そのブドウを生かしてワインを作って国内外問わず流通させていたのだが、今年は事情が違った。
天候不順の影響に加えて、ブドウの病気が流行ってしまい、うまく育たなかったのだ。
しかも今年だけではなく、去年もそのまた前の年も不作であり、影響は大きくなっていた。
「やっぱりジーニーさんの言った通りに対策をしていれば……」
「ジーニーの話はするなっ! あいつは私に逆らった挙句に辞めたいと抜かしてきおった。あいつなんか知るか」
ジーニーは優秀な人材であり、ブドウの病気が流行った際に来年のために対策をうつように進言したのだが、それをフルーリー伯爵は撥ねつけた。
何度も根気強く説得しようとするも、聞く耳を持たなかったため、ジーニーはついに伯爵家に仕えることを辞めた。
「そうだ、今年も例の帳簿の書き換えをしておけ」
「そんなっ! いくらなんでもこれ以上しては王国に見つかってしまいます!!」
「税金なんてどーせきちんと見てやしない。いいから言う通りにやれっ!」
先程から癇癪を起こして部下にきつく当たっているため、伯爵の息もあがっている。
天候不順の影響に加えて、ブドウの病気が流行ってしまい、うまく育たなかったのだ。
しかも今年だけではなく、去年もそのまた前の年も不作であり、影響は大きくなっていた。
「やっぱりジーニーさんの言った通りに対策をしていれば……」
「ジーニーの話はするなっ! あいつは私に逆らった挙句に辞めたいと抜かしてきおった。あいつなんか知るか」
ジーニーは優秀な人材であり、ブドウの病気が流行った際に来年のために対策をうつように進言したのだが、それをフルーリー伯爵は撥ねつけた。
何度も根気強く説得しようとするも、聞く耳を持たなかったため、ジーニーはついに伯爵家に仕えることを辞めた。
「そうだ、今年も例の帳簿の書き換えをしておけ」
「そんなっ! いくらなんでもこれ以上しては王国に見つかってしまいます!!」
「税金なんてどーせきちんと見てやしない。いいから言う通りにやれっ!」
先程から癇癪を起こして部下にきつく当たっているため、伯爵の息もあがっている。