「うん。遙音くん、咲桜のご飯すきみたいだから……今度はあたしが作って来たいなって……」

「………」

可愛い!

「勿論!」

がっと笑満の手を取って大きく肯いた。こんな可愛い笑満の頼みごとを断るわけがない。ましてや理由が最高だ。

「……だから笑満の彼氏って言われんだよ……」

頼がなんか言ってたけど気にすることもないだろう。

先輩が来てくれてよかった。笑満が嬉しそうだし、流夜くんへのお弁当も届けてくれるし。

気が付きすぎるな、あの先輩は。

笑満に美味しいご飯をつくってもらう、という形で恩返ししよう。

同じ味のものだって、先輩は笑満が作った方が嬉しいと思うから。