今日は部活もないしそろそろ帰るか。
そういえば久しぶりに1人で帰るかもしれない。
部活のときはいつも誰かいるから。
寂しいな。
誰か来てくれないかな。
1人って怖いから嫌なんだよね。
こんなこと昔は考えなかったのに。
あ...
前にいる人、あれ音凰かな?
どうだろう。わかんない。
人違いだったらどうしよう。
思い切って話しかけてみようかな。
「あの、音凰?」
「わぁー!」
「そんなに驚く?酷いなぁ。ちょっと傷ついたよ」
「ごめんて!まさか学校でいつも名字呼びなのに名前で呼ばれるとは思ってなかったんだもん」
あぁ。確かにいつも学校では名字呼びだったか。忘れてた。
「てゆうか、私がいること分かってたの?」
「うん!学校出てきた時からね。」
「なんかそれはちょっとひくよ。」
「えぇ!」
「まぁ、そんなことは置いといて。一緒に帰ろ。寂しいから。」
「いいよ!もっと素直に一緒に帰りたかったからって言ってくれたら嬉しいんだけどな」
「本当のこと言ったじゃん。寂しいからって」
「そっか。じゃあいいや」