「エリアス君、そう言えば材料があれば『創生魔法』で何か作れるのよね」
「そうです、アリッサさん」
「ではバスターソードを作るのに、どのくらい時間がかかるのかしら?」
「作るものを知っていて材料があれば剣なら5秒くらいです」
「「 5秒?!! 」」
アリッサさんだけではなく、オルガさんも驚いている。
まあ、言ってないし。
「じぁあ、1分あれば60本、剣が作れるのか。凄いなエリアスは。今度は私の剣を作ってもらおうかな」
まあ、正確には1度創れば後はコピーすればいいので、10秒あれば50本くらい創れそうだけど。
オルガさんが剣の話で食いついてくる。
「そう思って武器屋のブルーノさんに聞いたら、ミスリルで剣1本作れるくらいの材料費だと200万くらいすると言われて…。アダマンタイト、オリハルコンになると倍の倍らしいですから」
「それなら私はエリアスと同じ、緋緋色金で剣を作ってほしいわ」
「えっ、でも緋緋色金は炎系の魔法向きの鉱物ですよ」
「そう。私は魔法が使えるけど炎系なんだ」
「でもオルガさんが使ったのを見たことが無いけど」
「それはそうだろうよ。だってエリアスと狩りをする時は、森の中が多いから」
「どういうことですか?」
「森の中で炎系魔法を使ったら火事になるだろう?」
「あぁ、そうか!だからバグベアの時も、魔法を使ってなかったんだ」
「そうさ。魔法を使えばバグベアなんて、大したことなかったのに」
「不便なんですね。でもそのおかげで俺は、オルガさんに出会えましたから」
「まぁ、そうだな」
「なに2人で顔を赤くしているのよ」
「あれ?アリッサさんは、やきもち焼きさんかな?」
「な、なにを言っているのよ、オルガさん」
「まあ、照れ屋さんでもある訳だ。あははは」
「それからオルガさん、もう材料が無いので資材を取りに行きたいのですが」
「また森の奥に行くのか?」
「えぇ、そうです」
「仕方ないな」
「どうしたの?」
アリッサさんが聞いてくる。
「今から資材を取りに行きますから、付いて来てくださいね」
そう言いながらストレージに、ワイルドボアを収納して俺達は走り出した。
俺達は森の奥に着いた。
「どうするの、こんなところに来て?」
アリッサさんが聞いてくる。
「まあ、見ててください」
俺はそう言うとストレージから、全長1.5m近く重量が20kgはある大剣、黒作大刀を出した。
〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉
剣を振ると風圧で地面の枯れ葉が舞う。
「な、なにその剣は?!エリアス君!」
「あはは!驚いたろうアリッサさん。あれはエリアス専用の剣さ」
「あんな大剣を片手で振るなんて!」
「私のバスタード・ソードより長くて重い剣だ。私でも持てないくらい重い」
「そんな剣を片手で?!」
「あぁ、獣人である私でも、持てない両手剣を片手で振るんだよ。凄いだろう?」
俺は森の中に入り黒作大刀に、風魔法を纏わせ切れ味を良くし木々を切っている。
〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉
〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉
〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉
剣を振る風圧の音の後から木が倒れストレージに収納して行く。
そして辺り一面余分な木々を倒し、やっと終わった。
「エリアス君はなにをやっていたの?」
アリッサさんがオルガさん聞く。
「あれは間引き、てやつみたいだ」
「間引き?」
「なんでも木々が密集して混みあったままにして置くと、木々の成長が悪く太陽光が差し込まなず土地が痩せるんだそうだ。だから間引きを兼ねて屋敷などに使う、木材を調達しているんだって」
「そんな考えがあるなんて。いったいエリアス君は、どこでそんなことを…」
「な、エリアスて面白いだろう?一緒にいると飽きないぞ」
「今度は岩山に行きましょう。鉱物があるといいですね」
「そうだな」
俺達は山の奥の岩山に着いた。
「では、始めます!」
エリアスは、突然言った。
いったいこんなところで何をやるの?
するとその時だった。
〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
甲高い金属音がしたかと思うと、目の前の一角の岩山が四角く消えた。
〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
その金属音が何度かした後には、岩山が大きく切り取られた様に無くなっていた。
この能力はなに?
