どこか緊迫したような空気が張り詰めて静まり返る教室内で、対面している理樹と大人びた美少女を見て、沙羅が戸惑う表情を浮かべた。
沙羅と一緒にきていたレイが、双方へ視線を往復させて「なんで生徒会長がここにいるんだ……?」と初見の疑問を口にする。
宮應静が生徒会長らしいキリリとした表情に戻して、背中で大きく波打つ髪を揺らせて、教室の出入り口に佇む二人の少女へ目を向けた。
「あなた、入試テストで学年三位だった一年一組の桜羽沙羅さんね。入学時から九条理樹を追いかけている女子がいることは調べ済みよ」
それを耳にした理樹は、「それって職権乱用じゃないか?」と冷静に呟いていた。拓斗が顎に手をあてて「行動が早いな」と相槌を打つ。
宮應の視線と口調は、牽制するような棘を孕んでいた。そばにいるレイには目もくれず沙羅だけをロックオンし、彼女が見定めるようにすぅっと目を細める様子を見て、クラスメイトたちが心配する目を沙羅に戻した。
沙羅と一緒にきていたレイが、双方へ視線を往復させて「なんで生徒会長がここにいるんだ……?」と初見の疑問を口にする。
宮應静が生徒会長らしいキリリとした表情に戻して、背中で大きく波打つ髪を揺らせて、教室の出入り口に佇む二人の少女へ目を向けた。
「あなた、入試テストで学年三位だった一年一組の桜羽沙羅さんね。入学時から九条理樹を追いかけている女子がいることは調べ済みよ」
それを耳にした理樹は、「それって職権乱用じゃないか?」と冷静に呟いていた。拓斗が顎に手をあてて「行動が早いな」と相槌を打つ。
宮應の視線と口調は、牽制するような棘を孕んでいた。そばにいるレイには目もくれず沙羅だけをロックオンし、彼女が見定めるようにすぅっと目を細める様子を見て、クラスメイトたちが心配する目を沙羅に戻した。