一同が疑問を覚えて見つめる中、沙羅は膝の上の置いた手に視線を向けていた。これから大切なことを打ち明けます、というような雰囲気である。
なんだ? と訝っていると、沙羅がこちらを上目に見つめ返してきた。
「私、九条君にエビフライを食べさせたいです」
「却下だ」
真顔で理樹は即答した。彼女がエビフライになかなか手をつけていないと思ったら、そういう理由だったのかと悟って阿呆らしくなった。
というか、俺がエビフライを好んで食べていると、どこから情報を――
あ、こいつか。
理樹はすぐに察して、隣にいる親友をジロリと睨み付けた。拓斗が知らぬ振りで、定食メニューに盛り込まれているミートボールを口に放り込んで「美味い」と言った。
「あら、四人揃っているなんて珍しいじゃない? 随分仲が良いのね」
不意に、久し振りに聞く気がする声が聞こえて、理樹たちは揃ってそちらへと顔を向けた。
そこには生徒会長の宮應と、黒い制服を着た風紀委員長である西園寺がいた。二人は同じ背丈ということもあって、並び立つと、全く対象の美貌を持った様子が一段と目を引く組み合わせだった。
なんだ? と訝っていると、沙羅がこちらを上目に見つめ返してきた。
「私、九条君にエビフライを食べさせたいです」
「却下だ」
真顔で理樹は即答した。彼女がエビフライになかなか手をつけていないと思ったら、そういう理由だったのかと悟って阿呆らしくなった。
というか、俺がエビフライを好んで食べていると、どこから情報を――
あ、こいつか。
理樹はすぐに察して、隣にいる親友をジロリと睨み付けた。拓斗が知らぬ振りで、定食メニューに盛り込まれているミートボールを口に放り込んで「美味い」と言った。
「あら、四人揃っているなんて珍しいじゃない? 随分仲が良いのね」
不意に、久し振りに聞く気がする声が聞こえて、理樹たちは揃ってそちらへと顔を向けた。
そこには生徒会長の宮應と、黒い制服を着た風紀委員長である西園寺がいた。二人は同じ背丈ということもあって、並び立つと、全く対象の美貌を持った様子が一段と目を引く組み合わせだった。