れた半透明のバリアは、その攻撃を軽々と跳ね返す。まるでダメージを受けていない「おお。凄いな。流石はリリスだ」思わず、声が出た。



