かちゃかちゃと食器の音が響く。
アキさん達は訓練に行かれた。
今、私は皆と食器を洗っている。
「其れでね、涼さんが」
「石野さん、意外とね」
皆、各々お世話している兵隊さんについて話していた。
「ねぇねぇ、セツちゃんはアキさんとのお話無いの?」
「え?うーん、御家族のお話なら…」
「へぇ!聞きたい!」
「…アキさん、お姉さんがいらっしゃるの。アキさんが六歳の時に祝言を挙げたの。お義兄さんとも御関係は良好。甥っ子もいらっしゃるのよ」
「…アキさん、おいくつなの…?」
「二十歳、と言ってたわ。私とは四つ違いね」
「二十歳!勇平さんと一つ違い!」
「勇平さんは何歳?」
「確か、二十一歳」
「へぇ…」
「兵隊さん、年上が多いね」
「ね」
最後の食器を洗い終え、皆は自由時間となった。
「…?セツちゃん、何してるの?」
「アキさんにお守りを作ってるの。無事に生きれますように、ってね」
「わぁ!其れ、とても良い考えね!私も作るわ!」
「なら、確か余った布があるから、其れ使ってね」
「うん!」
一緒にお守りを作っていると、他の皆が興味津々に此方に来た。
葉子ちゃんに言ったように説明すると皆作り始めた。