席に着くと他校の友達がいた。
「あ!羽寧ちゃんおはよー」
今朝じゃないしょー ホントこの子は面白いなぁ。
「おはよー」
「羽寧ちゃんがのってくれた!嬉しい!」
あれ?私ってそんなにのってないかなぁ?
「そう?これからも沢山のってあげるから」
「ホント?やったぁー」
こんなに喜んでくれるなんてやっぱりこの子は優しい。きっと優しい子アピールとかじゃなくて本当に優しい子なんだろう。
「あ、ほら、始まるから前向いてな」
「うん!」

「はい!始めますよ!」
「起立!」
「よろしくお願いします!」
「よろしくお願いしまーす!」
「では数学の教科書を出してください」
あー持ってきたかなぁ?
あ!あった!良かったー
私は数学だけは絶対に忘れ物をしないようにしている。
数学の先生に見捨てられたくないからだ。


ピコン
誰からだろう?
え...お母さん?
内容が酷い。酷すぎる。
「今日は帰って来ても私たちはいません。ご飯も風呂も全部自分でやりなさい。もしくは誰かの家、どこかに泊まるなりしなさい。」と書いてある。私は一瞬何が書いてあるのか分からなくなった。
帰るならまだしもどこかに泊まるなりするって中学生が?無理でしょう。そんなこと。出来るわけないじゃん。お母さんは私になにをさせたいんだ?