「そしてここに種を植えるんだ」
「なんで指のここくらいまでなの?」
「これはね、あまり深いと芽が地面からでなくなるからだよ」
「へえ~」

 今までこのようなことをしたことがないリーズは、土がついた手を気にせず頬をなでてしまう。

「ああ~ほら、綺麗な顔につくよ」
「え?」

 顔に土がついたのを女性は首に巻いていた布でふき取ってくれる。

「ありがとう、セリアおばあちゃん」

 まるで本当の祖母と孫のように笑いあう二人の声が畑に響き渡った。
 最後に水をやって一旦は完成という形で終了した。