「セツちゃん」
「…?はい、何ですか?」
「俺、出征の日時が決まったんだ」
「………え」
アキさんは、嬉しそうに笑った。
「漸く、御国の為に働けるんだ。姉さんや家族、セツちゃんの為に…出征された義兄さんの後を追うよ」
「え、」
アキさんが、出征する。
唐突に突き付けられた現実に、頭が追い付かない。
「いつ…ですか」
声が震える。
怖い、出征しないで。
「明日の昼、第十二番隊として出征するんだ」
だから、ご馳走にしてくれないかな?
アキさんが言った言葉は最早聞こえなかった。
「お、おめでとう、ございます」
かたかたと身体が震える。
「有り難う」
ふわりと、綻ぶような笑顔で、アキさんは言った。
葉子ちゃんやすずちゃんの気持ちが、分かる。
征かないで欲しい。
逝かないで。
生きて。
「アキ、もう寝ろよー」
アキさんの同期の治郎さんがアキさんに寝るように催促する。
「ん、分かった。おやすみ、セツちゃん」
「…はい、おやすみなさい」
「…?はい、何ですか?」
「俺、出征の日時が決まったんだ」
「………え」
アキさんは、嬉しそうに笑った。
「漸く、御国の為に働けるんだ。姉さんや家族、セツちゃんの為に…出征された義兄さんの後を追うよ」
「え、」
アキさんが、出征する。
唐突に突き付けられた現実に、頭が追い付かない。
「いつ…ですか」
声が震える。
怖い、出征しないで。
「明日の昼、第十二番隊として出征するんだ」
だから、ご馳走にしてくれないかな?
アキさんが言った言葉は最早聞こえなかった。
「お、おめでとう、ございます」
かたかたと身体が震える。
「有り難う」
ふわりと、綻ぶような笑顔で、アキさんは言った。
葉子ちゃんやすずちゃんの気持ちが、分かる。
征かないで欲しい。
逝かないで。
生きて。
「アキ、もう寝ろよー」
アキさんの同期の治郎さんがアキさんに寝るように催促する。
「ん、分かった。おやすみ、セツちゃん」
「…はい、おやすみなさい」