「私はそんな奥さんを可愛いと思うよ」
「二、二コラ様……」
「二コラ」
「え?」
「様はつけないで。夫婦になったんだから気軽に呼んでほしい」

 そう言われて余計に照れるリーズだが、唇をぎゅっとして少し間を置くと、彼の目をみてしっかりと言う。

「二コラ」
「──っ!」

 その照れた顔があまりにも可愛いので、二コラも伝染して少し顔を赤くする。
 しかし悟られまいとすぐさま腕で顔を隠しながら顔ごと逸らした。