アレックスからもらった名刺を本人の顔と何度も見比べていたら「リナ様」って懐かしい可愛い声が聞こえた。さっきまで踊っていたツインテールの可愛い女の子が、バルーン袖の白いニットに黒のオールインワンの合わせコーデで小走りでやって来た。
「リナ様!」
「シルフィン!」
どちらともなく引き寄せられるようにハグをして、お互いの名前を呼んで涙を流した。「私の時より感動が多くないか?」アレックスはふざけてそう言う。
「リナ様に会いたかったです。とってもとってもお会いしたかったです」
「私もだよ。シルフィンに会いたかった」
恋人同士のように離れない私達を見てリアムとアレックスは呆れたように笑ってる。好きなだけ笑っていいよ。だってシルフィンに会えてとっても嬉しい。
「すっかりアイドルしてるね」
「リナ様が以前『シルフィンはアイドル顔』って言ってくれたのを覚えておりました。アイドルという仕事を王様と調べたのです。調べるうちに王様がその気になってしまって、私はメイドカフェという場所に行きたかったのですが、王様が支配人になりたいと言って……こうなりました」
メイドカフェで仕事したかったの?それはそれで似合うと思うけど。
「アレックスの力で最初からメジャーなアイドルにすればいいのに」
シルフィンから離れてアレックスにそう言うと、彼は目をキラキラさせて堂々とこう言った。
「『彗星のごとく地下から現れた今世紀のラストアイドル』と呼ばれたい」
方向性がちょっと違うと思います。
「場所を変えよう。ほら、役者もそろった」
アレックスが遠くの芝生を指さすと、黒のスタジャンを着たジャックが小さな女の子を抱きながらこちらに歩いて来た。女の子は私達を見るとジャックの腕からジャンプして、一直線に走って来た。
広いおでこを風に受けながら、ふわふわクルクル天パの女の子。目が大きくてなんて可愛いんだろう。ほっぺたがピンクで唇はさくらんぼみたい。子供雑誌のモデルみたいな顔をしていた。2歳か3歳ぐらいだろうか?緑のワンピースが似合ってる。ジャックの知り合い?
「リーーナ――」
女の子は私の名前を呼んで息を切らして抱きついてきた。リナ?どうして私の名前を?
「リナ!」
女の子は甘えてギューっと抱きつくので、私は抱き上げて可愛い顔をジッと見る。
もしかしたら
まさか
まさかのまさかだけれど
「ふっ……フレンド?」
震える声で聞いてみたら「はーい」って返事をして、ぷにぷにほっぺを私の頬にくっつけて甘えてきた。フレンドなの?あの甘えん坊ドラゴンが、こんなに可愛い女の子に?てか連れて来たの?
「そろそろお昼にしようか?どこに行く?」
アレックスがフレンドに聞くと「パパー」ってフレンドがアレックスに手を伸ばした。
「ぱっ……パパ?」
「夢を追いすぎて妻に逃げられた、かわいそうなシングルファーザーなんだよ私は。ファミレスに行こうか?ファミレスって偉大だね。カレーもハンバーグもある。すっかりカレーにはまってしまったよ」
軽々とフレンドを抱き上げたアレックスに連れられて、私とリアムとシルフィンとジャックはファミレスに移動した。
アレックスの方向性がいまいち良くわからなくて泣けてくる。
「リナ様!」
「シルフィン!」
どちらともなく引き寄せられるようにハグをして、お互いの名前を呼んで涙を流した。「私の時より感動が多くないか?」アレックスはふざけてそう言う。
「リナ様に会いたかったです。とってもとってもお会いしたかったです」
「私もだよ。シルフィンに会いたかった」
恋人同士のように離れない私達を見てリアムとアレックスは呆れたように笑ってる。好きなだけ笑っていいよ。だってシルフィンに会えてとっても嬉しい。
「すっかりアイドルしてるね」
「リナ様が以前『シルフィンはアイドル顔』って言ってくれたのを覚えておりました。アイドルという仕事を王様と調べたのです。調べるうちに王様がその気になってしまって、私はメイドカフェという場所に行きたかったのですが、王様が支配人になりたいと言って……こうなりました」
メイドカフェで仕事したかったの?それはそれで似合うと思うけど。
「アレックスの力で最初からメジャーなアイドルにすればいいのに」
シルフィンから離れてアレックスにそう言うと、彼は目をキラキラさせて堂々とこう言った。
「『彗星のごとく地下から現れた今世紀のラストアイドル』と呼ばれたい」
方向性がちょっと違うと思います。
「場所を変えよう。ほら、役者もそろった」
アレックスが遠くの芝生を指さすと、黒のスタジャンを着たジャックが小さな女の子を抱きながらこちらに歩いて来た。女の子は私達を見るとジャックの腕からジャンプして、一直線に走って来た。
広いおでこを風に受けながら、ふわふわクルクル天パの女の子。目が大きくてなんて可愛いんだろう。ほっぺたがピンクで唇はさくらんぼみたい。子供雑誌のモデルみたいな顔をしていた。2歳か3歳ぐらいだろうか?緑のワンピースが似合ってる。ジャックの知り合い?
「リーーナ――」
女の子は私の名前を呼んで息を切らして抱きついてきた。リナ?どうして私の名前を?
「リナ!」
女の子は甘えてギューっと抱きつくので、私は抱き上げて可愛い顔をジッと見る。
もしかしたら
まさか
まさかのまさかだけれど
「ふっ……フレンド?」
震える声で聞いてみたら「はーい」って返事をして、ぷにぷにほっぺを私の頬にくっつけて甘えてきた。フレンドなの?あの甘えん坊ドラゴンが、こんなに可愛い女の子に?てか連れて来たの?
「そろそろお昼にしようか?どこに行く?」
アレックスがフレンドに聞くと「パパー」ってフレンドがアレックスに手を伸ばした。
「ぱっ……パパ?」
「夢を追いすぎて妻に逃げられた、かわいそうなシングルファーザーなんだよ私は。ファミレスに行こうか?ファミレスって偉大だね。カレーもハンバーグもある。すっかりカレーにはまってしまったよ」
軽々とフレンドを抱き上げたアレックスに連れられて、私とリアムとシルフィンとジャックはファミレスに移動した。
アレックスの方向性がいまいち良くわからなくて泣けてくる。