その次の週、私は元気な男の子を出産した。
生まれてきた我が子を見ると、猫耳と尻尾が生えている。シャネード様に瓜二つだ。
出産して安堵していると、再び強い痛みに襲われた。
「もう一人お腹にいます!」
「ええーーーーーー!」
大変な思いをして出産したのに。
私はもう一度、精一杯力を入れて赤ちゃんを産んだのだった。
驚いたことに、私のお腹の中には双子がいたのだ。
「本当にありがとう。二人も……幸せすぎる」
幼い子供を見て瞳に涙を浮かべている。
彼の体が大きすぎるのか、息子の体が小さすぎるのかわからないけれど、その違和感がとても愛おしく感じた。

息子たちが生まれてからは大忙しだった。
侍女らが子守を手伝ってくれるが、貴族に料理を食べさせたことで、レシピを知りたいとか、新しい料理を食べたいとか、問い合わせが殺到してしまったのである。
「セイラ、忙しい思いをさせて申し訳ない」
「私がこちらの世界に来たのは、意味があったことなんだなと」
完璧な笑顔を浮かべてからレシピを考えた。
子供たちが眠っている今のうちに、アイディアをまとめていく。
シャネード様も毎日仕事で忙しくて国中を飛び回っている日々なのに、夜はちゃんと帰ってきて面倒を見てくれるのだ。
まずは、料理教室を開くことになっている。
赤ちゃんが産まれてまだ二ヶ月なのに。
でも、日本にいた時は自分の存在価値がわからなかった。こうして求められて、この国のために動けているということに喜びを感じ、充実していた。
愛する夫と息子たちと、国民のために。
私はこれからも、日記を書きながら頑張っていきたい!