「私と一緒にいても、楽しくないでしょ」
その次の日も、真夏君は私に会いに来てくれた。
「ケガしたんだよ」
いつもそう言って彼は、私の保健室に来てくれる。私は、彼がほんとうにケガをしているのかを最近、疑い始めた。
「真夏君、ほんとうにケガしたの?」
開いた口から、私はそんな質問を投げかけた。
「してないよ」
「えっ!」
すんなりと言った彼の言葉を聞いて、私は目を大きく見開いて驚いた。
「ダ、ダメじゃん。ケガもしてないのに、保健室なんか来たら‥‥‥」
「いいじゃん。俺、冬ちゃんのことが好きなんだから」
照れくさそうに笑いながらも、私のことを好きだと言った真夏君。
「えっ!」
彼の発言を耳にした私は、頭が一瞬で真っ白になった。
「でも、真夏君は私じゃなく、季節の冬のことを言ってたんじゃ‥‥」
「あのときは直接言うの恥ずかしかったから、あえて遠回しに今の季節とかけて言ったんだよ。さすがに、分かりにくかったよな」
「‥‥‥」
顔を赤くしてはずかしそうに笑う真夏君の姿を見て、私は今にも泣き出しそうな顔で見つめる。
ーーーーー私なんか、好きにならないで。そんなに、私にやさしくしないで。喘息持ってるから私、外に出たらすぐにしんどくなるよ。デートだって、全然楽しくないよ。
そう思いながら私は、両手で顔をおおった。
「それに、冬ちゃんと話してると楽しいから」
そう言って真夏君は、私はやさしく包み込んだ。彼の名前と似て、温かみを感じる。
冬なのに、なぜか心は温かい。彼と共に一緒の時間を過ごしたせいなのか、大っ嫌いだった自分の名前と一緒の冬の季節が好きになりつつある。
「だから、もう自分の名前を嫌いとか言うなよ」
彼がまた、私をやさしくしてくれる。
「そんなに、私に優しくしないで」
私は、泣いていた。でも、その涙は悲し涙ではなかった。うれし涙だった。
「冬、好きだよ」
「真夏、ありがとう」
流した涙がこぼれ、私が書いていた日記に落ちる。
その次の日も、真夏君は私に会いに来てくれた。
「ケガしたんだよ」
いつもそう言って彼は、私の保健室に来てくれる。私は、彼がほんとうにケガをしているのかを最近、疑い始めた。
「真夏君、ほんとうにケガしたの?」
開いた口から、私はそんな質問を投げかけた。
「してないよ」
「えっ!」
すんなりと言った彼の言葉を聞いて、私は目を大きく見開いて驚いた。
「ダ、ダメじゃん。ケガもしてないのに、保健室なんか来たら‥‥‥」
「いいじゃん。俺、冬ちゃんのことが好きなんだから」
照れくさそうに笑いながらも、私のことを好きだと言った真夏君。
「えっ!」
彼の発言を耳にした私は、頭が一瞬で真っ白になった。
「でも、真夏君は私じゃなく、季節の冬のことを言ってたんじゃ‥‥」
「あのときは直接言うの恥ずかしかったから、あえて遠回しに今の季節とかけて言ったんだよ。さすがに、分かりにくかったよな」
「‥‥‥」
顔を赤くしてはずかしそうに笑う真夏君の姿を見て、私は今にも泣き出しそうな顔で見つめる。
ーーーーー私なんか、好きにならないで。そんなに、私にやさしくしないで。喘息持ってるから私、外に出たらすぐにしんどくなるよ。デートだって、全然楽しくないよ。
そう思いながら私は、両手で顔をおおった。
「それに、冬ちゃんと話してると楽しいから」
そう言って真夏君は、私はやさしく包み込んだ。彼の名前と似て、温かみを感じる。
冬なのに、なぜか心は温かい。彼と共に一緒の時間を過ごしたせいなのか、大っ嫌いだった自分の名前と一緒の冬の季節が好きになりつつある。
「だから、もう自分の名前を嫌いとか言うなよ」
彼がまた、私をやさしくしてくれる。
「そんなに、私に優しくしないで」
私は、泣いていた。でも、その涙は悲し涙ではなかった。うれし涙だった。
「冬、好きだよ」
「真夏、ありがとう」
流した涙がこぼれ、私が書いていた日記に落ちる。