「理樹と同じクラスだといいけどなぁ」
「五クラスあるらしいからな、違うクラスになる確率も高い」
「もし違うクラスだったら、休み時間のたんびにそっちに行くわ」
「やめろ。人見知りってわけでもねもぇだろ」
「だってさ、中学の二年、三年の時も別々のクラスだったんだぜ? 親友と引き離すなんてあんまりだ、って先生に泣き付いたわ」
あれは担任が心底哀れで同情した。
というか、こいつも一週間目で俺を親友枠に入れたんだよなぁ……今となっては一番気楽に過ごせる相手となっているものの、そこに関しては未だに謎だった。
そう中学時代を思い返していたら、正門に立っていた上級生の男子生徒に呼び止められ「入学おめでとう」の言葉と共に造花を胸元に付けられた。
その時になって初めて、理樹はネクタイに入っている細いラインの色が異なっている事に気付いた。どうやら、学年別で色を分けているらしい。新一年生の女子については、同性の先輩女子生徒が造花を付ける係りにあたっていた。
「五クラスあるらしいからな、違うクラスになる確率も高い」
「もし違うクラスだったら、休み時間のたんびにそっちに行くわ」
「やめろ。人見知りってわけでもねもぇだろ」
「だってさ、中学の二年、三年の時も別々のクラスだったんだぜ? 親友と引き離すなんてあんまりだ、って先生に泣き付いたわ」
あれは担任が心底哀れで同情した。
というか、こいつも一週間目で俺を親友枠に入れたんだよなぁ……今となっては一番気楽に過ごせる相手となっているものの、そこに関しては未だに謎だった。
そう中学時代を思い返していたら、正門に立っていた上級生の男子生徒に呼び止められ「入学おめでとう」の言葉と共に造花を胸元に付けられた。
その時になって初めて、理樹はネクタイに入っている細いラインの色が異なっている事に気付いた。どうやら、学年別で色を分けているらしい。新一年生の女子については、同性の先輩女子生徒が造花を付ける係りにあたっていた。