やっぱり音凰といるのは楽しいな。
誰かといる中で1番楽しい。
安心感があるよね。
優しいし。
もうクラスの男子たちに見習って欲しいくらいだよ。
あ...もう家の前だ。
「じゃあ羽寧、着いたからまたね」
「うん。またね音凰」
「あと、勉強頑張らなくてもいいと思うよ」
え?聞き間違いだろうか。今頑張らなくてもいいって聞こえたような...?
「音凰?今頑張らなくてもいいって言った?」
「あれ?いないし...」
帰るの早くない?
まぁいいけどさー
音凰、なんであんなことを言ってくれたんだろう。
まるで私の全てを見透かしてるのかのように。
考えながら玄関に入るとシロという犬が迎えに来てくれた。
「ん〜可愛いねぇー」
しばらくなでなでしていたかったけどお母さんが来た。
「羽寧、帰ってきてたの?部活は?」
なんで知らないのかなぁLINEで知らされてるはずなんだけどな。
「今日は雨だからないんだよ」
「あぁ、そうだったわね」
「じゃあ勉強してきなさい」
また勉強か...嫌なんだけどな
部屋でこっそりお菓子でも食べてようかな。