これを使えば山と山に阻まれた町でも、山の間を切取りながら進めば道を開通させることが出来る。
遠回りをしなくても良くなる。
そしてこれを戦いに使えば…。
目の前の物は、全て切り取られた様に無くなるのかしら?
これは凄い能力だわ。
そして怖い能力…。
「さあ、そろそろ帰りますか」
エリアス君がそう言うので、顔を上げると今まであった岩山が無くなっていた。
文字通り山の向こう側が見えるくらいに。
「ちょっと取りすぎたかな?」
エリアス君が、おどけた顔で言う。
ちょっと?
地形が変わることが、ちょっとなの?
彼は危険だわ…。
誰かが側に居て導いてあげないと。
暴走したら世界を壊すくらいの能力を持っている…。
そんな事を考えながら、私達は帰りがけに果物を採った。
ブルーベリー、ボイセンベリー、イチジク、ビワ。
そしてエリンギやシメジ、キノコ類もたくさん。
そして帰り道は私の目がおかしくなったのか、と思うようなことばかりだった。
ビッグベアが現れる!
エリアス君が進んで行き、左手を盾にしてビッグベアを足止めする。
その隙に横からオルガさんが、首を一刀両断!
シルバーウルフが5匹現れた。
エリアス君が大剣を引き抜き、振り回して叩き倒す。
そう剣技も無く、ただあるのは剣の重さと力で叩き切るのみ。
そしてキラービーが…。
キラーアントが…。
センチピードが…。
大型魔物が現れると、エリアス君が盾になり足止めしオルガさんが倒す。
複数になるとエリアス君とオルガさんで各個撃破した。
しかもお互いに魔法扱わず、剣で倒している。
それにしてもエリアス君の場合は変だ。
剣はまるで素人だ。
ただ驚く事に重い大剣を軽々と振り、剣の重さと丈夫さだけで魔物を倒していく。
獣人であるオルガさん以上の動き方だ。
本当に人だろうか?
これに魔法が加われば、どれほどの者になるのだろうか?
見てみたい。
彼の行く末を、これからもずっと。
そう言えば結局、ワイルドボアをどうやって足止めしたのか聞けなかった。
そして森の中にいる間中、エリアス君の周りには魔力が溢れていた。
いいえ、まるで魔力が集まっているようだった。
「そうです、アリッサさん」
「ではバスターソードを作るのに、どのくらい時間がかかるのかしら?」
「作るものを知っていて材料があれば剣なら5秒くらいです」
「「 5秒?!! 」」
アリッサさんだけではなく、オルガさんも驚いている。
まあ、言ってないし。
「じぁあ、1分あれば60本、剣が作れるのか。凄いなエリアスは。今度は私の剣を作ってもらおうかな」
まあ、正確には1度創れば後はコピーすればいいので、10秒あれば50本くらい創れそうだけど。
オルガさんが剣の話で食いついてくる。
「そう思って武器屋のブルーノさんに聞いたら、ミスリルで剣1本作れるくらいの材料費だと200万くらいすると言われて…。アダマンタイト、オリハルコンになると倍の倍らしいですから」
「それなら私はエリアスと同じ、緋緋色金で剣を作ってほしいわ」
「えっ、でも緋緋色金は炎系の魔法向きの鉱物ですよ」
「そう。私は魔法が使えるけど炎系なんだ」
「でもオルガさんが使ったのを見たことが無いけど」
「それはそうだろうよ。だってエリアスと狩りをする時は、森の中が多いから」
「どういうことですか?」
「森の中で炎系魔法を使ったら火事になるだろう?」
「あぁ、そうか!だからバグベアの時も、魔法を使ってなかったんだ」
「そうさ。魔法を使えばバグベアなんて、大したことなかったのに」
「不便なんですね。でもそのおかげで俺は、オルガさんに出会えましたから」
「まぁ、そうだな」
「なに2人で顔を赤くしているのよ」
「あれ?アリッサさんは、やきもち焼きさんかな?」
「な、なにを言っているのよ、オルガさん」
「まあ、照れ屋さんでもある訳だ。あははは」
「それからオルガさん、もう材料が無いので資材を取りに行きたいのですが」
「また森の奥に行くのか?」
「えぇ、そうです」
「仕方ないな」
「どうしたの?」
アリッサさんが聞いてくる。
「今から資材を取りに行きますから、付いて来てくださいね」
そう言いながらストレージに、ワイルドボアを収納して俺達は走り出した。
俺達は森の奥に着いた。
「どうするの、こんなところに来て?」
アリッサさんが聞いてくる。
「まあ、見ててください」
俺はそう言うとストレージから、全長1.5m近く重量が20kgはある大剣、黒作大刀を出した。
〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉
剣を振ると風圧で地面の枯れ葉が舞う。
「な、なにその剣は?!エリアス君!」
「あはは!驚いたろうアリッサさん。あれはエリアス専用の剣さ」
「あんな大剣を片手で振るなんて!」
「私のバスタード・ソードより長くて重い剣だ。私でも持てないくらい重い」
「そんな剣を片手で?!」
「あぁ、獣人である私でも、持てない両手剣を片手で振るんだよ。凄いだろう?」
俺は森の中に入り黒作大刀に、風魔法を纏わせ切れ味を良くし木々を切っている。
〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉
〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉
〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 ブゥ~~ン!! 〉〉〉
剣を振る風圧の音の後から木が倒れストレージに収納して行く。
そして辺り一面余分な木々を倒し、やっと終わった。
「エリアス君はなにをやっていたの?」
アリッサさんがオルガさん聞く。
「あれは間引き、てやつみたいだ」
「間引き?」
「なんでも木々が密集して混みあったままにして置くと、木々の成長が悪く太陽光が差し込まなず土地が痩せるんだそうだ。だから間引きを兼ねて屋敷などに使う、木材を調達しているんだって」
「そんな考えがあるなんて。いったいエリアス君は、どこでそんなことを…」
「な、エリアスて面白いだろう?一緒にいると飽きないぞ」
「今度は岩山に行きましょう。鉱物があるといいですね」
「そうだな」
俺達は山の奥の岩山に着いた。
「では、始めます!」
エリアスは、突然言った。
いったいこんなところで何をやるの?
するとその時だった。
〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
甲高い金属音がしたかと思うと、目の前の一角の岩山が四角く消えた。
〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
その金属音が何度かした後には、岩山が大きく切り取られた様に無くなっていた。
この能力はなに?
これを使えば山と山に阻まれた町でも、山の間を切取りながら進めば道を開通させることが出来る。
遠回りをしなくても良くなる。
そしてこれを戦いに使えば…。
目の前の物は、全て切り取られた様に無くなるのかしら?
これは凄い能力だわ。
そして怖い能力…。
「さあ、そろそろ帰りますか」
エリアス君がそう言うので、顔を上げると今まであった岩山が無くなっていた。
文字通り山の向こう側が見えるくらいに。
「ちょっと取りすぎたかな?」
エリアス君が、おどけた顔で言う。
ちょっと?
地形が変わることが、ちょっとなの?
彼は危険だわ…。
誰かが側に居て導いてあげないと。
暴走したら世界を壊すくらいの能力を持っている…。
そんな事を考えながら、私達は帰りがけに果物を採った。
ブルーベリー、ボイセンベリー、イチジク、ビワ。
そしてエリンギやシメジ、キノコ類もたくさん。
そして帰り道は私の目がおかしくなったのか、と思うようなことばかりだった。
ビッグベアが現れる!
エリアス君が進んで行き、左手を盾にしてビッグベアを足止めする。
その隙に横からオルガさんが、首を一刀両断!
シルバーウルフが5匹現れた。
エリアス君が大剣を引き抜き、振り回して叩き倒す。
そう剣技も無く、ただあるのは剣の重さと力で叩き切るのみ。
そしてキラービーが…。
キラーアントが…。
センチピードが…。
大型魔物が現れると、エリアス君が盾になり足止めしオルガさんが倒す。
複数になるとエリアス君とオルガさんで各個撃破した。
しかもお互いに魔法扱わず、剣で倒している。
それにしてもエリアス君の場合は変だ。
剣はまるで素人だ。
ただ驚く事に重い大剣を軽々と振り、剣の重さと丈夫さだけで魔物を倒していく。
獣人であるオルガさん以上の動き方だ。
本当に人だろうか?
これに魔法が加われば、どれほどの者になるのだろうか?
見てみたい。
彼の行く末を、これからもずっと。
そう言えば結局、ワイルドボアをどうやって足止めしたのか聞けなかった。
そして森の中にいる間中、エリアス君の周りには魔力が溢れていた。
いいえ、まるで魔力が集まっているようだった。