リーズは状況を理解できないまま、ニコラとブレスについて伯爵の部屋へと向かった──
「父上っ!!」
「ブレス、お前の仕業か、これはなんのつもりだ!」
「フルーリー伯爵、あなたは辺境の地に多額の税を国の指示なしにかけ、領民を苦しめていますね?」
「なっ?!」
「父上、ここに証拠の納税書と各書類がございます。それに国にワインの原料であるブドウの数年の不作を隠し、品質を悪化させて出荷したことは国益を損なう結果です」
ブレスは持っていた書類の束を伯爵に見せると、伯爵は目を見開き驚く。
そして、きりきりと歯をくいしばり、恨むようにブレスに向かって吠えた。
「ブレスーーー!!!!! お前、裏切りおったな?!」
「裏切ったのではありません、最初からあなたの配下になどなっておりません。私はこの騎士、ニコラと協力してあなたの不正を暴くために密かに交流していた」
(あ、もしかして先日の森の人影って、お兄様だったの?)
ニコラはブレスに続いて言葉を紡ぐ。
「また、ここにいるフルーリー伯爵令嬢であるリーズ嬢をあなたは辺境の地、それも獣が出る危険な森に捨てましたね?」
「ふん」
「父上っ!!」
「ブレス、お前の仕業か、これはなんのつもりだ!」
「フルーリー伯爵、あなたは辺境の地に多額の税を国の指示なしにかけ、領民を苦しめていますね?」
「なっ?!」
「父上、ここに証拠の納税書と各書類がございます。それに国にワインの原料であるブドウの数年の不作を隠し、品質を悪化させて出荷したことは国益を損なう結果です」
ブレスは持っていた書類の束を伯爵に見せると、伯爵は目を見開き驚く。
そして、きりきりと歯をくいしばり、恨むようにブレスに向かって吠えた。
「ブレスーーー!!!!! お前、裏切りおったな?!」
「裏切ったのではありません、最初からあなたの配下になどなっておりません。私はこの騎士、ニコラと協力してあなたの不正を暴くために密かに交流していた」
(あ、もしかして先日の森の人影って、お兄様だったの?)
ニコラはブレスに続いて言葉を紡ぐ。
「また、ここにいるフルーリー伯爵令嬢であるリーズ嬢をあなたは辺境の地、それも獣が出る危険な森に捨てましたね?」
「ふん」